Author Archives: Kenji Kagami
2025.03.13
ハイブランドのキッチンツアー-1@城南R邸
[城南R邸]
180平米超えのお部屋を2つ、同じ新築マンション内にご購入なさった城南R邸のキッチンは、ご自宅用A住戸は使い勝手優先、ゲストルーム用B住戸はワクワク感のあるキッチンをとの方針で検討を続けています。

A住戸の元々のキッチンのレイアウトは左側のものです。キッチンへの入り口がリビング側からとなっていること、シンクとコンロと冷蔵庫を結ぶ三角形が大きすぎて、キッチン内での歩く距離が大きいこと等、ウォークイン型のパントリー(食品庫)が欲しいことなどから、先回のブログで書いた通り、色々なキッチンレイアウトを提案させて頂きました。現時点でのレイアウトはそれらをうまく統廃合した右側の案となっています。

ゲスト用のB住戸のキッチンは、もっと大胆に変えるご提案をしています。リビングダイニングとオープンキッチンだったものを、巨大なキッチンスタジアムとリビングコーナーにするようなリノベーション案です。壁面側はビルトインの冷蔵庫&冷凍庫&オーブンとビルトインの壁面収納として、クックトップとシンクのあるアイランドカウンターにダイニングテーブルはくっついていて、調理をする様子を見ながら食事ができるシェフズテーブルのようなキッチンです。
それぞれのキッチンのレイアウト構想ができてきたので、Rさま一緒に欧州のハイブランドキッチンを中心としたツアーを2日間に掛けて行うことになりました。

奥さまが、ファッションモデルの滝沢眞規子(タキマキ)さんのご自宅キッチンでも有名(?)なブルトハウプを一度見てみたいとのご希望でしたので、オーダーキッチン界のドイツ御三家の一つと言われるブルトハウプからスタートすることとなりました。

ご案内くださったのはブルトハウプの一瀬さんです。とにかく実用性&機能性第一に考えられたキッチンなので、箱の頑丈さや…、

シンクと一体成型されたステンレスカウンターやその付属品の説明を受けました。

イートインカウンターのサイズや使い勝手の確認や、

L字型ショールームの奥にある、ガラス扉付きのパントリー収納も見て頂きました。

機能一辺倒ではない、魅せるパントリーもカッコよいけど、もっと食品や調理器具と詰め込んでしまいそうだな…と仰っていました。

実はこの日はご主人さまがお仕事でご一緒できなく、高校生の息子さんがご一緒でした。その息子さんが一番喜んでくれたのがこの石張りの壁でした。理系の科目が好きだとのことで、学校で石の種類を勉強したことがあり、大理石の組成に興味があるだけでなく、このアートのような模様に惹かれていて、どこかにカッコよい大理石使いたいねと言ってくれました。
ブルトハウプを展開しているクライス&カンパニーはキッチンだけでなく、天然大理石も得意としているので、ついでに他の石材も色々と見せて頂きました。

タキマキさんのキッチン紹介のユーチューブをかなり見込んでいらしたようで、ブルトハウプの機能性は予想を裏切らなかったと喜んで頂きました。

次に伺ったのがモルテーニキッチン(旧ダーダキッチン)です。こちらのショールーム(昨年12月でこのショールームは閉じていますが、ブログ記事はその前に訪問した時のものです)はご夫妻でも一度見に来たことがあったそうです。

その際にもこの大型キッチン事例には興味を持っていたそうですが、B住戸のゲストハウス用のキッチンで僕らが考えたスタジアムキッチンとほぼ同じようなサイズであることをお伝えしたところ、こんなに大きなキッチンになるのかと驚いていらっしゃいました!
引出しや扉を開けると、内部を照らす間接照明が自動点灯するシステムも見て頂きました。

同じモデルキッチンの背面収納です。コーナー部分に回転式のパントリーが隠れていることをお見せしています。冷蔵庫や冷凍庫はきれいに隠して、オーブンやコーヒーメーカーはカッコよく見せることができますね。

