渋谷区のタワーマンション全面リノベーションのS邸の計画ですが、一時中断していた工事が再開されました。
とにかく大きなLDKの空間です。キッチンや家具が入っていない状態で見ると、小型の体育館のような大きさに感じてしまいます。
LDKはほぼ全面、TES(東京ガス)の床暖房が敷かれています。写真で、3枚のパネルが少しずれて、下地のベニヤ板に孔が空いている個所がありまますが、これはわざとパネルをずらして、床付コンセントを設置することになっています。事前にソファーをレイアウトする場所を設定して、ソファーの下に床付コンセントがくるように調整しておいたものです。
玄関ホールからの大きな開口や、キッチンを設置するための袖壁も徐々に組み上がってきています。
広い天井には、2本の照明器具を収めるボックスが埋められており、左側には下がり天井に間接照明を埋め込むためのアゴも作られています。
玄関ホールは、正面の収納は既存を再利用する靴収納ボックスで、向かって左側には一列に靴収納とコート用のクローゼット収納が並ぶことになっています。
玄関扉入って直上は、上がり天井になっており、やはり間接照明を仕込むことになっています。玄関の天井部分には、ボード裏にダクト類やロスナイ(全熱交換機)などが詰まっているので、ダウンライトの位置調整なども大変なようです。
個室では、造り付けのクローゼット収納が組み立てられていました。
一通り、こちらで現場をチェックした頃に、お施主さまご夫妻が現場に寄ってくださいました。
当日は、リビングの天井埋め込みのダウンライトの位置を決定する打合せをさせて頂きました。天井に青いテープが張られている個所が、当初図面で設計していたダウンライト位置です。
玄関ホールでは、天井裏の設備類との関係で、当初の計画通りにダウンライトが設置できなさそうだとのことで、設計施工をお願いしているN社営業のIさんが天井裏を確認してくれている様子です。
しばらく現場でお打ち合わせをしているうちに外が暗くなってきましたが、却って暗い方が照明の打ち合せには良いだろうと、皆で想像力を働かせながら家具のレイアウトと照明、使い勝手などの話をさせて頂きました。
こちらは、その数日後の現場の様子です。きれいに天井に埋め込まれていた照明ボックスですが、ボックス裏の熱気を抜くための穴加工がされていなかったとのことで、外されていました。
こちらが外されていた照明ボックスです。通常は裏板に有孔ボードを使っていたのですが、ボックスの裏面がすぐコンクリートスラブになってしまっているので、横面に熱気抜きの穴をあけなければならいため、そのデザインを現場で検討いたしました。
床は床暖房パネルの上にフローリングも張られ養生シートが被されていました。再度、照明ボックスを埋め込んで天井を閉じれば、空間の骨格はほぼ仕上がりになります。
細かい個所では、窓際に設ける予定の飾り棚の設置用の下地が作られていました。
個室で組らてられていたクローゼット収納も、壁にピタリと埋め込まれていました。個室からリビング前を抜けて、ご主人の書斎スペースを通って主寝室まで繋がる長い廊下も迫力がありました。
この日が最終期限だった、主寝室のアクセントクロスもお施主さま立ち会いのもと、無事決定することができました。