新宿区市ヶ谷でマンションリフォームのお手伝いをしていた市ヶ谷S邸が竣工し、お施主様へのお引渡しを無事終えることができました。
以前からウェブマガジン「家の時間」の建築家リフォームの読者だったというご夫婦から、58平米の中古マンションを購入したので、リフォームの相談に乗ってほしいとのご依頼がありました。
一度こちらの事務所にいてして頂いて簡単なリフォームのご相談を受けて、その後現地に伺って撮影したものが上の写真です。間取りの変更以上に、空間の雰囲気、インテリアのテイストを追求したいとのお話しだったことと、何より「建築家リフォーム」の愛読者だったということが嬉しくて、お手伝いすることになりました。とはいえ、スケジュール的なことと費用的なことで、フルサービスの設計では効率が悪そうだったので、現地からも近く、マンションリフォームの実績が豊富なリフォーム屋さんのライフデザインさんとチームを組むことになりました。
最初にSさまご夫妻のご要望を伺ってプランに落し込んだ後は、お施主様のSさまご夫妻が直接ライフデザイン社とマンションリフォームの契約を行って、僕らはアドバイザーとしてSさまに適宜アドバイスしてゆく形になりました。写真はライフデザイン社の飯田橋ショールームにて、営業の和久さんと設計の遠藤さんと打合せしている様子です。
海外に長く住まわれていたSさまご夫妻は、モールディングやケーシングなどの装飾材を上手く使って、コンパクトながら気持ちが良く、雰囲気のある空間になさりたいとのご要望で、コストデザインで苦労致しましたが、無事着工することができました。
取り付ける前のミハシ社のモールディング・ケーシング・巾木材です。事前に違う場所でベースとなる白色に下塗りしてあります。
二つの部屋を一つに繋げたLDは、窓の出っ張りなどで変形の空間なので、それを縁どるようにモールディングを廻しております。
こちらは既存のキッチンへの開口部にかぶせるようにして仕上げたケーシング材(枠材)です。廊下からの新しい扉の枠材とも揃えています。
そうこうしているうちに、工事もほぼ完了し、施主検査にアドバイザーとして立ち会わせて頂きました。モールディング等の装飾材はとても上手く出来ていたのですが、薄手のクロスを張った個所に、ヨレや段差などが目立ったので、それらがどのような理由で発生するのかをご説明しながら、検査を進めてゆきました。因みに、フローリングはちょっと濃いめのウォールナット三層フローリングを使っています。
玄関からリビングへの扉を見返した写真です。扉は岡崎製材が販売している木製室内扉を工場で吹き付け塗装で仕上げて貰ったものです。とても可愛らしくて雰囲気のある扉に仕上がっていました。因みにこのような扉を専門用語では框扉(カマチトビラ)といいます。最近はこのようなデザインの問合せも増えているのですが、特注で作るととても高くなってしまうので、サイズが合えば既製品を使うとコストパーフォーマンスが圧倒的に良くなります。
お引渡し時に撮影した記念撮影写真です。左からライフデザイン社の営業の和久さん、現場監督の伊藤さん、Sさまご夫妻、ライフデザイン社のCS(カスタマーサティスファクション)担当の山口さん、そして私、各務です。
コンパクトながら、Sさまご夫妻の思いが詰まった、お洒落で雰囲気のありとても愛着がわくマンションリフォームが完成致しました。まだ新しい家具が届くまでに時間が掛かりますが、どうぞこれからのここでの生活を存分に楽しんでください!
(アドバイザーとしてお手伝いした経緯で、これまで途中経過をこのブログではご報告していませんでした)