先週末より、研修を兼ねてニューヨークに来ています。昔働いた設計事務所Cicognani Kalla Architectsのツテや、知り合いの紹介をたどって、ニューヨークのリノベーション事例を訪問中です。そのうちのいくつかをご紹介します。
一つ目は、約17年前にリノベーション設計をお手伝いしたS邸です。
これまでの写真は、きれいに片づけて頂いてから撮影した写真でしたが、片づけない普段使いの状態で撮影させていただきました(それでも、やはりきれいです…)。
こちらは、国連近くの超高級マンションリノベーションです。二層あり、33階の1層目はパブリックスペースで34階の二層目はプライベートエリアとすみ分けられていました。
マンションをご購入した20年前に一度スケルトンで真っ白なモダンリノベーションを行い、子どもたちが独立した3年前には、今度はちょっとクラシカルな要素も入れたデザインで全面リノベーションしたとのお話でした。
リビングの隣のダイニングです。向かって左手の壁には、大型のHelen Frankenthaler(ヘレン・フランケンソーラー)、正面の壁には小型のSol LeWitt(ソル・ルィット)のアートが飾ってありました。
右手が玄関ホールで、正面が二階への階段、左手が廊下になっています。微妙に壁の色を変えて、雰囲気を少しずつ変えているのが面白いところです。
上階の主寝室は、薄いグリーンで壁が塗られていました。景色の方向に合わせて、ベッド背面の壁を傾けてありました。開口部奥が、奥さまの書斎です。
チェリー材と緑掛かった御影石で作られた大型キッチンです。背面には冷蔵庫とシンクがあるキャビネットがあります。
そして最後は宿泊したホテル、The Surreyです。1年前に全面リノベーションを施したとのことで、アールデコの要素をモダンなインテリアにうまく取り込んだデザインとなっています。インテリアのカラーリングも灰色をベースに、シックにまとまっていました。
こちらがロビーの様子です。床のタイルモザイクや、天井の照明が、ゼセッション(ウィーン分離派)的なデカダンス(退廃的)な美しさを感じさせます。
ペントハウス(屋上)の庭園も名物の一つで、ウッドデッキに緑を適宜配したレイアウトに、アウトドアファーニチャーが上手くマッチし、快晴の日は余ったイスがないほどにぎわっていました。