「日本家屋リフォーム」のアーカイブ

ウェブマガジン「家の時間」-9 古民家再生リフォーム

毎月記事を寄稿しているウェブマガジン「家の時間」に、古民家再生リフォームを掲載して貰っています。

ウェブマガジン 家の時間-建築家リフォーム

築60年以上(推定)の風格ある日本家屋を耐震補強と断熱改修しながら、ご夫婦二人が暮らす快適な住宅にリフォームした中野K邸を紹介しています。

古民家リフォーム ビフォーアフター

詳しくはウェブマガジンの記事に譲りますが、何度もの指針のない(?)ミニリフォームでお父様の書斎兼納戸のように使われていた空間が、写真の日本旅館のような住宅に生まれ変わりました。

古民家の床組

因みに古民家とは、昭和20年以前に建てられた、建築金物を使わず、全てが無垢の材料で作られている住宅を指すそうですが、この床下の木軸の組み方を見ても、骨太な無垢の木材を大胆に使った、由緒ある建物だったことが一目瞭然です。

古民家の柱継ぎ

しかし、どんなに立派な材料を使った古民家でも、外側から板金で囲われ、床下に空気が流れない状況になってしまうと、腐朽菌やシロアリの格好の標的になってしまうようです。こちらのお宅でも、床と壁が歪んでいたので調べたところ、柱の下部が完全に腐っており、床梁が浮いてしまっている状態でした。写真のように、腐った部分は撤去し、新しい柱と差し替え、床梁の下にも補強用の木材を差し込みました。本当は金属の補強金具もつけたくなかったのですが、費用と効率を考えて現実的な選択をいたしました。

最終的な仕上がりの様子です。キッチンや水回りは最新のものを使いましたが、古い建具や天井材は清掃して残しているので、雰囲気のある風格を上手く活かしたリノベーションとなりました。より詳しくは、以下のホームページをご覧ください。

古民家再生リフォーム 中野区K邸

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2010年08月25日 | ウェブマガジン「家の時間」-9 古民家再生リフォーム はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 日本家屋リフォーム

造作家具(造り付け家具)の作り方

中野区の和風リフォーム工事もいよいよ終盤に差し掛かってきました。いわゆる造作家具(造り付け家具)といわれるものには、大きく二通りの作り方があります。

  1. 家具屋が工場で作った家具を、現場で組み上げる方法
  2. 大工が現場で作って、そのまま設置する方法

1の場合、工場で正確な図面を元に作るので、引出しのスムーズな開閉などに通じる寸法の正確さや、工場塗装で仕上げるカウンターや面材の美しさが特徴になります。ただ、時間が掛かるのと、費用が高めになってしまう傾向があります。
2の場合は、現場で大工が組み上げるので、その作業に時間が取られることや、細かい精度には問題があります。ただ、今回のように壁や床が歪んでいる場合は、現場に合せての調整も可能なので、フレキシブルな対応が可能となります。

どちらの方法にも一長一短ありますが、今回は上記の歪みの問題や、費用・時間の問題があったので、2の大工さん方式で進めています。写真は本棚を組み立てているプロセスと、床の間に設置した様子です。

現場での作業では、難しいディテール(詳細)や複雑な金物、引き出しや扉の多用は難しいので、なるべくシンプルな作りになるように工夫しています。特に今回は全体の雰囲気の統一感が重要なので、大工さんや仕上げの塗装屋さんには、その点を特に説明して作ってもらっています。

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2008年02月25日 | 造作家具(造り付け家具)の作り方 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 日本家屋リフォーム

旧い窓の中の新しい窓

住宅が建った当初は、南側に大きな庭があり、庭に面して広縁があったそうです。僕達がリフォームで調査に入った時点では、広縁は壁で閉じられ、横長の窓が作られていました。その窓の正面には、アパートが建てられており、採光は望めず、プライバシーの問題もあって、開閉もままならない状態でした。
そこで今回のリフォームでは、まだ光が入り込む欄間を残し、横長の一連窓は、洗面や浴室の換気のための一部を除き、他は全て塞ぐこととしました。

