Author Archives: Kenji Kagami
2016.11.21
新規:高層マンションリノベーション世田谷区Y邸
[リノベーション]
新しいプロジェクトが始まりました。世田谷区にある高層マンションのお部屋の全面リノベーションプロジェクトです。
広い公園に面した素晴らしい景観の高層マンションです。元々は戸建て住宅を建てる予定で、それまでの仮住まいということで暮らし始めてみたところ、あまりの利便性の良さでこちらのマンションに住み続ける決意をなさったそうです。とはいえ、部屋の内装のグレードは気に入っていらっしゃらなかったので、戸建て用に用意していた費用をリノベーションに掛けて、好きな素材とディテールに囲まれた空間に変更なさりたいとのご希望でした。
インテリアや家具、素材には以前より大好きだったそうで、インテリア関連の本もたくさんお持ちで、お部屋の家具もインテリアデザイナーの方に提案して貰った空間にお住まいでした。まずは、プランのことよりも、素材や色、家具や収納システムのことから一緒に研究したいとのご依頼でしたので、こちらで持っている素材のサンプルで、白やベージュ系で清潔感を感じるものを並べて、どのようなものに興味をお持ちかをヒアリングさせて頂きました。
それらを見たうえで、まずは近場のショールームを巡ってみたいとのことでしたので、目黒にある輸入大判タイルのアークッテック社のショールームを訪問してフィアンドレの大理石調タイルを拝見しました。
こちらはアークッテック社が輸入している人造大理石(クオーツストーン)のサンプルです。スペインから輸入のコンパック社のものです。
クオーツストーンには色々なメーカーがあって、それぞれに色味や柄が違うお話をしたところ、他の製品も見てみたいとのことで、次は白金台にあるコンフォート社でシーザーストーンの大判サンプルを拝見いたしました。
大判タイルでは、五反田のラミナムもショールームが近いので、その後にご一緒させていただきました。
こちらは別の日の素材ショールーム巡りの様子です。天然の大理石も比べてみたいとのことで、原宿のアドヴァンにご一緒しました。
こちらはアドヴァンが輸入している大判大理石調タイルのメガスラブです。まだショールーム見学ツアーは始まったばかりですが、お好みは本物の大理石であることは再確認できました。ただ、水回りに大理石を使うのは水染みのリスクがあるので、何とか大理石に代わる品の良い清潔感が感じられる素材を一緒に探してゆくことも決まりました。次回はキッチンや浴室関係のショールームを巡ることになりそうです。Yさまご夫妻、まだ始まったばかりですが、どうぞこれからも宜しくお願いいたします。
2016.11.18
造作キッチン&造作家具の組立て設置@青山M邸
[青山P邸]
青山P邸の現場で、造作キッチンの組立てが始まっています。
通常のリフォーム&リノベーション工事では、キッチンはオーダーキッチン屋さんにお願いするか、既成キッチンを造作家具に組み込むスタイルを採用することが多いのですが、今回の工事では施工をお願いしているスタイル・イズ・スティル・リビングさんが良くお願いしている造作家具屋さんがきちんとしたキッチンも作ることができるとのことで、お願いすることになったのです。
人造大理石のシーザーストーンのカウンターに、塗装や突板仕上げの扉材を組み合わせた、本格的なキッチンですが、手慣れた職人さんたちによって、どんどん組み立てられてゆきます。
ガスレンジの奥には、室内型の給湯器が設置される箱が設置され、
灰色と白の塗装で塗り分けられたL字型調理カウンターの上には、ウォールナット突板の吊戸が設置されてゆきました。
リビングダイニングに沢山置かれていた箱類が2日間の間に見る間に組み立てられてゆく様は圧巻でした。この写真の右側には読書ベンチ横の飾り棚も設置されています。
まだ、中央のアイランドカウンターがありませんが、機器類を除いて、ほぼ全容が組み上がった様子です。
その他の造作家具も組立て設置が進んでいます。ダイニングの横の読書ベンチはカウンターと飾り棚が組み込まれました。壁付けの可愛らしい読書灯も既についていますね。ベンチの天板は跳ね上げ式で、内部に子どものおもちゃ等をいれる収納となっています。
リビングのニッチのライブラリーコーナーも書棚が組み上がってきました。
本棚の一部が壁に組み込まれたり、コーナーの納まりを工夫していたりと、簡単ではない造作本棚ですが、とてもきれいに組まれていました。
こちらは家族用のトイレの手洗いカウンターです。ウォールナットのキャビネットと人造大理石のカウンターがデザイン的にもマッチして、シックな空間に仕上がりそうです。
造作家具ではありませんが、玄関のシューズイン・クローゼット(SIC)の壁のカラーガラスも張られています。それまでの無愛想な壁が、ツヤ感のある高級な壁に変身しました。
