いよいよ工事着工まで秒読みの代官山T邸では、施工をお願いすることになったリフォームキューの 現場監督・岩波さんと家具屋さんとで、建具や造作家具、壁の取り合いなどのディテールの打ち合わせを行いました。
造作家具屋さんは初めてお願いすることになる業者さんなので、これまでに僕らが設計してきた高級マンションリフォームの事例のポートフォリオを見せて、デザインの方向性をまずは理解して貰いました。
リビングのコーナーに作るワンちゃんのケージの取り合いや、寝室に設置する壁からの片持ち書斎机の補強の仕方等の難しい部分は、こちらの考えをスケッチで表現しながら、実際の取付け方法や寸法などを一緒に考えて貰いました。
図面だけのやり取りだと、どうしても設計の意図も伝わらず、何を重視しているのかが判って貰いにくいので、このように現場で関係者が集まって、顔を見ながら打合せをすることを重視しています。
既存はまっ白い壁が玄関からリビング、廊 下から寝室へとダラダラと続いていましたが、今回のリフォームでは、空間を分節化して、明暗や壁色、家具などで区切って行く予定なので、どのように空間の 見切りを作るかを現場で詰めてきました。このスケッチが玄関から廊下へと曲がるコーナーの巾木の納まりです。
玄関ホールからリビングへの扉は、枠のないフロアヒンジとしています。向かって右側には透明ガラスが入り、左側にはほぼ対称な形で鏡を張ることとしていますが、その取り合いを打合せさせて貰いました。
打ち合わせの後は、お施主様に以前から指摘されていた、床石の傷のチェックを全員で行いました。ヒビやカケがどのような状態で入っているか、補修するのか交換するのかの範囲を皆で検討致しました。