Author Archives: Kenji Kagami
2023.12.20
大理石張りのテレビ埋め込み壁
[ザ・ライブラリー]
ザ・ライブラリープロジェクトの紹介ブログです。
恵比寿A邸では、高層マンションならではの東京タワービューを誇る窓の前に、テレビ用の壁を造作で作ります。元々SRC造の柱型があった個所ですが、その柱幅だと大型テレビがはみ出てしまうので、柱の前面に大理石張りの壁を作ってそこに大型テレビを埋め込む計画となっています。

写真の上半分がLGS下地にベニヤ板を張った下地壁の状態で、下半分がその後の工事でテレビを埋め込む箇所以外に大理石を張った様子です。

まだ下地壁の状態のこの時期の写真だと、背面の柱に対して壁が左右に張り出しているのが判りますね。

壁の裏側で、柱型の横にはこのようなポケット状の空間ができますが、ここにはビルトイン型のワインセラーを組み込んだバーカウンターを作る予定となっています。

因みに、柱型の反対側には奥行き35センチほどのAV収納を設ける予定です。テレビの付属品のブルーレイ等をしまっておく用途となります。
以下、より詳しくはザ・ライブラリーブログをご覧ください。
2023.12.11
2023年モダンリビング大賞ベストシックス賞受賞!
[ニュース]
12月6日(水)に高級住宅&インテリア雑誌「モダンリビング」が主催する、モダンリビング大賞の授賞式がありました。その1年間で掲載された作品から読者アンケートで選ばれた作品がベストシックス賞となり、さらにそこから審査員の方々と人気投票でモダンリビング大賞が選ばれるというスタイルとなっています。

弊社、カガミ建築計画は、昨年の12月号に掲載頂いた、新築マンションのペントハウスインテリアの関西I邸が候補に選ばれ、そこから改めての読者投票にてベストシックス賞を頂くこととなりました。

投票スタイルも今年から変わり、同じ12月のマンション特集号から2つの候補が選ばれ、その中から読者投票で1つが選ばれるという仕組みとなりました。なんともう一つの候補が、森ビルの虎ノ門レジデンシャルタワーのペントハウス住戸インテリアのトニー・チー・スタジオとの1対1のガチンコ対決(笑)となったのですが、何とその対決に勝ってのベストシックス賞だったのです。
ベストシック賞までは事前に聞いておりましたが、この授賞式の当日の6つの作品の中から唯一のモダンリビング大賞が選ばれるとのこと、ドキドキの瞬間が近づいてきました…。

授賞式パーティーは以前、ザ・ライブラリーのスタッフ全員で見学に伺った横浜のNODEAギャラリーでした。NODEAギャラリー見学の過去ブログはこちらをご覧ください。

パーティー当日は、受賞者だけでなく雑誌モダンリビングによく掲載される有名建築家やインテリアデザイナーの方々もいらして、授賞式の前にNODEAの超ハイスペック窓サッシを案内されていました。

そうこうしているうちに会場の準備が整ったとのことで、会場に着席いたしました。関西I邸は僕、各務とカガミ建築計画副所長の竹田怜未さんとの共同設計ではありましたが、僕が筆頭設計者なので、受賞者席には僕が座ることとなりました。今回のライバルはバケラッタの森山善之さんやUIDの前田圭介さんやIKAWAYAの井川充司さん、さらには気鋭の若手建築家の小野寺匠吾さんやSWAY DESIGNの永井菜緒さんといった錚々たる面々で、とても大賞は狙えないだろうと気楽な気持ちで授賞式に臨むことができました(笑)。

モダンリビング編集長の高坂さんと、ベストシックス賞受賞の各務と竹田さんが並んだ様子です。

こちらはトロフィーを授与されている様子です。まだ名前が記名されていないトロフィーでしたので、頂いたその場で返却して、後日記名されたものが郵送される手はずとなっているそうです。ちなみに、お客さまの関西I邸のIさまご夫妻にも同じトロフィーが贈られることとなっております。設計者だけでなく、お客さまにも賞が授与されるとことが素晴らしいですね!

