工事進行中のお台場の高層マンションの現場では、色々なタイル張りと建具の吊り込み工事が同時に進んでいました。
まずはリビングに面した大きな壁のタイルです。平田タイルの大理石柄のボーダータイルを採用しています。担当スタッフの前田君のコダワリで、タイルの割り付けと建具(手前で作業しているの白っぽいものが建具です)の高さと幅を合わせて貰っています。
タイル張り工事は、下地の平滑度の確認や墨出し(どこを基準にどう張ってゆくかを考えること)や、タイルの切り出しなどの下準備には時間が掛かりますが、イザ張り出すと本当に早いのです。1~2分で一枚ずつ張ってゆかれるイメージです。
横のキッチンの床には、朝からの作業で同じ平田タイルですが、別柄のタイルが張られていました。まだ目地を詰めたばかりで、人が乗ると動いてしまうので、手前にテープが張られて入場制限(?)が掛かっていました。
こちらは玄関入って正面の壁です。アドヴァンのタイルで、独特の凹凸があるシャープで彫の深いタイルです。左側に張り残しが見えますが、ここにはスリッパなどを収納する扉付きの棚が設置される予定です。
リビングの窓際には、インナーコート(植栽などを置く場所で、室内だけで屋外的に使える場所)を作ることになったので、その部分の床と壁にはアドヴァンのライムストーン調のタイルを張って貰っています。タイルより薄いベージュ色の目地を詰めてくれている様子です。他にも、トイレや洗面のモザイクタイルも同じ日に張られていました。
こちらはリビングの壁のタイル張りと建具の枠の取り合いディテールです。建具にはカラーガラスを貼る予定ですが、全体が一体と見えるようにしたかったので、タイルの見切りは焼き付け塗装したスチールアングルを特別に用意して貰いました。建具も枠が見えないようにピボット蝶番を選んでいます。
建具も細かい調整が必要なので、幾度も仮に吊りこんでは外してを繰り返しながら調整を重ねてくれていました。
こちらが吊り込みを待っている建具たちです。取っ手がオリジナルな設計で、吊り込み方法もまちまちなので、調整には相当な時間が掛かっているようでした。
廊下からリビングに入る引き戸の特注取っ手のディテールです。引き込んだ時に引き出せるディテールとガラスを入れる枠を一体にスチール焼き付け塗装で作ってもらっています。
塗装仕上げがほとんどの建具ですが、子ども部屋への建具だけは優しい雰囲気になるようにナラ突板仕上げとしています。引き込み仕様にできなかったので、枠をクロス巻きとして、隠し蝶番で納めて貰っています。
引き込み扉やスチールサッシ等が複雑に絡み合うので、枠形状も結構変則的な作りになっています。仕上がりがどのようになるかの楽しみです…。
ちょうどこのタイミングでご帰国なさっていたKさまの奥さまが現場の様子を見学に来てくださいました。工事が始まってからは初めての現場訪問だったので、当初からの変り様には本当に驚いていらっしゃいました。
現場には、取付前の造作家具も置かれていました。洗面カウンター下の収納がこちらです。
トイレの手洗い正面壁に取り付ける、ウォールナット突板で作ってもらった特注の鏡フレームも届いていました。工事完了、お引渡しまであと少しです!