Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

インテリアの仕上げ素材選びカルタ大会

南麻布S邸

200平米超の大型マンションリノベーションプロジェクトの南麻布S邸の仕上げ材を選ぶプロセスです。

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これまでにタイルのショールーム巡りをした集めてきた大理石調タイル、タイルをボーダー(縁取り)にしてその中央に張るフローリング、LDリビング壁に張る大理石、建具の突板や壁・天井のクロス、さらにはキッチンの天板や扉の突板の色を決めるために、すべての候補を床に並べています。

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まるで大部屋でのカルタ取りのような状態です。お施主さまご夫妻と、プロジェクトのプロデュース的立場のリフォームキューの石原さんと担当の森井さん、そして僕らカガミ・デザインリフォームの担当スタッフの竹田さんと私、各務の6人で、あっちからこれをこっちからあれを交換しながら色味のベストマッチを探しました。

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当然ながら、色味のマッチングだけでなく、コスト感覚も必要で、さらには全体の仕上がりがどうなるかもより重要ですので、参考になりそうなイメージ写真やインテリア本も持参で、それらを見比べながらのカルタ大会です。

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決め手となるものがない、無限に続けられるカルタ取りなので、時には気分転換で、立ち上がって実際の仕上げ材を壁や建具の場所に当てて色味や光沢を確認したり、玄関から部屋に入ったくるイメージを語りながら、どのように素材が見えてくるかの想像力を働かしてみたりしながら打ち合わせを続けました。

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3時間ほどの打ち合わせである程度絞ることができましたが、結局その日だけでは決める切ることができず、また、その翌週に似たような打ち合わせをすることになりました。ただし、今回はベースとなる素材を仮決めしておいて、そこからそれぞれの仕上げを変えた場合、どのように見積りが変わるかまでを森井さんに計算しておいて貰っての打ち合わせです。

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素材として持ってきたものは先回より増えていますが、なるべく価格帯が変わらないもので、色味と仕上げ感を見比べるられるように工夫してみました。

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今回もやはり3時間近くに及んだ仕上げ材の大かるた大会でしたが、何とか全体像を纏めることができそうです。

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最後に残ったのは、来客用トイレの仕上げでした。柄入りの華やかなクロスを使うのか、大理石タイルを使ってシックにするのか、はたまた装飾的なブラケット照明(壁付けランプ)を使うかで、華々しく議論を交わしました。

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こちらが最終的に決まった仕上げ材のサンプルです。大理石調タイルは白系と茶色系の2種類、フローリングはウォールナットを着色したダーク色、壁の大理石はケベックグリジオ、メインの建具はゼブラウッド、クロスもホワイト系と灰色系を混ぜて使うことになりました。

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これで仕上げ材の最終決定ができたので、その金額での工事契約を結ぶこととなり、お施主さまに契約書の記名捺印をしていただきました。これで、プロジェクトの正式着工が決まり、来週からの工事着工への準備を進めることになります(実際には先週の打ち合わせ時に、着工準備を始めてほしいとのご依頼があったので、管理組合へのリフォーム申請や、近隣挨拶は進めておりました)。
貴重なお休みの時間を打ち合わせに費やしてくださったSさま、そしてご妊娠中でただでさえ大変な状態なのに、床に直接座ってのカルタ大会にお付き合いくださった奥様、2日間に渡る長時間で濃密なお打合せどうもありがとうございました!