Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

赤坂の高層マンションリフォームY邸の経緯

赤坂Y邸

先月から工事が始まっていた赤坂の高層マンションリフォームプロジェクトY邸を駆け足で紹介いたします。

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赤坂と六本木の境界上で、ちょうど尾根筋に沿った高台に建つマンションの21階なので、窓からはアメリカ大使公邸やホテル・オオクラが見下ろせる抜群のロケーションの住宅です。経緯としては、こちらのお施主さまのYさまが、昨年完成した赤坂M邸の Mさまのお友達です。同じマンションをご購入したとのことで、デザインリフォームのお手伝いをすることになりました。
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間取り的には大きく変えず、ただ、元が賃貸仕様で少し安っぽく見える個所を手直ししてゆくイメージのリフォームです。赤坂M邸のインテリアを気に入って下さっているので、似たよ うなテイストと素材感で計画しています。

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床と正面壁を撤去した、解体時の様子です。築浅マンションは、図面通りに施工されており、また工事もとてもきれいなので、解体工事が始まってからのいわゆる「開けてビックリ」ということが少ない上に、以前下の階の工事をしたことがあるので、安心して解体検査に臨むことができました。

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リビングには床暖房を入れるので、下地から撤去していますが、隣のキッチンは床暖に関係なく、仕上げ材のフローリングの張り替えなので、表面を剥がすだけの簡易な解体となっています。

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洗面の床を剥がして、床下の配管を現しにした様子です。洗濯機の位置を少しずらし、ビニールタイル張りだった床を大判タイル張りに直します。設備配管はとてもきれいに施工されていました。

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解体後2週間程経った現場には、荒床(床暖房とフローリングを張る前の床下地)が張られ、壁のライムストーンも張られていました。赤坂M邸では、一面だけの石張りでしたが、こちらでは、3面の壁に石を張っています。

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アメリカ大使公邸側に開けた景色が、一つの大きな見せ場なので、その窓を囲むようにライムストーンを張っています。窓上部には梁型をフカして、間接照明を仕込むことになっています。

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石と壁紙と梁型の張り分けは簡単そうに見えますが、施工のL社の山碕さんと斉藤さんと綿密にディテールを打ち合わせて、目透しの溝を入れて、違和感なく違った素材が交わるように注意しています。

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玄関ホールからリビングへの建具は、物は替えずにダイノックシートの2色張り分けで、デザインをブラッシュアップさせています。この様子を初めてご覧になったYさまとMさまは、建具を作り直したのかと思ってくださったそうです。

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玄関ホールの下足入れ、玄関扉もダイノックシートを張って、取手を交換して、見違えるように洗練されてきました。

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クライアントのYさまとお友達のMさまが、一緒に現場激励に来てくださいました。未決の項目を確認させて頂きましたが、とても気に入って下さり、もっとこの空間を良くするために、新たなデザイン的な提案をしてくれとのご依頼を受けました。デザイナーとして、とても嬉しいお言葉でした!