Author Archives: Kenji Kagami
2016.12.01
インテリア用小物&植栽でステージングされた一番町A邸
[一番町A邸]
リフォーム後に販売することが決まっている一番町A邸にインテリア用の小物を購入してステージングして参りました。ステージングとは聞き馴れない言葉かもしれませんが、不動産販売時に家具や植栽、小物類を生活のシーンを想像しながらコーディネートして入れることを示す言葉です。
主に青山エリアにあるインテリア・家具ショップを、担当スタッフの前田君と巡って、これはと思ったものを購入してきました。巡ったショップは順不同で、Woood、アクタス、フランフラン、ザラ・ホーム、シボネで、さらに食品系でスーパーの成城石井にも寄ってきました。
一通り小物を設置した後でも、まだ食卓上やトイレ・洗面・浴室が寂しかったので、水回り用の小物類を中目黒にできたニトリで購入して追加いたしました。
植栽については、オーナーのAさまがご自宅に入れている植栽屋さんにお願いしてインテリア植栽を入れて貰いました。
家具、ペンダント照明、そしてインテリア備品が揃ったところで、再度写真を撮影させて頂きました。
植栽と小物が入ったことで、少しこの場所で生活するイメージが膨らむことを実感いたしました。
特に植栽の効能(?)は抜群で、スタイリッシュで少々固めに感じていた空間に柔らかい雰囲気が漂ってきたように感じました。
本当はテレビも置いて、モデルさんに座って貰いたいところですが、さすがにそこまで予算が付きませんでした…。
ここまで徹底したステージングは初めての経験で、大いに楽しむことができました。
2016.11.29
解体現場で考える天井のデザインについて@横浜伊勢山Y邸
[横浜伊勢山Y邸]
解体工事が始まった、横浜市西区の伊勢山Y邸の現場を確認して参りました。
165平米の専有部分のうち、LDKと玄関を中心に床と壁を解体してゆきます。以前は引き戸でリビングとダイニングキッチンが分割されていましたが、引き戸をなくして全体が一体化するデザインとしています。
以前のキッチンが解体撤去された後の床下の配管を設備屋さんが引き直しをしてくれています。設備屋さんの後ろに縦に伸びているのが、上下階を貫いている排水竪管(はいすいたてかん)です。
その排水竪管(黒い管)と既存の排水管の接続部分です。上下階の区画を貫通した個所から1メートル以内は耐火二層管(通称トミジ管)というものを使っています。写真中、濃い灰色の管は一般的なVP管で、薄い灰色の管がトミジ管です。
解体途中の状況を、担当してくれているうちのスタッフの前田君とリフォームキューの設計・営業の坂本さん、現場・技術の織田さんが確認して回ってゆきます。
リビングダイニングの天井の見上げ写真です。二つの別々に分かれた折り上げ天井だったものと、少しでもデザイン的に繋げて、一体感を持たせたいと考えていましたが、思っていた以上に梁が大きかったので、デザインを練りなおしになりそうです。
こちらはキッチンの天井部分です。空間としては大きく空いていましたが、折り上げても却って狭く見えてしまいそうでしたので、従来の天井高さに抑えて、新しい天井を組み直してもらうようにお願い致しました。
こちらは玄関部分の天井です。図面で見ていた寸法より、天井の懐寸法が大きかったので、こちらは思い切って天井の高さを40センチほど上げて、さらに石張りの壁を照らす間接照明を仕込むことにいたしました。
現場ではちょうど床暖房の配管を結びなおす作業をしていたので、じっくりと勉強させて貰いました。
使われているのは東京ガスのTESシステムの床暖房で、配管そのものは架橋ポリエチレン管でした。既存の管と新しい管を繋ぐ方法を順次撮影させて貰いました。架橋ポリ管同志をソケットで繋ぎ、バンド金物でパチンと留めるとそれで水漏れが起こることがないとのことでした。
