Author Archives: Kenji Kagami
2010.09.07
赤坂J邸の実測調査
[赤坂J邸]
7月にご連絡を頂いて一度リフォームのご相談を受けていた赤坂J邸に、スタッフ一同で実測調査に伺って参りました。
むき出しのコンクリート天井や窓の交換途中のザックリした壁の表情の空間に、子供たち用のテントが置かれていたり、DIYの家具や高級オーディオセットが並ぶ、不思議な魅力をたたえた空間です。写真は梁の寸法を実測中の笠原君と記帳中の渡辺さんです。
窓が交換途中なのは、まず断熱性能を上げようと、ペアガラスの断熱サッシに交換したそうですが、工事業者が窓サイズを間違えたり、いい加減な工事が多かったため、サッシを交換しただけで、壁との隙間を埋めたり、枠を取り付ける工事はストップしてしまったそうです。
二つのマンションの隔壁に通路を開けて繋げた、130平米の大きなマンションなので、ゲストを招ける大きなリビングダイニグと、家族だけが使うファミリーリビングの二つのリビングがあります。こちらの写真はファミリーリビングです。
こちらが正式なLDですが、子供の遊び場として機能している日当たりのよいベッドや、子供の基地であるテントが置いてあり、僕らが実測している最中も子供たちは色々と場所を変えながらずっと遊んでいました。
こちらは、マンションの管理組合の了解を得たうえで穴をあけたコンクリートの隔壁のディテールです。大胆に削られたコンクリートの力強い表情が、マンションの空間にアクセントを加えていました。
最後は浴室を実測している様子です。歪んだ床や天井、仕上がっていない壁やサッシ枠がふんだんにあるため、何を基準にどのように測れば良いかのを慎重に判断しながら作業したので、スタッフ総勢4人で約二時間半掛かりました。
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2010.09.06
六本木T邸のリノベーション模型
[六本木T邸]
こちらも順調に進んでいる六本木T邸の模型を作ってみました。設計をしている自分たちでも、平面的な収まりやサイズについてはある理解していますが、断面的にリビングから書斎越しにどのように景色が見えるのか、スチール製の格子戸を設置する予定ですが、それの存在感がどんなものかを確認するための模型です。
手前の部屋がリビングダイニングで、左手奥が作り付けの本棚がある書斎スペースです。その間時期になっているのが、現在デザインを検討中の鉄製の格子パーテーションです。
こちらは反対側から見た様子です。LDの奥の壁は、モルタル塗りにして、ニューヨークのSOHOのようなイメージにしたいと密かに考えています。
模型を見ながら、床フローリングや壁の塗装色、スチールサッシュの色イメージもTさまに確認して頂きました。全体にちょっと色褪せたイメージのハードでスタイリッシュな空間を目指してゆきます。
こちらの図面は、書斎(オフィス)スペースの家具レイアウト図です。二台のモニターを同時に見ながら作業をし、椅子を回すだけで書類に手が届き、振り返ると六本木の高層階からの景色が見えるレイアウトを幾通りか考えて見ました。
これで、浴室のサイズとレイアウト以外はほぼ決まってきたので、まずは概算見積もりをお願いするステップに進みます。
2010.09.02
建築知識学校のリフォームセミナー-1
[建築知識学校 リフォームセミナー]
雑誌「建築知識」が主催する専門家向けセミナー、建築知識学校のリフォーム講座がスタートしました。劇的ビフォーアフターの匠として有名な中西ヒロツグさんと一緒に、まず初回は自己紹介を兼ねて、自分達がどのようにしてリフォーム・リノベーションに特化してきたのかを詳しく説明させてもらいました。
これまで整理されていなかった資料を纏め、今回のために新しく図面を起こしたりで、下準備は相当大変でしたが、その分専門的で深みのあるセミナーが出来たのではと自負しています。
新築とリフォームを比較する際には、実際に書いた図面の枚数や現場監理の回数、スケジュールまでのデータで公開して、建築的な面白さや事務所運営上のメリット・デメリットまでお話しました。
こちらも、これまで整理したことがなかった資料です。カガミ建築計画の経歴を5年ごとに区切って、どのような仕事をしてきたかを纏めたものです。新築やクリニックの設計に積極的に取り組んでいた初期のころと、リフォーム・リノベーションに特化してきた現在と比較することが出来ました。
四度にわたってリフォームをお手伝いしてきた小石川S邸の物件紹介では、段階的なリフォームになった理由や、その段階を経ながら、どのようなことを考え、どのようにして自己流で図面の書き方や職人さんたちとの交渉方法を学んできたかまでお話しました。
セミナーには19人(うち2人は本日欠席)の方が参加してくださいました。若手設計者、建材の卸問屋さん、工務店勤務の方やリフォーム屋さんの方まで幅広い職種の方々で、休憩の間も授業後の飲み会の席でも積極的な質問を重ねてくれて、とても刺激的な一日でした。学校の準備に尽力してくださった建築知識の藤山編集長はじめスタッフの皆様、TAとして授業をサポートしてくれた山崎壮一君、一緒に講義してくださった中西ヒロツグさん、どうもお疲れ様でした。また、忙しい中時間を割いて講義に参加して下った学生(?)の皆様、どうもありがとうございました!