最近、ピンタレストなどのインテリア事例写真でも数多く見かける、金属目地を使ったインテリアですが、渋谷M邸でもお客さまのお好みの真鍮目地を沢山使っています。
まだ施工途中の段階ですが、ダイニングの壁に真鍮目地を縦に入れ、隙間に大理石とカラーガラスと鏡をランダムに入れた壁を作っています。
材料の真鍮目地棒はこのようなもので、事前にサイズに合わせて工場でカットしてから現場に入れて貰っています。
現場監督の滝川さんが打ってくれた墨に従って、まずは真鍮目地棒を壁全面にビス止めしてから、隙間のサイズに合わせてやはり工場カットしてきた大理石を慎重に張ってゆきます。
職人さん一人で丸一日の作業で、ようやくここまで進みました。
壁のレイアウトは、弊社担当スタッフの岸本さんが作ってくれた、この展開図に従って割り付けて貰っています。
二日掛かってようやく壁一面の大理石を張ることができました。空いている隙間には、寸法の数字が書き込まれていますが、ガラス屋さんが現地に来て実測していったものです。
石(マジェッタ・ホワイト)が張られた部分はこのような様子で…、
隙間の部分はこのようになっています。良く見るとわかるのですが、カラーガラスと鏡を張る部分は、石とは厚みが違うので、パーチクルボードで下地の厚みが調整されています。
因みに、天井廻りに取り付けたアルミスパンドレルとの取り合いは、このようになっています。
主寝室でもヘッドボード側の壁面に真鍮目地をふんだんに使っています。
こちらはヘッドボードからそこに連なるお化粧コーナーの造作です。
真鍮目地棒だけのアップ写真です。L字型の金物を直角に交差する部分だけは、フランジ部分が重なってしまうので、このようにカットして使っています(L字型金物の場合、縦部分をウェブ、横で固定する部分をフランジといいます)。とにかく緻密で正確かな作業が必要なのが金物目地の取付け作業なのです。
化粧コーナーも真鍮と塗装棚板とカラーガラスとアンティコスタッコの左官にレザーパネルが入り組んで、さらにそこにコンセントや間接照明も絡むという複雑なデザインで、取付け作業の職人さんも苦労しています…。
因みに、こちらがこの寝室造作の為に、施工会社のリフォームキューが作ってくれた施工図です。
トイレの壁にも真鍮目地が入っています。
下地のベニヤ板に墨が打たれ、真鍮目地棒だけが取り付けられても、一体どのように仕上がるか想像できないと思いますが、こちらは出来上がりを楽しみにしていてください。
真鍮とは関係のない部分でも内装材の取付けが進んでいます。こちらはテレビボードとなるリビング壁のイタリア製フィアンドレの大理石柄大判タイルの取付けです。
ダークマルキーナという柄のタイルですが、アップで見ても本物の大理石に見える精緻なプリント技術です。こちらも端部を細かく見ると、似た色に焼き付け塗装をしたL字アングル金物を取り付けています。
キッチンも真っ白だったキッチンパネル部分に、フィアンドレの大判タイルが張られました。こちらはアトランティック・グレー色です。本物の大理石だと厚みと重量があって、こんなにスピーディーにかつ薄く仕上げることができませんので、まさに大判タイルならではのメリットを最大限に活かしたデザインだと自負しております。
キッチンの大判タイル越しに真鍮目地入りの大理石壁を見たアングルです。
その他、カラーガラス張りの壁&扉の特注取っ手付き扉も吊りこまれていました。写真ではまだまだ未完成ですが、実際にはあと少し仕上げ作業でリフォーム工事の終わりが見えてきました。