こちらは既存のキャビネットの箱を活かして、天板を交換して、さらに扉を塗装し、PSの柱型横まで一体化させたデザインに作りなおす予定の洗面カウンターです。
その他照明スイッチやコンセントの納め方の注意点などを現場側と確認して、現場を後にしました。
2016.11.24
造作家具が組み上がって全容が見えてきた元麻布I邸
[元麻布I邸]
元麻布I邸の造作家具の組立てが進み、ほぼ全容が見えて参りいました。
キッチンとダイニングを仕切る可動扉が付いたダイニング壁の様子です。二枚の引き戸を開けると、大きくキッチンが見えてくる仕掛けで、建具もキッチンカウンター下の収納扉も、オークの黒色塗装で仕上げています。
斜めから見ると、可動建具とその後ろのパネルの様子が少し判るでしょうか…。
扉を開けた先に見えるキッチンも、大理石調タイルがブックマッチ柄で張られ、ほぼ完成しております。大理石タイルの白さを目立たせるために、ダイニング側の建具を黒く見せています。因みに大理石タイルは正面壁だけでなく、サイドのトールキャビネットの側板、さらには手前のオープンカウンターの(こちらから見て)左袖にまで伸びています。
キッチン横のワイン・コーヒー用のカウンターコーナーに人造大理石カウンターが設置中です。
カウンター設置が終わり、扉も取り付けられるて、このようなコーナーに仕上がりました。正面右側のカウンター下にはビルトイン型のワインセラーが入り、左側のカウンターにはご主人さまの趣味でもあるコーヒーメーカーが4種るほど並ぶ予定です。
リビングのTV&AVカウンターも大理石が貼られ、ほぼ全容がわかる状態になりました。
窓からの光のコントラストが強くて、黒いネロ・クラウンの柄が良く見えませんが、わざわざこの柄を探しに岐阜大理石探しツアーを行った甲斐があって、とてもきれいな模様でした!
その後、窓枠部分にも黒く焼き付け塗装した金属製パネルを貼って貰い、よりスキのない出来になってきました。
ダイニングのパネル壁は半分は造作家具ですが、あとの残りは現場で調整しながら加工して貰っています。
既存のアルミサッシ窓の存在感を和らげるための可動フレームを調整して貰っている様子です。
まだ調整中ですが、手前の窓フレームが取りついた様子です。後で框を入れてゆくことで、この壁が一枚の壁パネルのように見えてくる予定です。
同じように壁パネルのように見せたい主寝室の窓も造作も進行中です。箱で作る棚や造作家具は現代製作所にお願いしていますが、壁と一体化する調整が面倒な家具やパネルはライフウッドの大迫さんたちにお願いしています。
既存窓下に、このようなモールディングと框枠を回してもらい、窓そのものの正面にも窓フレームを作って、アルミサッシの冷たさを消す計画となっています。
洗面所の造作家具にも吊戸棚が設置され、LEDの間接照明や扉&引出の調整が進んでいました。
玄関ホールからリビングダイニング入る部分のレザー張り建具のレザーパネルも取り付けられました。
レザーパネルを貼る前の建具のディテールです。框仕様で特注金物のレザーパネルの厚みだけ出っ張らせて作って貰い、そこに工場まで訪問して作り方を検討してきた人工レザーパネルを貼ってゆくという作りになっています。
写真の色味が上手く出ていませんが、これがほぼ完成した状態のレザー建具です!
アメリカのヴィジュアル・コンフォートのシャンデリアも現場に届いたので、電気屋の望月さんに組み立てて貰っています。
早く点灯した様子を見たかったので、望月さん親子に無理を言って、仮接続をして貰いました。
こちらが点灯時の様子です。横から見ると傘があってそれほど派手ではありませんが、ダイニングに座って上を見上げると華やかなガラスの構造が見えてくるという二重仕掛けのシャンデリアです。物理的にも、デザイン的にも部屋がパッと明るくなりました!
同じくビジュアル・コンフォート社のシーリング照明を、日本代理店のベイカー@東京の梶田さんに、主寝室に取り付けて貰っている様子です。