Author Archives: Kenji Kagami
2022.01.20
工事現場での仕上げ材確認@湘南T邸
[湘南T邸]
工事が順調に進んでいるリゾートマンションリフォームの湘南T邸の現場に担当スタッフの前田君と二人で行ってきました。

先回のブログからあまり進んでいるように見えませんが、床下地は出来上がっており、天井のLGSもお客さまのご要望を受けて天井高さ変えるべく、LGS下地も組み直して貰っています。

パッと見たときに一番大きな変化は、オーダーユニットバスが入っていることです。アステック社にお願いした和風な設えのWABURO(ワブロ)です。外から見ると、これまでに入れてきた一般的なオーダーユニットバスと同じですが…、

浴室内を見ると、浴槽の縁に吉野桧の框が回り、コーナーには木製の温泉吐水口の自湯口(じゆうぐち)が付いています。浴槽内部も御影石で、和の雰囲気がありながら将来的なメンテナンスも考えられた仕様となっています。

オーダーユニットバスの横面には、水とお湯と温泉が配管され、

下面にもきちんと勾配を取って排水管が繋げられていることを確認致しました。後程現場に来てくださったお客さまにご案内したところ、とても喜んで下さいました。

この日は、これまでにほぼ決まっていた内装材を、現場の光環境で見て貰うことは主目的でした。事務所の人工的な照明の下では、色味が違って見えることもあるので、最終的には現地に並べてみて貰うようにしています。

この日は奥さまは所用で参加することができなかったので、ご主人さまが携帯電話をズームで奥さまに繋いでご説明しながらの打ち合わせとなりました。

施工をお願いしているコナラハウスさんに作って貰う、造作家具の仕上げ材はまだ未決部分もあったので、前田君が描いてくれたスケッチを見て頂きながらお話しをして行きました。

仕上げ材だけでなく、眺望の良いダイニングのコーナーに作る「眺望付き書斎テーブル」の机の大きさと向きも現地で見て頂きました。

2022.01.19
高級マンションリフォームの内装材の決め方-2
[渋谷R邸]
高級高層マンションリフォームの渋谷R邸ですが、解体工事が進んでいる間も、内装材とインテリアの打ち合わせが進んでいます。

先回の打ち合わせで、大カルタ大会(?)で色味と素材の組み合わせ方法の大指針をきました。ただ、以前から集めていた素材でイメージを固めたものの、過去には在庫があった素材でも、今は無くなってしまっていたり、色味や模様が変わってしまっているものもあったり、作ってくれる家具屋等によっては多少色やツヤのニュアンスが変わってしまうので、今回のプロジェクトのために集めたサンプルで実際に使うものを選んで行く作業があるのです。

リビングダイニングの窓の真ん中に見えてくる柱型にはる石などは、その時に在庫がある石材から選ばないと意味が無いのです。

大理石を張ったイメージをお客さまに判断して頂きやすくするために、担当スタッフの前田君が作ってくれたパースです。

今の時点で石材屋にあるものを、一旦施工をお願いしているプレステージプラングに在庫を抑えて貰ったうえで、ほぼ同じ様相の石材サンプルを持って来てもらい、見て頂きました。が、残念ながらこれぞという気に入ったものは見つかりませんでした…。お客さまもこれではイメージが湧かないとのことで、日程を決めて岐阜関ケ原市の石材倉庫に実物を見に行って頂くことなりました。

キッチンについては、オーダーキッチンのアルノからの図面も上がってきたので、大判セラミック材のネオリスの割り付けを確認して頂きました。

3200ミリ × 1500ミリで厚み6ミリの大判スラブ材を4枚使った超大型キッチンカウンターですが、今回採用するライラという柄は3種類の柄があるとのことで、それらをどのような向きで合わせ、どのように継いでいくか、また余った部分をどこに使うかを前田君が考えてくれたレイアウト案です。

と言っても、それがどう組み上がるの分かりにくいので、ご説明用に作った簡易模型がこちらです。この模型では柄の繋がりは全く分かりませんが、ここまで緻密に検討したことに対して、お客さまも喜んで下さいました。

却って、打ち合わせに同席して貰ったアルノの鵜飼社長の方が取り合いが判っていなかったので、Rさまの前で説明させて貰いました。

次は造作家具の仕様決めです。先回の打ち合わせで方針は決まっていたリビングのテレビを設置する収納と一体化した壁面デザインの塗装サンプルです。こちらを造作家具をお願いしてるグラフチャーの大内さんに渡して、グラフチャー側でこれらに似せたサンプルを作って貰います。

