今回の和風リフォームは、古い材料を残しながらのリフォームです。いわゆるスケルトンリフォームと言われている、既存内装を全て撤去してから工事を始めるリフォームと違い、古い材料の間に新しい部品入り込み、新しい要素の間から古い素材が現れるような、入り組んだリフォームとなっています。 特に工事の途中で古さと新しさが融合している箇所を紹介いたします。
まずは、古い鴨居に新しい鴨居を埋め込んだ箇所です。既存の壁を壊さないで、その壁に直交する形で新しい引き違い戸を付けるので、このように新旧の鴨居がクロスしています。
もう一つは、古い柱とフローリングの取り合いです。柱も古くなるとねじれたり、欠けたりしているので、壁と平行に張り出したフローリングも、柱の箇所で調整が必要になります。 この場合は、柱の一部を欠き込んで、フローリングを埋め込む事で、埃が入り込む隙間をなくしています。 どちらも大工にとっては面倒な箇所でしょうが、見せ場でもあります。
設計側が注意しながらきちんと見ていることと、お施主に工事の大変さを伝える事で、今回の現場の大工さんもやりがいを感じてくれているようです。