Author Archives: Kenji Kagami

設計業界では亜流であったリフォーム・リノベーションに、十数年前から真剣に取り組んできた設計事務所、カガミ建築計画の各務謙司(カガミケンジ)です。 学生時に初めて設計したプロジェクトがリフォーム、ニューヨークでの建築修行時も高級マンションリフォームに特化した設計事務所勤務、帰国してからもリフォームの仕事が圧倒的に多く、リノベーションに特化したカガミ・デザインリフォームのブランドを立ち上げ、上質リフォームの普及に尽力してきました。

色味を加えたCGを使っての素材打合せ

[渋谷区N邸]

これまで白黒CGだけで打合せをしてきた新築マンションリフォームの渋谷区N邸ですが、まずは以前弊社でお手伝いした同じお客さまの代官山N邸のインテリアの色味でインテリアを考えて欲しいとのご依頼で、カラーCGを作りました。

これまでの白黒CGを比べると、素材の色味が加わったことで、各段にリアルに感じられると、まずは喜んで頂きました。

白黒CGを使ってのリフォーム案の空間説明

こちら素材と色味を加える前のブラック&ホワイトCGです。細かく見ると、まだこの時はペンダント照明もなく、インターフォンや床暖房のスイッチ類なども落とし込まれていなかったのですね…。

今回の打合せからは見積やスケジュールのことを見据えて、代官山のリフォームの際に施工をお願いしたリフォームキューの森井さんに打合せに参加してもらっています。

CGを使っての説明の前に、まずは設計から工事、そしてお引き渡しまでのスケジュールを見て頂きました。まだ未完成の新築マンションなので、お引き渡し時期からなるべくすぐに工事に入ることができるように逆算してのスケジュールを担当の前田君が考えてくれたものです。

その後で、お楽しみにカラーCGを使ってのお打ち合わせです。打合せ室に前田君のパソコンとモニターを入れて、その場でお客様のリクエストを伺いながら、素材と色味を調整してゆくことができるのです。

代官山N邸のイメージで作ったダイニングとキッチンのCGですが、もう少し明るくシャープになさりたいとのご意向で…、

このように変えてみました。キッチンはカウンターを下キャビネットと同じ濃灰に変えて目線より上にくる吊戸棚を白くしてスッキリと見せています。背面カウンターのバックスプラッシュ(キッチン背面でカウンター上、吊戸棚下の壁)は質感のあるタイルに変えて、折り上げ天井にも木目を加えています。右側の壁と扉も白く変えてフレーム部分を目立出せてみました。

お打ち合わせをしながら、リアルタイムで素材と色味を変えながら、CGのアングルも変えながらインテリアテイストを変えてゆく作業、僕らがどのように考えながらインテリアをデザインしているのかの説明をしやすく、変化も分かりやすくとても好評でした。ただ、長時間この作業をしていると、最終的にどれが良いのか分からなくなってしまうお客さまも多いのですが、Nさまご夫妻も同じで、ここまで色々とやって満足なので、最終的なデザインはカガミ建築計画に任せますとのことになりました(笑)。まだ、この日の打合せでは色味主体の打合せでしたので、1週間後に素材を見ながらの打合せを行うことになりました。

今回の打合せは代官山の今のお住まいのマンションのロビーだったので、さすがにパソコンやモニターは持ってこれなかったので、先回の打合せで仮決まりとなったCGをプリントしたものを用意しました。プリントしたCGの上に置いてあるのは、TVを設置する壁と玄関正面の壁のタイル候補です。

フローリングや突板、キッチンのカウンターやバックスプラッシュに使うクオーツストーンやセラミックの候補もあるので、小さなロビーのテーブルには収まり切りません…。

この日はお子さまが熱を出してしまったとのことで、ご主人さまだけのお打ち合わせとなってしまったので、この日の素材と色味もまだ仮決定で、もう一度奥さまにも見てもらったうえで最終的なインテリア方向を決めることとなりました。

石膏ボードからタイル張りへ

[ザ・ライブラリー]

