Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

サイザル麻のタイルカーペット敷き込み

広尾N邸

造作家具や建具、大物の暖炉(マントルピース)が取りついた広尾Nプロジェクトの床に、サイザル麻のカーペットが敷かれました。

ロール状のものにするか、タイル状のものにするか、また外国から輸入すべきか、日本の上田敷物の製品を使うか、IOCの製品を使うかを検討しましたが、結局、価格や張りやすさ、製品の精度などを考慮して、上田敷物のマヤヘンプ・タイルを採用いたしました。

こちらは主寝室の様子です。建具や収納家具の扉が大きいので、スケール感が狂いやすいのですが、扉の向こうに見えているスタッフの竹田さんのサイズと比べると、この部屋の大きさが判るハズです。

プライベートゾーンへの長い廊下にもサイザル麻を張っています。実はこのマンションには、床材にフローリング禁止という条項があるのですが、それ以外の材料についてはすべて許容する(例え大理石張りでもOK!)という、変なリフォーム規約が残っています。お施主さまのNさまは、本当はフローリング張りを望んでいらっしゃったので、ほかの住民の方々も巻き込んで規約改定をしようと考えたのですが、それにかかる時間を考えたうえで、結局このサイザル麻のタイルカーペットを選んでくださいました。
因みに廊下の左側壁に張っている壁紙は外国から送って頂いた天然素材のクロスです。

廊下の両側には本棚が設置されています。こちらは折れ曲がった廊下側から見返した様子です。

玄関ホールはまだ鏡が張られていませんが、高い天井でのびやかな空間になっています。

サイザル麻カーペットタイルのディテールです。高さ15センチの幅木との相性もバッチリです。

キッチン床のビニールタイルも張られています。こちらの壁にも、廊下で使ってた青に似た色を塗装で塗ってもらっています。

来客用トイレは天然素材壁紙とビニールタイルの組み合わせです。広いので本棚を設けています。

主寝室横の洗面室には、やはりビニール製ですが、ボロンという素材を張っています。

サイザルとボロンの見切りはシンプルに真鍮のアングル材を入れて貰いました。

青色は当初は大きなモチーフではありませんでしたが、一時帰国していらしたNさまがリビングのフレンチドアの桟も青で塗装するようにお願いしていたようで、このような様子になっていました。
これで内装工事もほぼ終了で、あとは鏡を張れば完成になります!
サイザル麻の床張りのディテールについては、こちらの記事をご参照下さい。