木造スケルトンリフォームの田園調布F邸の工事も、一階の補強は終わり、二階部分の補強に移ってきました。
カメラのアングルのせいで、大工の棟梁の高橋さんの姿が小さく見えますが、実際には二階床に脚立を乗せて、その上で作業している状態です。2階は1階ほど大きな荷重を受ける訳ではないので、梁材や枕材はそれほど大きくありませんが、天井裏の梁を仕上に見せる部分があり、更に2階の階高がとても高いので、慎重に補強工事を進めて貰っています。
2階床に立っている人の高さを、梁の位置を比べると、2階の天井高さが高いことが判って貰えるのではないでしょうか。
木造住宅の場合、2階は1階以上に歪んでいることが多いので(こちらの住宅では端と端で最大3センチの差があったようです)、2階床を張る前に下地で水平レベルを調整している様子です。
こちらは、上下逆さまに書かれていますが、既存の柱に記載されていた字です。栂正角と書かれています。棟梁の説明では、以前は栂材は良く柱材として使われていたそうです。芯持ち材ではないので、割れの恐れはないそうですが、その代わり歪みがあるのが問題で、最近は柱材としては使われなくなったそうです。
ということで、こちらの栂柱も歪みが大きく、壁を仕上げてゆく際には調整が大変になりそうです。
床暖房の実際の配置位置も細かく決めてゆきました。黒い服でしゃがんでいるのが、共同設計事務所のイン・ハウス建築計画の川野君です。これで年内の定例打合せは終わりになりますが、現場は補強を一通り年末までに終えることになりました。