2週前から工事が始まった田園調布の戸建住宅スケルトンリフォーム・F邸現場に解体状況を確認に行って参りました。
屋根と外壁、主要な柱以外はほぼ全面的にやり直すことになっているので、解体現場も構造材むき出しのすごい迫力の空間になっていました。最初の写真は、玄関ホールから2階に上る階段を見ているアングルです。右手がリビングで、左手にはかつての浴室が見えています。
こちらはかつてのリビングです。折り上げ天井だった部分を解体し、大きな屋根裏があることを確認しました。リフォーム後は、大きな斜め吹き抜けのある明るい快適なリビングになる予定です。解体屋さんが廃材を分別しながら運び出している中、窓の外では、現場監督の小園さんがサッシを取り外す際の墨出し、イン・ハウスの河野君は柱寸法の確認中です。
正面ブルーシートで覆われている個所は、再利用する造作家具です。
木製ジャングルジムのような状態の中、共同設計者イン・ハウス建築計画の中西ヒロツグさんと河野君と一緒に、図面化するための調査を行いました。元が豪邸だっただけあって、複雑な作り方で、当初想定していた構造と違う個所が沢山あり、ずれた柱や壁の位置、梁の寸法まで測量してゆきます。
床をはぎ取った2階から下を見下ろすと、上下の柱位置がずれていたり、壁が上下階でずれた部分に梁がダブルで通っている様子が確認できます。
平面図の上に梁伏図を起こしている中西さんです。梁寸法が分かりやすいように、梁せい(梁断面の縦寸法)ごとに色分けしてメモしています。当初想定していた構造補強方法と変わってくるかヶ所も幾つか生じてきたので、現場でどのような方針で補強してゆくかも、簡単に相談致しました。
こちらは始めて現場調査した時から判っていた、浴室周りの白ありの被害です。かつてのダイニング部分の床に加え、柱が二本やられていることが判りました。ただ、最悪のケースでは、柱の節目に沿って見える蟻道が二階床を支える梁にまで到達している事も予想していましたが、柱の途中で蟻道が終わっていたので安心いたしました。浴室周り以外の構造材では、浴槽やタイル、下地材などが邪魔で確認できていない個所も多いので、まだ油断はできません。