最終的にモダンリビング大賞に選ばれたのは井川さんでした!井川さんの住宅作品は素材感満載の素晴らしい住宅でしたので、こちらが大賞を逃したことは全く悔しくありませんでした…。井川さんとは今年の4月のミラノ・サローネで初めてお目に掛りましたが、爽やかな好青年なのです。

授賞式が終わった後はお楽しみの懇親会パーティーでした。モダンリビング元編集長の下田結花さんとインテリアデザイナーの大場由里さん、そして住宅建築の名手彦根建築設計事務所の彦根明さんとの記念撮影です。大場さんは、事務所が歩いて4分ほどのお近くさんです。

前日のバケラッタでのクリスマスパーティーでもお話したMDSの森清敏さん、以前から憧れておりこの日初めてご挨拶させて頂いた有名建築家の椎名英三さんともお話をすることができました。

最後の写真は、これまでお話しする機会も乏しかったインテリアデザイナーの方々との記念写真です。モダンリビングとの提携インテリアコーディネータで、左から今回のインテリアスタイリング賞のベスト3に選ばれたフリーダムデザインの小池祥子さん、以前よりインスタで知己を得ていたLuxe Designのみねぎしくみさん、そして今回初めてお話をさせて頂いたInterior Design Strasseの柳生千恵さんです。
今回のような素敵な賞を頂けたこと、まず第一には新築マンションの最上階住戸270平米のインテリアを設計させていただく機会をくださったIさまご夫妻に感謝あるのみです。そして数少ない現場訪問にも関わらずきちんとした施工をしてくれたK組の施工チームの皆さま、とにかく難しい技術を組み合わせたキッチン施工のリネアタラーラの牧野さん、イタリアからポルフィドという珍しい石材を輸入することに尽力してくださったアークテックの増田社長とペドレッティ社を紹介してくださった堀川絹江さん、共同設計者として間違いなくそして用意周到に図面作成をしてくれた竹田怜未さん、ありがとうございました。
2023.12.05
リノベーションプランとCG(コンピューターグラフィック)
[新宿区T邸]
180平米声のマンション最上階住戸(ペントハウス)リノベーションの新宿区T邸では、細かい微調整をしながらリノベーションプランの作成が進んでいます。

最初のプランはメールで頂いたスケールも曖昧なPDF図面に手書きで、エリア分け程度のイメージプランを作ります。初回のお打ち合わせ時にこのラフプランに更に手書きで色々とお客さまのご要望を取り込んだところでまずは無料相談レベルのプラン提案の終わりとなります。建物の詳しい情報が分かっていない段階でのラフ・リノベーション案なので、実現度合いは70~85パーセントだとお客さまにはお伝えしています。

有料の現地調査をした後のプラン提案では、現地の様子と建物竣工時の図面データから得た情報を入れ込んで、実現度合いがより高いリノベーション案を作ります。解体調査ができていない段階でのプランですが、竣工時の図面が正しいとすれば実現度合いは95パーセント程度まで高まったものと考えています。

第2回目の打合せ時には、対案としてもう一案作ることがあります。すべての条件が合致した案ができれば1案だけでのご提示となりますが、ほかにも考え方があることをお示しするためにもう一つリノベプラン案を作ってみることがあります。

どちらかの案で方針が決まった後は、CAD(パソコンで描いた図面)に作業は移っていきますが、その作業で少々時間がかかるので、スケッチパースや展開図で立体的なデザインの打合せをすることがあります。

現場写真にペンで描き込んだコラージュスケッチや、スケールはいい加減ですが、空間の雰囲気が伝わるスケッチパースを作る等、状況に応じて臨機応変に提案していきます。

スケッチ類で時間稼ぎ(笑)をしている間にスタッフの岸本さんが起こしてくれたCAD図面での提案図です。2番目のスケッチ案とあまり違わないようにも見えますが、壁の厚みや水回り、キッチンなどの寸法がかなり精密にできてくるので、信頼度はかなり高まった図面となります。

4回目あるいは5回目の打合せからは、展開図も加わってのご提案となってきます。ここまでにインテリアのお好みのイメージのヒアリングもしているので、ある程度イメージに沿った展開図デザインができてきているハズです。今回の新宿区のTさまは、これまでのお住まいとはガラリとインテリアを変えたいのとのこと、黒をアクセントとしたキリッとしてデザインで考えて欲しいとのご依頼となっています。

今回は天井高さが3メートルあり、ダイナミックな空間が特徴となること、また費用的にもそれなりの額を掛けてのプロジェクトになるので、担当スタッフの岸本さんと前田君と相談して、CGも作ってお見せすることとしました。

初回のCGのご提示は白黒のパースとしましたが、立体的にどんな空間になるのかが読めて、とても分かりやすいと喜んで頂けました。

そして、展開図で示した素材と色味を落とし込んだカラーのCGがこちらです。まだ、黒い家具の木目がつぶれてしまって見えていたり、照明計画やアート等もご提案できていない段階ですが、かなりリアルな画像になってきました。

リビング側のCGも逆光なので、手前が暗くなってしまい、リアルな所までは近づけておりませんが、リフォーム前の現行の空間からは、かなりガラっと変わったことが実感できると、Tさまご夫妻も喜んで下さっております。