Author Archives: Kenji Kagami
2023.05.09
ミラノサローネ2023_アルクリネア市内SR
[ミラノサローネ2023]
家具はここまで色々と紹介してきたので、一旦離れて高級キッチンの市内ショールームを紹介いたします。

イタリア最高峰のキッチンと言われる、アルクリネアです。

この写真のガラスにも写り込んで(笑)いますが、ちょうど正面に同じデザイナー、アントニオ・チッテリオがデザインを主導するB&Bイタリアのショールームの道を挟んだ向かいにあります。

店内に入って最初に見えたのは、日本の神宮前のショールームでもお馴染みの「コンヴィヴィウム」ですが、石材と面材の色味が違うとほぼ別物に見えました。

背面も同じ色味ですが…、

扉の面材やディテールは変わっていました。凹凸のある扉面材と掘り込み取っ手のディテールも凝っています。

細い通路の片側に大きなガラス扉付きのワインセラーがあり、どうやって扉を開くのだろうと首をかしげながら進むと…、

素材も色味もお馴染みで、如何にもチッテリオのデザインといった風情のキッチン、そのシリーズ名も「ベータ」が現れました。

無垢材を削り出したかのような取っ手ディテールに萌えますね(笑)。

その奥にはT字型のキッチンが見えてきました。

基本はL字型のキッチンで収納カウンターとしてさらに翼を広げた形なっているようです。

建物の奥からまた横の建物へと移る通路があり、その奥にはステンレス製のこちらのキッチンが鎮座していました。

トップライトから光が降り注ぐこちらの空間には、横から見るとT字型に見える「ラピス」が置かれていました。見慣れない石種だと思って近づいてみると…、

セラミック材を使ったカウンターでした。アテンドしてくれたアドヴァンの齊藤さんと末次社長に聞いたところ、やはり欧州でも大理石カウンターのシミを嫌がる人がいるとのことで、セラミックなども取り入れているとのことでした。

奥のカウンターキッチンで、ケーキとエスプレッソコーヒーを頂きました。歩き疲れていたので、一休みすることができました。

その際に通路奥に見えていたこちらのワインセラーの扉の開き方の謎が解けました(笑)。この大きなガラス扉がスライドして開くのです。いわゆるフラット引き戸のような開き方でした。これであれば、狭い通路にあっても問題が無いハズです!
日本にはまだ入れた実績はないとのことでしたが、参考価格としてはワインセラー1本で1000万円を超える価格になってしまうとのことでした。

エスプレッソを飲みながらふとキッチン前のコンセントタワーを見た所、延長コードにタコ足のオンパレードでした。電気調理器機が多い今の時代、オシャレなキッチンでは電源が足りなくなってしまうのですね…。
2023.05.09
ミラノサローネ2023_バクスター・フィエラ
[ミラノサローネ2023]
レザー使いの名人ブランド、バクスターのサローネ会場の展示です。

日本を発つときから楽しみにしていたバクスターの展示ですが、結論から言うと、個人的にはちょっと残念な感じでした…。

いつも南青山のほの暗いショールーム空間の中で見慣れていた家具たちですが、白日の下(と言っても室内灯ですが)に晒されると、あの神秘的な様相が剥がされてしまったように感じました。

お遊びですが、この展示写真を加工して暗くしてみると…、

青山ショールームのあの雰囲気になるのです!

こちらのセットも暗くなればもっと神秘的に見えるのかもしれませんが、展示場の明るい光で見ると、ここまでビビッドな色展開はちょっと日本の住宅では使いにくいかも知れません。

オレンジと青とペパーミントグリーンがテーマカラーだったのでしょうか。

似たような色ですが、もう少しトーンを落とすと、途端に落ち着いて見えてくるので、難しいですね…。

レザーの使い方はやはり天下一品で、この飾り棚も木とレザーだけで独特の家具に仕立て上げていますし、

こちらの書斎テーブルも大理石とレザーをこのように合わせる発想は湧かないので、

やはり独特の美学をもった特異な家具ブランドであることは確かですね。
2023.05.09
ミラノサローネ2023_ジョルジェッティ市内SR
[ミラノサローネ2023]
まだ、日本には正規代理店を通して入ってきていない大物イタリア家具ブランドのジョルジェッティの市内ショールームを見学してきました。

昨年までは、輸入フローリングのADワールドがジョルジェッティを入れる予定とのことでしたが、ギリギリで諦めたとのことです。

ショールームに一歩足を踏み入れた途端、官能的な彼らの美学に酔わされてしまいそうでした。

モルテーニやポリフォルムの癖のない誰でもが好感度を抱くようなデザインとは違い、癖の強い、しかし好きな人には溜まらないデザインでした。

レザーや石材、色味やテクスチャー、更にファブリックの柄等をこれでもかと家具とインテリアの世界に投げ込んでくるイメージです。敢えて家具デザイナーを使わず、専門外のデザイナーに家具をデザインして貰うことで生まれる不思議さのようです。

ラグや壁のアート、調度品も含めて一つの世界観を満喫させてくれます。

ベッドのカバーと壁のファブリックを合わせたり、

大理石のテーブルとミニテーブルの形を合わせて、組み合わさるようにしたり、

ゲーム盤や異素材を自由気ままに組み合わせたり、

ずらした不思議な歪みを取り込んだりと、スーパーカーを生み出した国ならではの遊び心を展開しているように感じました。

クローゼットシステムそのものは、金属目地を入れたり取っ手がオリジナルなものである以外は普通に感じますが…、

オリジナルのハンガーや…、

スカーフ掛けをデザインしています!

こちらは書斎テーブルですが、

天板に天然石とレザーを組み合わせています。

レザー部分のコーナーの配線口はこのような三次曲線にしたり…、

不思議な個所にUSB配線口などを設けています。

決して万人受けする世界観ではないので、果たして日本にジョルジェッティが来たとしてもどれだけの人が興味を持ってくれるのだろうと想像してしまいますが、それでも日本に早く入ってきて欲しいブランドの一つです。