白金台H邸プロジェクトでは浴室はハーフユニットバスを使う予定です。当初はいつも使っているTOTOのハーフユニットバスを検討しておりましたが、サイズが1616(イチロクイチロク(1600ミリ×1600ミリの外形サイズ))か1620(イチロクニイゼロ(1600ミリ×2000ミリ))しかバリエーションが無いことから、日比野化学工業のハーフユニットを使うことを検討していました。
こちらが先日、実際の浴室個所に設置された日比野化学のハーフユニットバスです。ただ、今まで使ったことがない会社の製品で、かつ東京にはショールームもなく、実物を見ることができる場所もないとのことだったので、本社がある岐阜まで行って参りました(と言っても、実は大理石の倉庫見学で岐阜を訪問する機会があったので、そのタイミングで見てきたのですが…)。
岐阜県安八郡にある本社の2階倉庫に展示されているハーフユニットバスの実物です。腰上に木板を張っているので、パッと見が和風に見えますが、浴槽が少々小さ目なこと以外は癖もなく、問題がなさそうでした。
ライニング部分です。当然水栓類はほとんどの会社のものが取り付けられるとのことでしたし、追い炊き用の循環孔を取り付けることも問題ないとのことでした。
こちらの会社のハーフユニットバスの一番の魅力は、サイズのバリエーションだと思っております。1216、1317、1616、1818、1620と揃ており、価格もとてもリーズナブルなのです。展示スペースには他にも色々なユニットバスやシャワールームの展示がありましたが、僕らの事務所で使えそうなのは、残念ながらこちらのハーフユニットバスだけでした…。
さて話が戻って、こちらが白金台H邸の現場に設置されたハーフユニットバスです。
洗い場の防水パンと浴槽部分は2つに分かれておりますが、このようにしっかりと連結されております。
スタッフの岩井さんがチェックしている様子です。水とお湯だけでなく、追い炊き管も準備して貰っておりますが、実はベランダの給湯器から室内へのコンクリート壁のスリーブ空けの許可が下りていないので、その工事ができるまでは追い炊きは我慢して頂くことになっております。とはいえ、浴槽にお湯を張るのはひと面倒なので、リクシル社の定量止水(ある量のお湯を入れたところで自動的にストップする)でデッキタイプの水栓を付けております。
設備工事に関連して、かつての主寝室横の浴室&トイレコーナーの床の排水管を刷新して貰っています。こちらは、大型のウォークインクローゼットにする予定ですが、後日シャワーやトイレを設けたいということになった場合のための将来配管という意味です。
こちらのマンションは、全ての排水管が床スラブを貫通して、下階の天井裏を通って共用の排水竪管へと流れる仕組みとなっています。近い将来には、全ての配管をやり直す予定とのことを管理会社から聞いていたので、その時に下階の天井裏から排水管をやり直す際に、スラブ上部分だけ古い配管が残ることを避けるために、配管とコンクリートスラブの間に詰めてあったモルタルを突いて落として、下階の横引き配管との接合部から上をVP管に付け替えております。なお、この工事の際には、下階の居住者の方に連絡して、音やホコリが落ちる可能性を伝えて貰ってから工事を進めて貰いました。
玄関横の来客用トイレの床埋め込み排水管もやり直してもらいました。
因みに、床コンクリートスラブに埋め込まれていた鉄管を穿り出して、掃除機を孔から差し込んで下階の天井裏を清掃しながら、新しいVP管の排水管の更新する作業を現場監督の高橋さんが順繰りに撮影してくれた写真がこちらです。
他の空間のリフォーム工事も順調に進んでおります。リビングダイニングの天井の石膏ボードがほとんど張り上がり、
ダイニングの天井部分には、天井裏のダクトとの関係で浅型になってしまいましたが、照明ボックスが付きました。
クロス巻き込み仕上げなので、このようにスリットを入れて、見切り線としています。
廊下の溜まり部分も天井下地が組み上がってきていました。
【追加工事】
その後、工事内容を見返していた際に、上記のコンクリートスラブ貫通カ所の排水管交換ですが、本来は防火区画の貫通部分で耐火被覆をしておくべきことに気が付いたので、工事をお願いしているリフォームキューにそれぞれの排水管がスラブを貫通している個所を露出して貰って、耐火被覆材のフィブロックを巻いて貰いました。
来客用トイレの排水管は、スラブ上に直接タイルを張って仕上げていたので、便器を取り外してもらって、タイルを四角くカットして、スラブ貫通部が露出するまで周囲のコンクリートを解体して貰いました。写真右上のフィブロックは後施工で耐火被覆が可能な製品なので、それを巻いた上でモルタルで隙間を詰めて貰いました。
こちらは洗面所のカウンター下ですが、元々点検口を作っていたので、そこから床下地を剥がして、配管を露出させたうえで、フィブロックを巻いてモルタルで埋め戻してもらっています。