Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

マンションリフォームの解体手順@広尾Nプロジェクト

広尾N邸

広尾のマンションリフォームNプロジェクトの解体工事が始まりました。

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いつもは、事前に解体範囲を図面で表示したり、現場にて解体するものとしないものをシール張りで示して、解体工事がある程度進んだ所で確認に行くのですが、今回は解体工事の最初から立ち会うことになりました。

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最初に現場に運び込まれた解体道具の数々です。職人さんたちの着替えから、電動道具類、延長コード、バールや金槌などの手動道具類等です。

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まず最初に行われるのが、電気や給排水、ガスなどの設備の切り離しです。その次が、造作家具やキッチンなどの取り外しとなります。設備の切り離しは前日に終わっていたので、この日取り壊しが始まって、約30分でここまで壊されています。

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解体プロセスでとにかく重要なのが、ゴミを混ぜないことです。建設リサイクル法に基づく届出があり、産業廃棄物処理法も厳しいので、解体する手順に合わせて、木くず、石膏ボード類、廃プラスチック類、金属くず、繊維くず、がれき類、ガラスくず・コンクリートなどに分別してゆきます。

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解体が始まってから翌日の状況です。
仕上げ材は、床を剥がしてから、天井のボードを落し、天井下地材を撤去してゆきます。今回は天井下地を吊っているボルトは再利用するので、取っておきます。その後に壁を解体してゆきます。パッと見はゴチャゴチャになっているように見えますが、石膏ボード、木質系ごみ、金属製ゴミ、断熱材は別々に纏められています。

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隣の住戸との境界壁には、なぜか石膏ボードが三重に張られていました。張られた状態では大した量に見得ませんが、剥がすと結構量が嵩むので、廃材代が高くなり、解体業者さんには頭が痛いところなのです…。

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解体しているプロセスで、この部屋のものとは考えられない配管が天井裏を通っていたり、思っていた以上に下地の状況が悪い個所がある事が判りました。ちょうどお施主さまのNさまが来日時でしたので、現地に来て頂き、問題をご説明している様子です。この後、Nさまからマンション管理会社に連絡して貰い、専有部内を貫通している共用設備や、隣の住戸の設備をどのように処理すべきかを相談することとなりました。

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こちらは4つの個室が並んでいた北がの空間です。全ての壁をぶち抜いているので、とても広く感じます。

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玄関入ってすぐの天井裏を通っていた給水・給湯管です(水色の管が給水でオレンジ色が給湯です)。この部分は来客を迎える重要な空間で、なるべく天井高を上げたいので、給水給湯は別ルートを経由することになります。

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キッチンの解体状況です。給水給湯管は無理なルートを通っているので、新しく引き直します。古い配管類が床から立ち上がっているので、これらも処理も考えなくてはなりません。