Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

三尺三寸箸のランチ@日比谷

その他

以前から可愛がって貰っている、日米を股にかけるコンサルタント・佐藤文雄さんに日比谷の三尺三寸箸のランチに連れて行ってもらいました。株式会社柿安本店が経営する、ブッフェスタイルのカジュアルダイニングです。

三尺三寸箸 ランチブッフェ

日比谷シャンテビルの地下二階と、一見不便な場所にあるにも関わらず、連日ランチ時は待ちが出るほど人気のお店だそうです。本日も、優雅な着物を着た団体の女性客を中心に、女性客が9割ほどを占めて大賑わいでした。

メニューは野菜主体のヘルシーな料理が多く、そこにミニハンバーグタンドリーチキンなどボリューム感がある料理が混ぜてありました。和風のお菓子やフルーツなどが主体のデザートも豊富で、ゆっくりと腰を落ち着けた女性陣が会話に華を咲かせていました。

本日は、建築家・設計者として、どのようなことを感じるか正直な意見が聞きたいとのご依頼でしたので、以下のようなコメントをさせて貰いました。

・店名と店内の空間のイメージにギャップがあること
→もう少し和のテイスト(=ヘルシーさ)が感じられても良いのでは?

・ブッフェの棚が同じレベルで並んでおり、先行きが見えにくいこと
→特に背のあまり高くない女性には、奥に並んでいる料理が見えないので、何をどのくらい盛って良いかが判りにくいと思われる。中央の造花を止めて、野菜や肉、魚などをイメージする陳列にして、その下に料理を立体的に並べては?

・新しく出された料理に対する告知が乏しいこと
→折角新しい出来立ての料理を運んできても、声が小さく、何のアラートも無いので、付近の人にしか理解されていないと思えました。例えばベルを鳴らすか、料理に旗を立てるなどで目立たせた方が良いのでは?

・一つの大きなアイランドに料理が並び、料理の考え方が判りにくいこと
→和・洋・中のコーナー、或いは野菜・肉・炭水化物のコーナーなどに分けて、料理の全貌を見えやすくしては?

・お皿が普通のお皿で、食べているうちに味が混ざってしまうこと
→小さい仕切りが付いた、小皿も用意して、味が混ざらないようにしたり、なんどもお替りにいって貰うようにしては?

・シズル感が乏しく、料理の勢いが感じられにくいこと
→厨房の一部を見えるようにするか、餃子やミニハンバーグなどの一部料理は屋台にして調理を見せては?或いは、焼きたての餃子や蒸したてのシュウマイなどはワゴンか手持ちで、客席の間を練り歩いては?

・料理のコンセプトが判りにくいこと
→デトックスについて小さくコメントしたPOPが一部あったが、全体に料理の内容の流れが見にくいのでは?コラーゲンが多い料理、繊維質が多い料理、何と何を組み合わせて食べると消化に良いなど、食べる指針を示すと良いのでは?

等など、建築的なこと以外、食事の内容を中心にコメントさせてもらいました。とはいえ、本日の混み具合からすれば、暫くは手を入れる必要ななさそうに感じたのも、正直な感想です。柿安さま、佐藤さま、本日はどうもご馳走様でした。