中野区の和風リフォーム工事もいよいよ終盤に差し掛かってきました。いわゆる造作家具(造り付け家具)といわれるものには、大きく二通りの作り方があります。
- 家具屋が工場で作った家具を、現場で組み上げる方法
- 大工が現場で作って、そのまま設置する方法
1の場合、工場で正確な図面を元に作るので、引出しのスムーズな開閉などに通じる寸法の正確さや、工場塗装で仕上げるカウンターや面材の美しさが特徴になります。ただ、時間が掛かるのと、費用が高めになってしまう傾向があります。
2の場合は、現場で大工が組み上げるので、その作業に時間が取られることや、細かい精度には問題があります。ただ、今回のように壁や床が歪んでいる場合は、現場に合せての調整も可能なので、フレキシブルな対応が可能となります。
どちらの方法にも一長一短ありますが、今回は上記の歪みの問題や、費用・時間の問題があったので、2の大工さん方式で進めています。写真は本棚を組み立てているプロセスと、床の間に設置した様子です。
現場での作業では、難しいディテール(詳細)や複雑な金物、引き出しや扉の多用は難しいので、なるべくシンプルな作りになるように工夫しています。特に今回は全体の雰囲気の統一感が重要なので、大工さんや仕上げの塗装屋さんには、その点を特に説明して作ってもらっています。