Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

イタリア高級家具の仕上げ確認から発注へ

代々木上原I邸

ここまでインテリアの家具選びを軸にリフォームの考え方を打合せさせて頂いてきた代々木上原I邸プロジェクトですが、そろそろプランも固まってきて、工事着工時期が見えてきたので、イタリアを中心とした欧州の高級家具の発注に進む前の仕上げのファブリックや大理石等の最終仕上げの確認をお客さまのIさまとさせていただきました。

B&Bイタリアショールーム見学@代々木I邸

まず最初に伺ったは、リビングのソファやラグ等をお願いする予定のB&Bイタリアの青山ショールームです。

B&Bイタリア色サンプル確認

これまで候補に挙がってきたファブリックやレザー類を、まずは担当の大山さんに机の上に並べて貰いました。

B&Bイタリアソファ仕上げ最終確認

選んできたサンプル類はお好きなことは分かっているのですが、それだけだとやはり決め手に欠けるので、ショールームの3階から1階に移って、実際のソファの横に布地を並べて確認致しました。

B&Bイタリアソファ仕上げ最終確認

レザーの滑らかな触感もお好きで、ベルベット調生地の見る角度によって色変わりする張地もお好きなので、僕らも一緒に悩ませて頂きました…。

B&Bイタリアソファ仕上げ最終確認

こちらが暫定的に決まったソファとクッションの張地です。ただ、床材やラグとの相性もあるので、ここで一旦仮決定のまま、床材とラグの選定に移行することになりました。

床サイザル麻カーペットの色確認

マンションの規約で、今回はフローリングが使えないので、敷き込みの素材となります。こちらのサイザル麻のカーペットが第一候補となっているので、まずはフローリングメーカーのIOCが扱っているサイザル麻素材と、B&Bイタリアのショールームでも使われいる床材と比較してみました。

ビスコースラグ_色サンプル

ただ、サイザル麻だけだとジムや更衣室のように素っ気なくなってしまいそうなので、その上にラグを敷く考え方になりそうです。カーペットの上にラグを敷くと、ラグ・オン・ラグですが、今回はラグ・オン・サイザル麻となります。

B&Bイタリア色サンプル確認

写真のように、人がラグの上を歩いた跡でラグの繊維の目が巡目と逆目になることで、自然なムラがでる表情(フィンガーマークというそうです)がお好きなので、竹の繊維をベースにした天然レイヨンのビスコースを上のラグとして使いたいとのご希望がありました。

ビスコースラグ_色サンプル

ちょうどB&Bイタリアのショールームには、ドイツ製の高級ラグブランドのKymo(キィモ)のビスコースラグも敷かれていたので、他の色のサンプルも見比べさせていただきました。

B&Bイタリア色サンプル確認

ラグとサイザル麻を並べ、そこにソファとクッションの張地を並べることで、色味と素材の方向性が見えてきました!

B&Bイタリアウォークインクローゼットシステム

やはりB&Bイタリアでお願いすることが決まったウォークインクローゼットシステムのバックステージの詳細も決める必要があったので、特別室のような構成になっているこちらに移りました。

B&Bイタリア_バックステージのCG

ここまで3案ほどのレイアウト案と出して貰っておりましたが、この案でほぼ決定となっています。

B&Bイタリアウォークインクローゼットシステム

ショールームではオレンジ色が大きくフィーチャーされていますが、こちらの色味の方が落ち着いており、Iさまお手持ちの洋服とマッチするので、こちらをベースにして、一部アクセントとしてオレンジも取り入れています。

B&Bイタリアウォークインクローゼットシステム

天井の高さと棚板の関係、引き出しのカ所や間接照明の位置、コンセントやアイランド収納のことなどを、Iさまと一緒に一つ一つ確認させて頂きました。

モルテーニ色サンプル確認

次に伺ったのは南青山のモルテーニのショールームです。

モルテーニ色サンプル確認

ダイニングチェアとして決まっているアウトラインの張地のレザーの最終確認です。ほぼほぼ決まっていたことの確認だったので、すぐに用件が終わり、次のショールーム訪問です。

ポルトローナフラウ_スツール

ポルトローナフラウのスツールです。他社でもスツールの候補があったのですが、最終的には後ろから見た立ち姿の美しさでこちらに決定となりました。こちらもレザーの張地の確認でした。

ファボリ色確認

最後がオーセンテリア(旧ファボーリ)でした。

オーセンテリア_マントルピース

リビングの大理石製マントルピースのChesney(チェズニー)の最終確認と発注、

オーセンテリア仕上げ比較

Tom Faulkner(トムフォルクナー)のダイニングテーブルの大理石天板と金属製の脚の確認を致しました。

オーセンテリアダイニングテーブル確認

最後の最後まで天板の大理石をどうするか迷いましたが、最終的にはとても良いスラブが手に入ったというイギリスからの連絡があったので、この写真のエラモサに決定となりました。
イタリアやイギリスの高級家具で、発注から日本に到着、検品を経てマンションへの搬入までそれぞれ約6か月の月日が掛かるので、ほぼ全ての家具の発注リミットとなっていましたが、最後まで粘り強く考えぬいて下さったお客さまの頑張りのお陰で、無事発注することができました!

