加工大理石のサルバトーリの市内ショールームは、イタリアキッチン御三家のうちの一つのボッフィと同じ建物の中にありました。

ボッフィは2時間待ちの大人気の中、サルバトーリは行列の横をすり抜けて待ち人ゼロですぐに入ることができました(笑)。

古い集合住宅の中を改装したショールームなので、区切られた部屋が続くような空間展開です。ほとんどすべての部屋が水回りの仕様になっていました。

部屋ごとに石材の色味を同じにしているようで、こちらの部屋は灰色のグリス・ドゥ・マレの石材です。壁面は本来であれば捨てられる半端石材を接着剤で積層させてから直角に切って再生したリートヴェルデ柄です。カウンター上の無垢の大理石を削り出したボウルもサルバトーリ製品とのことです。

同じ石種でももう少し大きく面を取り、黒くて細い金属目地を入れたトラッティ柄だと、少し風情が変わって見えます。

こちらの部屋では、床と正面右側壁は白いビアンコカラーラの大理石に黒い目地を入れたトラッティを張っています。床にサルバトーリを張る考えは全くなかったので意表を突かれました。

こちらの壁材は、まだ日本では発売されていないプリッセ(プリーツ)柄でした。因みに床は、幅違いのストーンパケですね。

白いビアンコカラーラと、濃い灰色のピエトラ・ダヴォーラを重ねていますが、モダンに見えますね。

中央の一番大きな部屋には木と白大理石を組み合わせた本棚(こちらもサルバトーリ社製)が展示されていました。

横材が木板で小口に黒く塗装した金属板が被せられており、竪材は大理石となっていました。

さらに近くに寄ってみてみると、端部を抑えるT字型金物を木板に差し込んで、その立上り部分で石材を固定していることが分かりました。

棚には、やはりサルバトーリ社製の無垢大理石から削り出しの可愛らしい(しかし重い!)小物が置かれていました。

開口部を抑える石材枠のディテールや、

光を透過する大理石をくり抜いて作られた照明器具なども見ることができました。
うちの事務所では、水回りより、リビングダイニングや玄関などに使うことが多い素材ですが、本国では水回りを得意としているようです。