モルテーニの他のモデルでは、背面カウンターを折れ戸で隠し、その折れ戸も隠せるシステムを見て頂きました。

イタリア製キッチンというと、イタリア製の車のように、デザインは秀逸だけど高くて壊れやすいのではという不安を感じていらっしゃったそうですが、システマチックな工場で作られており、今ではドイツ製以上の機能性を持っていることを聞いて安心なさったそうです。

見せる吊戸棚の照明や、薄く見える飾り棚の奥に隠された間接照明もカッコよいと喜んでくださいました。

パントリーというか、メインのキッチンの裏に準備用のカウンターがある考え方も住戸Bのキッチンの背面で使えるかもしれないとRさまとお話をしました。
次回は、ご主人も一緒にジーマティック、バルクッチーネ、ボッフィ、アルクリネアとアムスタイルを見学予定です。
2025.03.11
着工前の現地調査&お打合せ@千代田区O邸寝室
[ザ・ライブラリー]
ザ・ライブラリーの告知ブログです。
新築マンションリノベーションの千代田区O邸の寝室リフォームの第三弾ブログです。最初の現地調査以降は基本リモートでの打ち合わせで進めてきた寝室リフォームですが、お見積りや契約まではリモートでできたのですが、造作家具の細かい採寸や、お手持ちの書類や備品のサイズ確認、そして何より工事スケジュールの最終調整については直接お目に掛かっての打ち合わせの方が良いだろうとのことになりました。大人数ですが、田口さん、岸本さんと各務の設計チームと、現場監督の栗原さん、そして造作家具アルノの水野さんと電気屋さんにも立ち会ってもらいました。

造作家具については、なるべく現地での加工を少なくしたいので、精密に採寸してもらうとともに、どこにフィラーを入れて、どこで分割し、どのようにこちらに搬入するかを検討いたしました。

電気工事についてはLAN配線と複合機への配線の隠しや、ステレオ配線といった弱電のご要望があるので、新しくご購入予定のスピーカーのことなども含めてご要望を伺いました。

一通りのお打合せが終わったところで、設計チームとOさまご夫妻でここから先の進め方の再確認をさせて頂きました。以下、続きについては、こちらのブログをご覧ください。
2025.03.10
雑誌「都心に住む」最高峰マンションTOP100特集
[ニュース]
以前より時々お世話になってきた高級マンション雑誌「都心に住む」(リクルート社)の特集「最高峰マンションTOP100」の7人のスペシャリストの一人として選定をお手伝いさせて頂きました。

弊社のブログを読み返してみると、最初にご縁を頂いて掲載してもらったのが、2007年の6月号だったようですので、もうかれこれ18年近くもお付き合いさせて頂いたことになります。

2001年に創刊された雑誌で、実は今回のこの号を最後に廃刊されることになったとのこと、編集部が総力で作った「21世紀最高峰マンションTOP100」リストのお手伝いをさせて頂いたことはとても感慨深いものがあります。

7人のスペシャリストは、順不同でアナウンサーの青木源太さん、コンサルタントの岡本郁雄さん、リノベーションの斉藤渉さん(リビタ)、評論家の坂根康裕さん、アナリストの高橋雅之さん、ライターの保倉勝巳さん、そして建築家代表として、僕、各務謙司というラインアップでした。

2001年から都心エリアに建てられた400件以上のマンションのリストの中から、
- デザイン部門(外観・内観のデザイン性の高さ、ユニークさ)
- 植栽・ランドスケープ部門(デザイン性やユニークな取り組み)
- 眺望部門(プライバシー確保と両立されている希少で美しい眺め)
- 共用部部門(施設やスペースの特別感、ユニークさ)
- その他(上記観点以外で特筆すべき物件)
という観点で、それぞれ10点ほどを選んで欲しいという、中々にハードなリクエストでした。

何の分野にどのマンションを選んだかは、是非雑誌を手に取って見て頂きたいのですが、一つだけベストワンのマンションを挙げてくれと言われたことに対しては、こちらのページでも紹介されているパークマンション南麻布を挙げさせていただきました。
これが最終号になってしまうとのこと、僕らの仕事との相性がとても良いメディアだったので、本当に残念です…。歴代の編集長、担当者の皆さま、ライターの方々、とてもお世話になりました!