180平米声のマンション最上階住戸(ペントハウス)リノベーションの新宿区T邸では、細かい微調整をしながらリノベーションプランの作成が進んでいます。
最初のプランはメールで頂いたスケールも曖昧なPDF図面に手書きで、エリア分け程度のイメージプランを作ります。初回のお打ち合わせ時にこのラフプランに更に手書きで色々とお客さまのご要望を取り込んだところでまずは無料相談レベルのプラン提案の終わりとなります。建物の詳しい情報が分かっていない段階でのラフ・リノベーション案なので、実現度合いは70~85パーセントだとお客さまにはお伝えしています。
有料の現地調査をした後のプラン提案では、現地の様子と建物竣工時の図面データから得た情報を入れ込んで、実現度合いがより高いリノベーション案を作ります。解体調査ができていない段階でのプランですが、竣工時の図面が正しいとすれば実現度合いは95パーセント程度まで高まったものと考えています。
第2回目の打合せ時には、対案としてもう一案作ることがあります。すべての条件が合致した案ができれば1案だけでのご提示となりますが、ほかにも考え方があることをお示しするためにもう一つリノベプラン案を作ってみることがあります。
どちらかの案で方針が決まった後は、CAD(パソコンで描いた図面)に作業は移っていきますが、その作業で少々時間がかかるので、スケッチパースや展開図で立体的なデザインの打合せをすることがあります。
現場写真にペンで描き込んだコラージュスケッチや、スケールはいい加減ですが、空間の雰囲気が伝わるスケッチパースを作る等、状況に応じて臨機応変に提案していきます。
スケッチ類で時間稼ぎ(笑)をしている間にスタッフの岸本さんが起こしてくれたCAD図面での提案図です。2番目のスケッチ案とあまり違わないようにも見えますが、壁の厚みや水回り、キッチンなどの寸法がかなり精密にできてくるので、信頼度はかなり高まった図面となります。
4回目あるいは5回目の打合せからは、展開図も加わってのご提案となってきます。ここまでにインテリアのお好みのイメージのヒアリングもしているので、ある程度イメージに沿った展開図デザインができてきているハズです。今回の新宿区のTさまは、これまでのお住まいとはガラリとインテリアを変えたいのとのこと、黒をアクセントとしたキリッとしてデザインで考えて欲しいとのご依頼となっています。
今回は天井高さが3メートルあり、ダイナミックな空間が特徴となること、また費用的にもそれなりの額を掛けてのプロジェクトになるので、担当スタッフの岸本さんと前田君と相談して、CGも作ってお見せすることとしました。
初回のCGのご提示は白黒のパースとしましたが、立体的にどんな空間になるのかが読めて、とても分かりやすいと喜んで頂けました。
そして、展開図で示した素材と色味を落とし込んだカラーのCGがこちらです。まだ、黒い家具の木目がつぶれてしまって見えていたり、照明計画やアート等もご提案できていない段階ですが、かなりリアルな画像になってきました。
リビング側のCGも逆光なので、手前が暗くなってしまい、リアルな所までは近づけておりませんが、リフォーム前の現行の空間からは、かなりガラっと変わったことが実感できると、Tさまご夫妻も喜んで下さっております。