Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

床・壁下地作りからフローリング張りへ

お台場K邸

壁と床の下地を作成中の港区お台場K邸の工事現場です。

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高層階で天井高さが高い空間なので、壁下地のLGS(軽量鉄骨)も長いものが必要で搬入がほぼ不可能とのことで、変則的ですが解体した際にでた一度使用されたLGSの良い状態のものは使いまわすことなりました。

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こちらは床下地の製作中です。LL45相当の遮音等級を確保した置床システムを使って貰っています。その下に見えているコンクリートスラブに段差がありますが、その段差を箇所に接する給排水管は全てカバーを施して、コンクリートの角で傷がつかないように養生して貰っています。

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置床のパーティクルボードの上に、コンパネを一枚敷いて、その上に床暖房パネルを設置してゆきます。床からピョコンと顔を出しているのが、ガス床暖房との接続口です。

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床下に配管類が通っている個所は、置床の脚と配管が絡まないように、細かく調整しながら床下地を作ってもらいます。

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天井組のLGS下地では、仕上げ材の不燃羽目板のリアルパネルを仕上げた際にどのような取り合いになるのかを、施工をお願いしているSOUの中川さんに実際にその場で羽目板を当てはめて確認させて貰いました。

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ここからの写真は、その翌週の工事の様子です。床に何枚もの石膏ボードが置かれ、壁と天井に張られ始めています。今回のように天井が高い場合のボード張りは大変で、大工さん一人で写真のトンボという道具(?)を使って仮固定しながらビス止めをしてゆきます。

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天井を張る前に、天井カセット式のエアコンなどは全て事前に設置されています。こちらはリビングに接した書斎の天井ですが、床スラブの段差を利用して、最大限の天井高さを確保しながら、天井埋め込みのエアコンを実現することができました。

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床暖房パネルや、パネルを敷かない場所にはダミーベニヤを張ったうえで、フローリング張り工事も同時進行中です。今回もうちでお馴染みのスカンジナビアン・リビング社のオーク幅広ホワイトオイル拭き取り仕様のフローリングです。

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床下地の精度も高く、フローリングの実(サネ)の精度もぴったりなので、とてもきれいな床が作れそうです。

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床に浴槽がポロンと置かれたシュールな現場ですが、SOUの中川さんとうちの前田君はどんどん打合せを進めて、未確定のディテールや難しい取り合いを解決していってくれました。

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ちょうどユニットバスも組み立て中で、打合せをしているうちに浴槽の設置も見ることができました。

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現場の問題がある程度解決した後には、前田君が事前に用意しておいてくれた書斎のスチールサッシ枠の詳細についての打合せも行いました。これまでにも幾度か特注で鉄製冊子を作ったことがありますが、今回は開口部がなく、すべては嵌め殺しなので、いかに細くスタイリッシュに見せることができるかが勝負になりそうです。

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因みに、こちらが先ほどのスケッチを元にSOUが描いてくれたスチールサッシの制作図です。