Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

千代田区M邸の一年点検

千代田区M邸

昨年に竣工お引渡しをさせて頂いた千代田区M邸に一年点検で伺わせて頂きました。

とてもきれいに暮らしていらっしゃって、半年ほど前に写真撮影に伺わせて頂いた時から少し調度品が変わった程度で、キッチン以外はほとんど生活感がないギャラリーのような空間でした。

奥さまが設えを愉しんでいらっしゃる玄関には、黒田泰蔵さんの最初から金継ぎされている珍しい白磁が手に入ったと飾っていらっしゃいました。

実はお引渡し前から発注していましたが、発売がのびのびになっていたCERAの黒い水栓がようやく施工会社の青の所に届いたとのことで、仮の水栓との交換もこの日にさせて頂きました。

検査については、左官仕上げの壁と天井は、微細にヒビが幾カ所か入っていましたが、中途半端な補修すると却って補修した部分が目立ってしまうので、ヒビが入った個所はこちらで記録しつつ、今後の経過を見守ることになりました。

室内側から、施工をお願いして、本日の検査にも付き合ってくださったの現場担当の石坂さん、片岡社長、弊社担当の前田君が窓際のヒビをチェックしている様子です。

ただ、洗面所の洗濯機収納の扉の端部は、この写真のように塗装面が大きく剥がれてしまっていたので、扉ごと持ち帰って補修することとなりました。

もう一点は、ベランダのウッドデッキ材の反りのことでした。対候性が高いセランガンバツ材でしたが、何カ所かはデッキ材が反ってしまい、ビスが緩くなっていたり、縦に避けてしまっている材が見つかりました。こちらについては、反ったり割れたりしてしまった材は交換することとして、更に他の正常な材も含めて、保護塗料を全面的に塗ることとなりました。交換については無料サービスですが、保護塗料の塗布については見積りを算出して、Mさまに費用を負担して頂くことになりました。

エンジニアのMさまはステレオもご自身で組み立てるような方ですが、最新のTOTOの便器が付属品のリモコンスイッチでは、上ぶたと便座は同時に開け閉めしかできないことが嫌だったとのこと、TOTOにリモコンの周波数を確認したうえで、お手製のリモコンを作って、上ぶたと便座それぞれを独自に開閉できるように工夫したと、ご自慢のリモコンをご披露してくださいました!

「とにかくきれいな住まいで、好きなものしかインテリア素材として使っていないので、本当に気に入っている」と、ご夫妻揃って誉めて下さり、とても和やかで楽しい一年点検となりました。お忙しい中点検にお付き合いくださったMさまご夫妻、どうもありがとうございました!