昨年末にお施主様と一緒に選ばせ頂いた、アイリスローズの突板が現場に届き、ダイニングの壁に張られ始めました。
突板は高級な素材であるだけでなく、一度同じシリーズの板が無くなってしまうと、同じ木目の板を作るのは実際上不可能となってしまうので、現場には必要最低限の枚数しか届いておりません。
従って、取付けの大工さんはとても慎重になります。何度も壁に立て掛け(仮置き)ながら、寸法を確認してから、取付け作業に入ります。
板と板の間に目地を入れて収めるところもそれなりに難しいのですが、このスイッチボックス周りは、二枚の大判の板を目地なしで、継ぎ目が見えないように張りつける箇所なので、1時間以上掛けて、ちょっと削っては現場で合わせてを繰り返しながら取り付けてくれました。
こちらが出来上がった様子です。かなり木目がはっきりした、力強い木目板を選んだので、しっかりと存在感のある壁になりそうです。まだ、隠し釘やボックス周囲には板の小口が見えている状態ですが、検査前には塗装屋さんと補修屋さんに入って貰い、それらを全て隠して貰うことになっています。
その他の部分もどんどんハイペースで仕上がりつつあります。こちらはリビング側のテレビ収納ニッチです。下部に孔が空いている個所に、作り付けの家具を入れて、AV関係を背部で接続することになります。
エントランス正面の廊下部分で、カラーガラスを張る箇所の天井下地も、一部問題個所があったのですが、きちんと補修してくれていました。
こちらもカラーガラス用の見切りです。天井に張るのは黒色系、壁に張るのは灰色系と色味を微妙に違えているので、見切り材も焼き付け塗装色を変えてもらっています。
こちらは洗面・脱衣室とウォーク・スルー・クローゼットの間仕切りとなるガラス壁を固定するための埋め込みのアルミのチャンネルです。天井と壁の見切り縁と絡んでいるので、不思議な目地に見えますが、出来上がりはすっきりきれいに纏まるハズです。
こちらも細かい部分の造作ディテールです。大工の町永さんが苦労してくれた、リビングの斜め壁の幅木部分の収まりです。僕らも図面で書いていてもなかなか判らなかった箇所を、現地で当たりながら正確に作ってくれました。目地部分にスペーサーを入れているので、こちらも不思議な形に見えますが、すっきりきれいに収めてくれました。ありがとうございます。
かたや、洗面では壁の大理石張りが始まっていました。ケベックカルニコという灰色の大理石を横長にカットしてもらい、ランダムに積むデザインとしています。
目地なし(眠り目地)でレベルを取りながら、コンセントの穴加工を施しながら、丁寧に積んでいってくれています。こちらも地味な作業ですが、出来上がりが楽しみです。
本日は、今までの一番多くの職人さんが入ってくれた一日で、大きな部屋のあちこちで手順の打ち合わせ、デザインの確認がされていました。全体を纏めてくれている岩波さん、福井君には感謝です!