来客用トイレの手洗いカウンターは、扉材として色々な塗装サンプルも持っていきましたが、このアイカのメラミン色が良さそうとのことで、箱の内部はメラミンとすることが決まりました。甲板はやはりアイカのフィオレストーンから選びこととなりました。扉は塗装にするかメラミンにするか見積りを比較していきます。

まだ決まっていない大物(?)としては、クロスです。リビングダイニング、そして玄関から廊下、ウォークインクローゼットのイメージを大きく左右する要素ですが、本日ここまでで時間切れとなったので、次回の打ち合わせで決めることとなりました。あと1回の打ち合わせで全部を決めることができそうです。Rさまには色々なご判断を2時間ほどの打ち合わせの時間内でして頂きましたが、どうもありがとうございました。
2022.01.14
ガラス張りのカッコよい個人邸サウナがインテリア雑誌I’m home.に掲載
[南平台N邸]
8年前に竣工お引渡しをしてるマンションリノベーション、南平台N邸のガラス張りのカッコよいサウナをインテリア雑誌「I’m home.(アイムホーム)」に取り上げて貰いました。

最近、うちの事務所でもマンション内に個人邸用のサウナを作りたいというご要望が多くなってきており、8年も前から取り組んでいたこと、それも木製のサウナユニットではなく、欧米の高級マンションで見られるようなガラス扉のスタイリッシュなサウナを作っていたこと、今さらながら誇らしく思っております(笑)。

掲載号は2022年3月号no.116で、くつろぎのプライベート空間特集の中の「リラックスして過ごせるバスルーム」というミニ特集の中で取り上げて貰っています。

今回は事例写真だけでなく、バスタイムを居心地よく過ごすためのデザインについて、あの豪邸設計事務所で有名なバケラッタの森山さんと共に取材にご協力させて貰っています。

元々は在来工法で作られた大きな浴室で、とにかく洗い場が広く寒々しい浴室でした。

こちらがリフォーム前の浴室のだだっ広かった洗い場です。在来工法の浴室は解体するのにも大きな騒音が発生し、これだけの大きな浴室をオーダーユニットバスで作り直すと、解体工事費も併せて1000万円ほどの費用が掛かることが分かりました。それであれば、浴槽や洗面からの扉を活かして、無駄だったスペースにサウナを作ろうとの話で、このようなスタイリッシュな乾式サウナを作ることができました。
因みに、壁一面は大理石張りにして、水栓も全交換、天井のバスリブも張り替えています。

乾式サウナの良い点は、防水が不要なので、既存の浴室の上に、防水性能の無いサウナユニットを載せて、内壁の張り直し時に一体見えるように加工することで完成しました。

ここからの写真は、8年ぶりにこちらで撮影させて頂いたものです。きれい好きなNさまはお手伝いさんに清掃して貰っているそうですが、それにしても本当にきれいで、8年経ったサウナとは思えませんでした。
サウナの機械はスウェーデンのティーロヒーロの物で、ロウリュウもできるサウナマシンです。温度計や砂時計、テレビの上にある安全装置(長時間高温になると自動で電源を切ってくれる)もオストコーポレーションから購入したものです。
因みに、テレビはサウナの高温に対応するものが無かったので、ガラス扉の後ろ側に設置し、いざ故障等があった場合はガラス扉を外せば交換できるような造りにしています。

一人用のサウナですが、2色のサーモアスペン材を張り分けて、モダンでカッコよく見せています。以前は自宅にサウナがあるといつでも入れるというお気軽感のため、月に2~3度しか使っていなかったそうですが、コロナ以降は自宅にいる時間も長くなったので、気分転換にもなるとのこと、週に2~3回楽しむようになったとのことでした。

以下、雑誌の取材撮影時の様子です。I’m home.編集部の尾崎さんが、仮撮影したカットを確認しながら、サウナ内部の小物の位置を調整している様子です。

広い浴室ではありますが、引きが中々取れないので、カメラマンさんは靴下まで脱いで浴槽の中からカメラを構えてくれました。

撮影の間も、ライターさんがNさまと僕に、どのような経緯でサウナを入れることになったのか、そしてどのような使い方で楽しんでいるのかを丁寧に聞いてくださいました。

今回の浴室特集では、以前取材撮影して貰った外苑前C邸の浴室も取り上げて貰いました。

また「入浴スタイルに合った使い心地の良い機器と家具選び」の文章でも取材協力させて頂きました。

最後のこちらの写真は、こちらで手持ちカメラで撮影した8年経ったサウナの全容です。因みに、扉下のステンレス製のルーバーは一部が錆びてしまったとのことで、ちょうど今回の取材の直前に交換させて頂いております。長時間の取材撮影にご協力くださったNさま、どうもありがとうございました!