ザ・ライブラリープロジェクトの紹介ブログです。
先日まで壁下地のLGSしかなかった恵比寿A邸の現場ですが、石膏ボードが張られて空間の骨格が見えてきました。

右側のテレビ壁の大理石に呼応するように、左側の壁の腰下部分には(養生でほとんど見えませんが…)大理石調のタイルが張られています。また、天井段差部分にはしっかりと隠蔽型のエアコンが埋め込まれているのが判りますね。

玄関からストレートに続く廊下からLDKへの入り口廻りの石膏ボード張り壁の様子です。この右手に黒のオープンキッチンが張ってくる予定です。

こちらは窓際の様子です。正面壁の腰下には大理石調タイルが張られているのが判りますね。左手側の窓下の立上りにも床と同じ大理石調タイルを貼る予定です。

こちらが下がり天井に設けた隠蔽式エアコンです。向かって左側が吹き出し口で、右側が吸い込み口となっており、下がり天井下にメンテナンス用の点検口が付きます。
主寝室に世界最高峰サッシ・NODEAのアルミフレームのガラス扉のレールが付き始めていますが、この先はザ・ライブラリーブログをご覧ください。

見積り用内装仕上げ材の確定

[元麻布J邸]

元麻布J邸では、見積り確定から工事契約締結までのスケジュールを見越して、見積りに際しての内装の仕上げ材の確認の打ち合わせを行いました。見積り額によっては減額調整をする可能性もあるが、まずはこの素材の組み合わせで見積りを工務店に依頼するという意味の打合せです。

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

まずはこれまでも一番多く打合せの時間を割いてきた、リビングダイニングの仕上げ材から打ち合わせがスタートしました。テレビを置く外壁側のメインの壁材は、最初からJさまご夫妻一目惚れのタイルと左官を組み合わせたハイテグラで決まりました。一応他材料に変えた場合の費用比較もご用意しておきましたが、これが無くなってはすべてが考え直しになってしまいますよねとのJさまの言葉で決定となりました。

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

管理規約でフローリングが禁止のマンションなので、リビング床はカーペットで進めてきました。伊色味については、まだ少し悩んでいらっしゃるようでしたが、グリーンで進めたいとのこと、フォアベルクのグリーンで暫定決定としてマスランドのグリーンも取り寄せて、この部分だけ見積り提示後に最終決定することとなりまし。
写真ではぼかしてありますが、ご夫妻が打ち合わせのために選んでくださった服の色もグリーンでした!

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

LDの他の壁は、白いクロスとクロスをパネル状に張った壁で決まりました。更には玄関入って正面の壁は石材のオデッサ・ベージュ張りで決まりました。

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

その他、これまで打ち合わせをしてきた素材についてはスムーズに決まっていきましたが、ビニールクロスについては、真っ白はイヤだということしか打ち合わせをしてきていなかったので、少々時間が掛かりました。ただ、グレートーンをベースにして、その濃淡をどこに持ってくるかというルールが決まってからは上手く打ち合わせが進みました。

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

この日の打ち合わせのために、担当の松藤さんが作っておいてくれた仕上げ材と間取り図を合わせたシートです。番号に従って打ち合わせを進めてゆけば、見積り算出用の仕上げ材が全て決まる訳です。

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

グレーの壁紙も、サンプルだけで選ぶと中間色になってしまいがちなので、今のご自宅の壁の色や、大きい面積になると、色が薄くなることを思い出して頂きながら選定致しました。
グレーとグリーンにハイテグラや大理石、木質などでアクセントを加えたとても大人っぽい内装計画になってきました!
これで急ぎでリフォームキューさんに見積りを作って貰うことになります。仕上げ材の最終確定は見積りを確認しながら、現地で行うことになりそうです。
最後は、これまで打ち合わせができていなかった照明&スイッチとコンセントの簡単なご説明でした。

元麻布J邸_内装仕上げ材最終確定

一度マンションリフォームを行ったことがあるJさまご夫妻ですので、図面の見方も分かって下さっていたので、スムーズな打ち合わせとなりました。いよいよ次回は見積り額が出てくることになります…。