Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

香港直輸入の建具+建具枠の取り付け

広尾N邸

お施主さまが外国から直輸入した建具・枠(ケーシング)材・幅木材が広尾Nプロジェクトの現場に届き、取り付けが始まっていました。

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ちょうどご帰国中だったNさまと一緒に現場をチェックいたしました。

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プライベート部分の廊下に重厚なケーシング材のフレームが連なっています。廊下突き当り部分は造作の本棚になります。

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居室側から見た風景です。まだ、居室間の間仕切りができていないところがあるので、沢山建具枠が見えていますが、やはり迫力がありますね。

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枠材の詳細です。過度な装飾はなしにして、シンプルなフレームを廻しています。

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同じく斜め下から見上げたケーシングディテールです。下地としての下塗りができているので、完成したかのように見えますが、後程壁や天井の塗装のタイミングで、一緒に塗装し直すことになっています。

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頑丈に梱包されて現場に届いた建具です。はるばる異国で作られて輸入されたとのこと、不思議な感慨があります。とにかく、現地に無事搬入されるまで、不安でいっぱいでしたが、いざ届いてみると、小さな不具合は沢山ありましたが、それでもお施主さまが望んでいた、重厚で格式を感じる建具と建具枠が、同じものを日本で制作するよりはるかに安価な価格で入れることができました。

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こちらがベニヤ材に下塗り塗装を施したケーシング材です。

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高さ200ミリの幅木材です。このようなシンプルな材料でも、香港から輸入した方が、輸送費を入れても半額以下の価格で手に入ることは驚きです。

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写真右下の建具の握り玉や付属のヒンジ等の金物は建具と一緒に届きましたが、その他の造作家具用のヒンジや取っ手などは、わざわざNさまが現地から手荷物で、気にったものを持ってきてくださいました。

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ほぼすべての建材があちらの方が豊富で、安価とのこと、アクセントとして壁に張る布クロスも輸入することになりました。日本の現場で色味を一緒に確認したいとのことでしたので、サンプルを持ってきていただきました。結果としては、一番右の薄いブルー色の布クロスを張ることになりました。

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日本の職人が仕上げた塗装は、ローラーを使ってあまりにきれいで平滑な面に仕上がるので、それに違和感があるとのことで、わざとラフに作ってもらったサンプルをお見せして、どのようなテクスチャーが良いかを確認して頂きました。右下の刷毛手塗にすると、手間賃が大幅にアップしてしまうので、下地塗装用に使う、ラフ目なローラーを使って仕上げて貰うことになりました。

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こちらは、後日建具が吊りこまれた際の様子です。ノックした時や、開け閉めする際には、やはりしっかりした重量感を感じます。日本の薄くて、軽くてきれいな建具を使い慣れた後では、最初は違和感も感じましたが、アメリカに住んでいた時のことを少しずつ思い出しました。この感覚であれば、きっとNさまにも満足して頂けそうです!