4月14日まで開催されている「谷口吉郎とイサム・ノグチの萬来舎」の写真展の最終日にシンポジウムが開催されますので、ご案内します。私も世話人の一人として、司会でお手伝いすることになりました。この「萬來舎」とは1951年に建築家谷口吉郎と彫刻家イサム・ノグチとの共同設計によって、三田の慶応義塾大学三田キャンパス内に建てられた建物の名前です。しかしこのオリジナルの建物は諸般の事情で2003年に解体されてしまいました。残念ながらオリジナルが壊され、今は不自然な形で新校舎の上に再築されている萬来舎ですが、在りし日の写真と貴重な資料を基に構成されているのが、今回の写真展なのです。
14日のシンポジュームは、ニューヨーク・ノグチ財団の理事であり、建物保存・再生に詳しい建築家ヒュー・ハーディー氏を招いた基調講演、そして谷口吉郎、イサム・ノグチ両氏の関係者が集まってのパネルディスカッションが予定されています。
題名の「オーセンティシティー」とは本物性という意味ですが、建物・芸術の保存、再生、改築、再築を考える上での大きなキーワードになるはずだと思っています。14日午後1時半から三田の建築会館ギャラリーで、このシンポジウムが開催されますので、どうぞ興味のある方はいらしてください。また、15日には二人に縁のある建物、場所を見学して回るバスツアーも開催される予定です。