港区白金台のマンションリノベーション・プロジェクトでは解体工事も無事終了し、墨出しの確認のため、現場に行って参りました。墨出しとは、建築工事の用語で、「壁及び床下地工事(木工事またはLGS工事)を始める前に、柱の中心線や床・壁の仕上げ面の位置など、工事の基準となる線を現場に記す作業」のことです。
リフォーム工事の場合は解体後に、躯体の寸法やカネ(直角かどうか)、レベル(水平の具合)を確認しながら、床下地の上に、新しい壁や造作家具、建具の位置を墨で直接描いてゆく作業となります。
さすが築5年で大手スーパーゼネコンが施工した高級マンション、カネ(コーナーの直角)もレベルもきっちりと出ており、管理組合で見させてもらった竣工時の図面や事前測量から推定していた寸法にも、大きな違いがありませんでした。
施工側が事前に記してくれた墨の位置を確認し、図面と比較しながら、微調整してゆきます。いくらカネが出ているとはいえ、細かい箇所では、何を基準にして寸法を調節してもらうかは、設計者の判断となります。建具の大きさから、搬入される家具のサイズまで勘案して、墨の位置を確定してゆきました。
左側写真の手前に、黒で床に書かれている線が墨です。
- ○が付いている線が確定した墨で、×がついている線が、訂正された墨です。
- これで、壁や柱の位置が確定されたので、
次のステップは、家具屋やキッチン屋と一緒に寸法の確認と、建築工事との取り合いを相談することになります。