リフォームの費用の問題もあったので、外壁にはなるべく触らない方針で設計を進めています。新しい窓の設置は、既存の窓のサッシ枠の中に木製の枠を組み、その中に新規窓を入れるという
工法を採用しました。

窓の大きさはリフォーム前より小さくなりますが、新しい窓はペアガラスで断熱性がアップし、
飛散防止フィルム貼りで防犯性がアップと、高機能化しています。塞いだ窓の部分は、内部に断熱材を詰め、ガラスには目暗フィルムを貼って処理する事となりました。

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2008年02月19日 | 旧い窓の中の新しい窓 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 日本家屋リフォーム

床の間の使い方・押入れの活用法

現在工事が着々と進行中の和風住宅のリフォーム現場です。 書院風の作りの立派な住宅でしたので、当然風格のある床の間がありました。 京間造りの和室なので、床の間も結構な広さがありました。 全体の広さからのバランスを考えると、床の間にも機能を付け加えるべきだと考え、今回はこの箇所を書庫とすることにしました。

また、本棚の一部を欠き込んでテレビも入れるので、ある種の情報コーナーとなる予定なのです。 本の背表紙やテレビの画面が、床の掛け軸といったイメージです。 押入れの使い方 床の間の横の押入れですが、普通の押入れ収納として使うには広いので、内部を半分に仕切って、パソコンコーナーとして使うことにしています。

 こちらは襖が付きますので、ちょっと隠したい時には隠せる仕組みとなっています。 そのままでは暗いコーナーになってしまうので、床の間との境壁に、小さな光窓を設けました。 和風住宅の中に、情報コーナーがどのように見えてくるか、今からとても楽しみです。

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2008年02月15日 | 床の間の使い方・押入れの活用法 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

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間仕切壁の下地

これまでは10畳の大きな寝室と、隣の6畳の支度部屋として使っていた住宅ですので、キッチンや洗面・浴室の空間を仕切るための間仕切り壁が必要になりました。かつての縁側部分だけではとても足りないので、新しい水廻りの空間が、10畳の部屋にまで入り込んできています。

写真の細い材料で組まれたものが、その新しい間仕切壁の下地です。(この下地の両面にボードを貼ると壁になります)注意してみて頂きたいのは、この壁が中途半端な高さの壁である事です。普通壁といえば床から天井まで伸びているものですが、この壁は、天井に届く前に終わってしまう壁なのです。

この中途半端な高さこそが重要な設計のポイントとなっています。つまり、居間側から見ると、壁越しに既存の天井の広がりが見え、キッチン側からすると、収納やキッチン自体を隠す事ができる、一挙両得の考えなのです。

因みに2枚目の写真は、洗面からキッチンを壁越しに透かし見たところです。出来上がらないと、この工夫の感覚はわかりにくいと思いますので、どうぞ完成写真をお待ち下さい。

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2008年02月14日 | 間仕切壁の下地 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

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古さと新しさの融合

今回の和風リフォームは、古い材料を残しながらのリフォームです。いわゆるスケルトンリフォームと言われている、既存内装を全て撤去してから工事を始めるリフォームと違い、古い材料の間に新しい部品入り込み、新しい要素の間から古い素材が現れるような、入り組んだリフォームとなっています。 特に工事の途中で古さと新しさが融合している箇所を紹介いたします。

新旧鴨居の合体

まずは、古い鴨居に新しい鴨居を埋め込んだ箇所です。既存の壁を壊さないで、その壁に直交する形で新しい引き違い戸を付けるので、このように新旧の鴨居がクロスしています。

古い柱と新しいフローリング

もう一つは、古い柱とフローリングの取り合いです。柱も古くなるとねじれたり、欠けたりしているので、壁と平行に張り出したフローリングも、柱の箇所で調整が必要になります。 この場合は、柱の一部を欠き込んで、フローリングを埋め込む事で、埃が入り込む隙間をなくしています。 どちらも大工にとっては面倒な箇所でしょうが、見せ場でもあります。
設計側が注意しながらきちんと見ていることと、お施主に工事の大変さを伝える事で、今回の現場の大工さんもやりがいを感じてくれているようです。

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2008年02月13日 | 古さと新しさの融合 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

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