高齢者向けサービスアパートメントS邸の造作キッチンが出来上がって参りました。
ちょうど正面のカラーガラスがある箇所が調理カウンターで、向かって右側にはビルトインのオーブン・電子レンジや炊飯器引き出しがあり、左側には冷蔵庫の収納があります。
人工大理石で作ったカウンターにはIHヒーター用の孔とシンク用の穴があけられています。手前の白い箱状の所に電子レンジが入ります。
いつもはキッチン部分はオーダーキッチン屋さんに頼んで、造り付けの家具は造作家具屋さんにお願いするのですが、今回はキッチンの延長に食器収納があり、更には廊下からLDへの建具とも一体としているので、全てを造作家具屋さんにお願いしました。
造作キッチンの人大(ジンダイ・人工大理石の略)とオーク白拭き取り仕上げの扉材、カラーガラスやビルトイン機器とが絡んだ部分のディテールです。カラーガラスと家具の見切りにステンレスの無垢材を入れて貰うことで、全体にシャープな納まりとなっています。
廊下とダイニングを仕切る大型の引き戸です。引き込んだ時には造作家具と一体となり、閉じた時には取手上のガラス部分が玄関側の明り取りになる仕掛けとなっています。奥にはその他の3枚の引き込み扉が設置されています。
引戸の取手部分詳細です。
玄関側の収納家具と一体化したトイレへの扉、その奥には大きなカウンター式のベンチが見えています。
右手ベンチ中央の手すり棒を境に手前側は固定、奥側は取外し式となっています。これは、このサービス付きアパートメントの既存玄関寸法が、車いすを玄関タタキ部分で回転できるように作られていたので、それに倣っての工夫です。ベンチを撤去すると、回転に必用な1500ミリの円を描いた寸法が確保されます。
また、玄関タタキ部分の石張りもきれいに仕上がっていました。
主寝室の腰板が張られていました。右上は、ダイニングと気配を通じさせるための明り取り、左側には三角形の袖壁が作られています。コンパクトながら、使い勝手が良さそうな寝室になっています。
浴槽に新たに張ったパネルの目地コーキングを詰める準備が進んでいました。ただ、先回の打ち合わせで浴槽を塗装することが決まっていたので、浴槽とパネルとの取り合いの目地は、やり直すことになってしまうので、二度手間を省くために、現場監督の山崎さんにコーキング作業は後回しして貰うようにお願いしておきました。