千代田区M邸は、断熱材の吹き付け作業が終わっていました。
段階状にセットバックしながら各階にテラスがある独特な形状のマンションなので、外壁廻りの壁だけでなく、上階がテラスになっている天井や梁にも断熱材をしっかり吹いて貰っています(写真のピンクのモコモコしたものが吹き付け発泡ウレタンの断熱材です)。
LGS(軽量鉄骨)の下地を組んでからの断熱材の吹き付けなので、LGSから飛び出た部分は石膏ボードを張る際に邪魔になるので、すでに撤去されています。この日は、オーダーユニットバスの設置があるので、リビング床に浴槽が仮置きされていました。
柱型のコーナーの部分までしっかりと断熱材が吹かれていることを目視で確認させて貰いました。
断熱材を吹いた後の作業のエアコンや冷媒管の設置も終わっていました。LGSの下地は、現場で断熱材を吹く際には目安になりますが、エアコン等の設備器具類は養生するのも大変ですし、その背部に断熱材を回り込ませるのが大変なために、設置作業の前後が重要になってくるのです。、
上階に部屋がある部分の断熱材は、外壁と梁型、そして、外壁から600ミリの折り返し部分までは断熱材を吹いて貰っていますが、それ以外の部分には断熱材がないので、天井付けの空調設備設置(これは熱交換型換気設備、通称ロスナイです)は簡単です。
こちらは洗面所の壁裏です。エレベーターホール側に自然光を取り込むためのライトウェルがあるので、こちらの壁裏にも断熱材を吹いて貰っています。この壁には、後日洗濯機収納等の造作家具が取り付けられる予定なので、LGS下地の間にベニヤ板下地を仕込んで貰っています。
主寝室の外壁側は、今は造作家具も据え置きの家具も置かない予定ですが、後日住まわれてから何を置くのか分からないので、念のために壁いっぱいにベニヤ板の下地を材を入れて貰っています。
リビングダイニングの天井には、隠蔽型のエアコンを2台設置する予定で、そのための箱を用意して貰いました。
窓際に2台のエアコン設置用の箱が取り付けられました。通常はこのような箱無しで、天井からアンカーでエアコン機器を吊るのですが、今回採用した隠蔽型空調機器が、ダクトレスで吹き出し口と吸い込み口が隣接したタイプなので、施工会社青の石坂さんと樋口さんが色々と考えてくれた上で、この箱の中に設置することになりました。
奥の水回りではオーダーユニットバスの設置が始まっていました。手前で作業しているのは設備会社の坂井さんで、排水管の高さ調節をしてくれています。
今回のオーダーユニットバスは、弊社ではいつもお馴染みの東京バススタイルですが、元々Mさまは東京バススタイルにご紹介頂いたお客様なので、浴室のデザインについてはMさまと東京バスで直接で決めて貰っており、浴槽や水栓器具の選定などはほぼノータッチとなっております(タイル選定や浴室の設置寸法等はこちらでチェックしていますが)。
この大きく空いた穴の部分に…、
先ほどリビングに置かれていたジャクソン社のこの大型浴槽が設置されるのです。
オーダーユニットバスも後日手すり等をつけられるように、タイル壁の裏にこのようにベニヤ板の下地を仕込んで貰っています。前田君が床下にカメラを差し込んで覗き込んでいますが…、
オーダーユニット浴室の床下はこのようになっています。右側を走っている灰色の管が排水用のVP管ですね。
浴室内は、ほとんどお客さまと東京バスにお任せでしたが、洗面所から浴室への出入り口廻りについては、僕らカガミ建築計画と施工の青で詰めています。枠の浴室側はステンレスで、洗面側は同じステンレスにするか、木製枠にすることが多いのですが、今回は床段差もあり、水掛りの部分が腐らないように、大判セラミックのデクトンで枠を作る予定で進めています。
実は、外壁に面した窓枠についても、結露水などが原因で、木製枠だとカビたり、腐ってしまうこともあるので、当初は枠材としてデクトンを使うことにしておりましたが、目に見えて触る部分は経年変化で劣化しても良い(というか経年劣化するのを見てゆくのがお好き)とのことで、木目を残した塗装枠で仕上げることになりました。こちらが現場に入ってきた塗装の木枠です。
また、この日は壁下地が立ち上がって、設備配管もセットされたので、オーダーキッチンでお願いしているリネアタラーラの牧野さんが、現地確認に来てくれました。
メジャー(巻き尺)を手に、細かい寸法を測ってくれているのが牧野さんです。
因みにこちらは、キッチンから伸びている配管類の行く先です。排水管の勾配がきちんととれていることも確認させて貰いました。
実測が終わった牧野さんも交えて、青の現場担当の樋口さんと石坂さん、片岡社長に、うちからはダブル担当の前田副所長と岸本さんで、広いテラスでのちょっと肌寒い打ち合わせを致しました。