仕上げ材&アクセント素材選び

渋谷区Q邸

コロナのこともあって、ゆっくりと、しかしながら確実に前へと進んでいる渋谷区Q邸のお客さまとの打合せの様子です。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

リノベーションの間取りはほぼ決まってきましたが、水回りの水栓やミラーなどの仕様は奥さまとご主人さまの好みが微妙にズレているので、色々なご提案をしながら徐々に選択を進めています。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

ご夫妻のお知り合いの軽井沢の別荘で使っていたフローリング材を、色味や幅、テクスチャーなどを微妙に調整したサンプルを望造(ボウゾウ)さんに作って貰ってきました。時々差し替えながらも、ご自宅の床にずっとサンプルを並べて、色々なタイミングでチェックしながらご夫妻で感想を述べあってくださっているそうです。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

今のリビング床には、ご主人さまが随分前に気にってご購入なさったラグが敷かれていますが、新しいフローリングとは相性が良くなさそうなので、良く弊社でご推薦しているスプリングヴァレー社がインドから仕入れているジャイプールのラグサンプルをお見せしました。
アクセントとしては、赤が素敵だが、今回のテーマカラーはブルーになりそうなので、暫定的にはブルーのラグを2枚並べる方針で検討なさりたいとことでした。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

もう一つ重要なアクセント要素がキッチンのカウンター素材です。当初は、ドイツ産の石材のセントクルーデでほぼ決まっていたのですが、サンプルだけでなく実物を確認したいとのことで、日本橋にある店舗のカウンター素材を見に行って頂いたところ、思っていたものと随分違ったとのことで、見直しとなっております。
フローリング材の上に置いてあるのは、エンペラドールダークの磨き仕上げとアンティーク仕上げです。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

これまでにも色々な素材を候補として挙げてきましたが、昔からお好みだったエンペラドールダークのアンティーク仕上げは有力なアクセント候補になりそうです!

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

こちらはフローリングに合わせて選んだキッチンの床タイルの候補と、扉の塗装サンプルの相性を確認しているところです。
一般的にお客さまに好みの素材を選んで頂くと、すべてに似たような色味、テクスチャーになってしまいがちです…。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

そのままでインテリア計画を進めると、ボヤッとした印象の空間になってしまうので、うまくアクセント要素を入れることで、引き締めると共に、お好きな素材を活かすことが重要だと考えています。

ガラスパーテーション_ライキのガラス選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

ご主人さまの書斎の室内収納扉は、先日コンフォートのショールームで見たライキになさりたいとのこと、具体的な見積りを取るためにサンプルボックスを借りてきました。

ガラスパーテーション_ライキのガラス選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

こちらのふたつのアルミフレーム色と金属メッシュ入りのガラスで見積りを取ることに決まりました。

素材選び@高級マンションリノベーション渋谷区Q邸

最後に、以前からお手持ちのロルフベンツのソファですが、レザーの張地を張り替えるべきか、ソファ同士の間にテーブルを挟むべきかの相談を受けておりましたが、間にテーブルを挟むとどんな使い勝手になるのかを想像するために、お客さまご自身でソファの隙間を開けて、テーブルを差し込んだ状態で試し使いをして下さっています。
コロナのことがあって、工事状況の先行きが見えない中でも、集中力が途切れず熱心にリノベーションとインテリアのことを僕らにご相談下さり、頭が下がることばかりです…。

照明器具探し@スタジオノイ

代々木上原I邸

代々木上原I邸のお客さまとは、しばらく家具探しのツアーを行っていたので、気分転換に(?)照明器具のショールームに行くことになりました。

スタジオ・ノイの照明ショールーム

伺ったのは、南青山にある個性的な照明器具を扱っているスタジオノイのショールームです。

モルテーニショールームのペンダント照明KIN

以前訪問したモルテーニ東京のショールームに吊るされていたこちらのペンダント照明が素敵だとIさまが仰っていましたが、これを扱っているのがスタジオ・ノイだったからです。

ペンダント照明_オルーチェのKIN

まさに同じ照明器具がスタジオノイのショールームにも飾ってありました。オルーチェというブランドのKINというシリーズの照明です。Iさま邸には大きなウォークインクローゼットを設ける予定ですが、そのカウンター上にこちらを吊るすことになりそうです。

ペンダント照明_ボッチの28シリーズ

ずっと悩んでいたダイニング上のペンダント照明の候補として、ボッチの28シリーズも見て頂きました。

ペンダント照明_ボッチ14シリーズ

ショールームの展示で一番喜んでくださったのが、こちらのコーナーです。ボッチの14シリーズをランダムに吊るし、背面のミラーにも写り込んだシーンがとても魅惑的で素敵なので、ご自宅のどこかにこのようなシーンを入れ込むことができないだろうとのことでした。ちょうどメゾネットの2フロアを繋ぐ階段の踊り場に最適な場所が作れそうなので、早速このアイデアを取り入れることが決まりました!

ボッチ14シリーズの吊元ディテール

以前にも南麻布K邸でボッチシリーズの照明を使ったことがありましたが、吊元の見せ方が重要なことが分かっていたので、今回も吊元のディテールを撮影させて貰いました。次回は、施工会社の青の担当者と一緒にショールームに伺って、再度吊り方を研究することになりそうです。