先週の断熱工事が終わった所から、一気にLGSの下地を立てる工事が始まっています。
壁や天井の下地となるLGSですが、これが立ち上がってくると設計していた空間の骨格が見えてくるので、自然と設計側のテンションも上がって参ります。その横(写真では左側)では、断熱材を一部剥がしながら天井スラブにファンコイルユニット(FC)の新規取付・接続作業が進行中です。
LGSと木製下地の比較、メリットとデメリットについては、以前の記事で書きましたが、LGSはとにかく早いのが特徴です。写真のリュウさんは特に手際が良く、精度も高いので、木製下地を使う気がしなくなってきます。
お昼にはお施主様の奥さま、Rさまが現場を覗きに来てくださったので、書斎廊下の天井高さの変化や読書用ベンチや本棚の構成について一通りご説明いたしました。
こちらがファンコイルユニットの設置・接続工事の様子です。写真のように二人掛りで、先行して配管されていた冷温水管とFCの機器を繋いでゆきます。
職人さんたちの足元には、写真のような不思議な工具が置かれていました。それぞれの使い方を教えて貰いました。
手前にあったオレンジ色の機械は、油圧式の拡管機だそうです。ステンレスパイプの端部を膨らませて、接続のした際に外れないようにするための装置だそうです。
奥にあった不思議な形のマシンは、ステンレスパイプ用チェーンカッターだそうで、こちらは硬いステンレス管をほとんど音もなくきれいにカットすることが出来るそうです。一人が脚立の上で、寸法を指示して、もう一人が下でパイプをカットしたり、端部を拡管した部材を作り、手渡ししながら接続してゆくという、とても手間と時間が掛かる作業でした。
接続された配管には、灰色の防錆塗料を塗ってゆきます。見た目は普通の塗料と変わらないように見えますが、一般的な塗料の約10倍もする高価なものだそうです。一般的にはステンレスは錆びないと言われていますが、FCの冷温水管のように過酷な状況で熱いものと冷たいものが通るような条件だと、錆が発生する可能性が高いので、この塗料を塗って、更に断熱材を巻いて仕上げることになります。
こちらは、露出して見せることが決まっているRCの梁を左官で補修して貰っている所です。コンクリートの表情によって、きれいな所はそのままGLボンドを削って見せる、凹凸がひどい個所や、穴などで見た目が悪いコンクリートについてはモルタルで補修することにお施主様と決めて、作業を進めて貰っています。
リビングから遠く離れた(?)浴室では、防水層の下地を作るために木下地工事が進んでいました。床にはLGSが使えないことと、防水層の下地となる耐水合板との相性からこちらでは木製の下地材を使っています。排水管の位置から、床仕上げのレベルを決めて、洗面・脱衣スペースからは約18センチ床が上がることになります。段差の端部には間接照明を入れることになっているので、その補強の為に木下地の間に黒い鉄の角パイプが挿入されています。