こちらはダイニングから玄関ホールとSIC側を見返した写真です。大理石やガラスとパネル張りのクロス壁の組み合わせがきれいです。
プライベート廊下のクロスパネル壁もほぼ出来上がってきました。パネルのリズムに合わせて天井のダウンライト照明が設置さています。
廊下の突き当たりのカラーガラスも張られています。廊下が長い場合は、突き当りをどのようにデザインするか迷いますが、カラーガラスは品が良くて大成功です。突き当り左手は主寝室となっています。
造作キッチンと造作家具が組み終わると、ほぼ工事の終わりとなるのですが、追加で壁に大理石や突板を貼ることになったので、完成にはまだ少し時間が掛かりそうです。
2016.11.16
180平米マンションのリノベーション下地工事@麻布台M邸
[麻布台M邸]
180平米の広さのマンションのリノベーション工事・麻布台M邸ですが、解体後の下地造作工事が進んでいます。
天井は照明位置はずらしてゆきますが、ほぼそのままで、壁は全てやり直しでボードを剥がして、LGS下地の状態になっています。床は既存が床暖房の上に、ベニヤ板を張ってその上にフローリングとなっていたので、床暖房パネルを痛めずに、フローリングだけを剥がすことができました。
高級マンションならではの工事騒音問題が関連して、大工さん一人&電気屋さん一人の少人数体制での工事が進んでいます。
キッチンと玄関の戸境壁は、収納一か所を除いて撤去して、また新しい壁を立て直しています。建設当初の工事では壁下地はLGS(軽量鉄骨)を使っていましたが、今回のリノベーション工事では、施工の青からの相談で木製下地に変えて工事して貰っています。大きく全面的にやり直す工事ではLGSが早い上に、しっかりしているのですが、細かく部分的に触ってゆく工事では、大工さんだけで工事ができることなどから木製下地の方が却って早く作ることができるとのことでした。
ちょうどこの木製下地を組んでいる位置の天井を見上げたところです。先回のブログでも話があった通り、キッチンの天井裏にはLD分の隠蔽型エアコンの本体とキッチンの天井カセット式エアコン、さらにはそれらのダクトや配管類が詰まっており、点検口も含めて位置を大きく動かすことができなので、ギリギリの線を狙って設備を移設して貰っています。
解体時から進めて貰っている、床下のトイレや手洗いの排水管なども、新しく指示した箇所に手直しされていました。
床下地の位置で一度墨出しをして確認していましたが、新しく床フローリング下地として張ったケイカル板の上にも、家具や壁の位置が墨出しされていたので、それらも設計側で確認いたしました。
リビングには玄関ホールと、プライベート廊下からと2方向からアプローチできるのですが、こちらは廊下からアプローチする通路に作られるクローゼット収納の一部です。
以下からのブログは、その1週間後の現場の様子です。
かつて部屋があった部分を縮小し(その分リビングダイニングを広げています)、書斎的に使えるDENを作る予定です。ちょうどこの写真の正面に見えている壁下地がその間仕切り壁となります。
この壁には、表面に大理石が貼られて、中央には壁掛けテレビが設置されます。壁の左右には壁内部に引き込める引き戸が2枚付く予定となっています。
斜めからこの壁を見ると、木製下地が二重に作られており、引き戸が入るポケットがあることが判るでしょうか?壁中央にオレンジ色の配管が通っているのが、テレビ線やちょっとずれた位置に設置するアンプなどと接続するためのCD管(後で線を通すことができるカラの配管)です。
壁に扉を引き込むポケット部分の下地詳細です。
先ほどのキッチン天井設備の位置も、こちらが希望した位置に変更して貰っています。特に造作家具の上部に来てしまう点検口については、そこからエアコン本体のフィルターの清掃をする必要もあるので、設備屋さんにも作業ができる寸法かを確認して貰った上で、位置を最終決定いたしました。
プライベート廊下部分は、壁際の収納を撤去して、ギャラリー的に使えるように収納と飾り棚を作る予定です。写真奥に向かって左側に凹んだニッチがその部分になります。
廊下一番奥の主寝室の扉の位置も移設しているので、既存扉枠を上手く撤去したものを、廊下の曲がり角ちょうどの所に再度設置して貰っています。
この日は、造作家具の打ち合せをしたいとのことで、施工をお願いしている青の田原さんと八木さん、そして造作家具屋の大沼さん、家具に含まれる間接照明やスイッチなどのことで電気屋さんにも同席して貰って打ち合わせを致しました。
こちらが施工側で描いてくれた造作家具の施工図です。キッチンカウンターの厚みや、カウンター甲板の納まり、間接照明の位置などを細かく打合せさせて貰いました。