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プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

新しいジャクソンショールーム@赤坂を訪問

見学記

これまでも良く使わせて貰っている高級浴槽ブランドのジャクソンが、ショールームを赤坂に移したとのこと見学に伺って参りました。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

青山の頃は、場所は便利ではありましたが、展示されている浴槽の種類が少なく、サッと寄って見て行くには楽でしたが、ゆっくりじっくり吟味しながら体験するには適していませんでした。こちら赤坂の新ショールームはとにかく広く快適で、多彩なジャクソンブランドの浴槽を堪能することができました。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

場所はオフィス街の真ん中で、路面店ではありますが、予約制にしているため、軽く立ち寄るような気軽な雰囲気ではありません。ただ、その分中に入ると、外からの視線も気にせずゆっくり見学することが可能となっています。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

ショールームに入ってまず最初に見えるのが、こちらの2つの浴槽です。営業担当の鈴木さんの説明では、左側の浴槽は現在販売中のもので、右側の浴槽はその元となった浴槽ですが、今は販売されていないものとのことでした。
実は、ジャクソンという会社は、元々はデザイナーであり経営者でもある清水秀男氏が立ち上げた最高級浴槽の会社だったのですが、色々な事情があって水回り製品の大手メーカーであるリクシルの手に渡っていました。ところが、また不思議な縁があって再び清水氏が買い戻すことになったという経緯があるそうで、そのことと合わせた温故知新、創業時の気持ちを持ちながら新生ジャクソンを作り出そうという気持ちを込めて、この展示を入り口に持ってきたとのことでした。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

買い戻すにあたって、自社のアクリル浴槽工場のスタッフ(全員再雇用)に、浴槽の金型(アクリル浴槽はアクリルシートを金型に置き、空気を吸引して真空形成するのです)を全てきれいにして、カーブがより滑らかな形に、エッジがある部分はきれいにエッジが見えるようにと、気持ちを込めて整える所から再スタートしたとのことでした。
それを聞いてから浴槽を見直すと、確かにエッジがきれいに見えてくるのです!

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

フリースタンディング型の浴槽が多いのがジャクソンの特徴でもありますが、周りの仕上げ材のバルコ・カバー材も今回の再始動のために色味を変えているとのことでした。因みに、こちらのセットでは、ジャクソンのお得意技であるジェット(浴槽側面から、お湯を勢いよく出す機能)とブロー(浴槽底面から、空気の細かい気泡を出す機能)、更に特別にマイクロバブルまで実演できるセットとなっています(特別と書いたのは、お客さまに出す際にはジェット機能とマイクロバブル機能は同時に提供することができないそうです)。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

こちらが新しいバルコ・カバー材のサンプルです。不整形な浴槽をこの素材を編み込みながらカバーしてゆく技術も並大抵ではありませんね…。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

こちらはステンレスの部材のサンプルです。ジャクソン・マニアの人たちには有名ですが、これらの部品は全てステンレスの無垢材で出来ています。他社製品は見た目は似ていますが、皆メッキ仕上げなので、時間が経つとメッキが剥がれたりして安っぽくなるのですが、こちらは時間が経つほど存在感が増すのです。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

こちらの浴槽は以前からかあるトンダシリーズの浴槽ですが、その無垢ステンレスの支柱にアタッチメント部品が取り付けられています。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

白い浴槽の上に白いアタッチメントなので分かり難いですが、トレーが取り付けられています。浴槽に漬かりながらお酒・ドリンクを楽しんだり携帯置き場などにも使えそうで、バスライフが豊かになることが簡単に想像できますね…。ただ、まだこのアタッチメントは試作品とのことで販売は少し先になりそうです。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

今回改めてショールームを訪問したのには、もう一つ理由がありました。それはこのイタリア製の照明器具、Firmamento Milano(フィルマメント・ミラノ)をジャクソンが販売することになったので、その事物を確認しに為でもあったのです。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

カタログを拝見すると、白くて薄くて繊細な器具が主流ですが、外部デザイナーに依頼したユニークな照明も幾つかあります。こちらのシャープなスタンド型照明や…、

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

こちらの四角い筒状のスタンド照明などは弊社でもご提案できそうだと感じています。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

実物を見ないと分かり難いのですが、表面が黒く、裏面がゴールドに塗装された板を折り曲げた折板のような造りになっているのです。

最高級浴槽のHIDEO(ハイデオ)ショールーム@赤坂

実は、ちょっと癖の強い系のフィルマメント社の照明器具は、ジャクソンショールームのすぐ隣にある、こちらのHIDEO(ハイデオ)のショールーム内に展示がされています。HIDEOはジャクソンを売却することになった後、清水さんがこれまでとは全く違った発想、素材で「浴槽文化」を作ろうと一念発起して作ったブランドです。ジャクソンではアクリルの白い輝きと美しさの可能性を広げたことに対して、HIDEOでは、樹脂系人工大理石素材のマットでシルクのような滑らかな質感と、浴槽を浴室に留まらせない使い方の提案にまで踏み込んだ、大胆不敵な(失礼!)ブランドです。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

HIDEOの代表作の一つ、Theatro(テアトロ)では、お湯につかりながら劇場(テアトロはイタリア語で劇場の意)を楽しむことをコンセプトにしています。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

今は、ジャクソンとHIDEOは統合され、赤坂の地で隣り合わせのショールームを持つことになり、HIDEOのショールーム内にジャクソン浴槽も展示されているので、両ブランドの浴槽を比べながら選ぶことも可能になったのです。

浴槽ブランドのジャクソン新ショールーム訪問

両ブランドの見学の後は、ジャクソン&HIDEOの創業社長でデザイナーの清水秀男さんとブランドマーケティン部部長の清水亜子さんと営業担当の鈴木さん(記念撮影前に打ち合わせで出かけてしまいました…)、ジャクソン社から独立しオーダーユニットバスブランドのVerde(ヴェルデ)を立ち上げた立花社長と、ジャクソンやHIDEOが作る浴槽文化、そしてオーダーで作るユニットバスや洗面所まで含めた水浴(みずあみ)文化にまで話を掘り下げて、2時間ほどお話しをさせて頂きました!