Author Archives: Kenji Kagami

設計業界では亜流であったリフォーム・リノベーションに、十数年前から真剣に取り組んできた設計事務所、カガミ建築計画の各務謙司(カガミケンジ)です。 学生時に初めて設計したプロジェクトがリフォーム、ニューヨークでの建築修行時も高級マンションリフォームに特化した設計事務所勤務、帰国してからもリフォームの仕事が圧倒的に多く、リノベーションに特化したカガミ・デザインリフォームのブランドを立ち上げ、上質リフォームの普及に尽力してきました。

六本木T邸 解体準備

[六本木T邸]

本日から工事着工となっと六本木T邸で、設備や電気の機器取外しなどの解体準備が始まりました。早めに現場に入った設計側で、三色のテープで「撤去」・「保存」・「移設保存」を指示し、図面と照らし合わせながら現場監督のTさんと解体業者さんと確認して回りました。

例えばこのキッチンの写真では、向かって右側と正面のキッチンキャビネットや吊戸棚は「移設保存」、向かって左側のキャビネットと壁は解体となります。

ベージュ色が「保存」、緑色が「解体」、オレンジ色が「移設保存」としています。

マンションリフォーム解体図

テープの印だけでの確認だと、作業中にテープが剥がれて判らなくなってしまうこともあるので、こちらで準備しておいた解体指示図も一緒に確認して回りました。通常は床・壁・天井・造作と撤去要素が多いので二枚に図面を分けますが、今回は比較的シンプルな解体なので、図面一枚で済みました。

確認して回っている最中から、自動火災報知機(自火報)の取り外しが始まり、同時にスプリンクラー撤去の準備が進められています。

リフォーム・リノベーション スーパー講座の連載スタート

[ニュース]

あけましておめでとうございます。昨年末に発売された建築知識2011年1月号から「リフォーム・リノベーションスーパー講座」の連載が始まりました。

建築家の視点に立ち、リフォーム・リノベーションへのこれまでの取り組みを整理した特集となっています。第一回目の今回は「拡大する市場」としてどこを取っ掛かりにして建築家がリフォームへの参入できるかを書いてみました。

リフォーム専業の会社、営業力のある大手不動産系やハウスメーカー系のリフォーム屋、設計施工体制の工務店にどのような特徴を持って臨めば、設計事務所のリフォームが浸透するのか、これまでの実体験で学んだことを整理して書いてみました。

特に実績が多いマンションリフォームや、ニューヨークの設計事務所で学んだワンランク上のリノベーションについての考え方を紹介しています。書店に並んでおりますので、どうぞ手に取ってご覧ください。

年末のリフォーム相談案件 屋根裏の再活用

[新規プロジェクト]

この年末になって、二件も新しいリフォームのご相談を頂きました。

一件は港区三田のマンションリフォームで112平米のペントハウスです。見晴の素晴らしい半円弧型のリビングが素敵なお宅でした。

天井裏の大空間を活かした大規模なリフォームのご依頼でしたが、予算とまだ生まれたばかりのお子様の事を考えて、数年後に実施するのが良さそうだとの話になりました。

もう一件は横須賀の築140年の古民家のリフォームです。写真は7寸角の漆塗の欅の大黒柱です。

こちらでも天井の高さが低いので、張天井を撤去して、構造材を表しにして大きな空間を見せたいとのお話でした。こちらは、全面的なリフォーム計画の前に、まず法的なことを調べて、その後限界耐力計算法での耐震調査をすることになりそうです。

どちらも屋根裏の空間を活用したいとのご意向が共通しているご相談でした。