Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

いつものコンセント&スイッチ位置確認

代々木上原I邸

代々木上原のヴィンテージマンションリノベーションI邸は軽量鉄骨(LGS)の下地がほぼ立ち上がったので、お客さまのIさまと一緒にコンセントと照明スイッチ位置の確認に伺って参りました。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

毎回、ほぼどのプロジェクトでもフルサービスの設計監理プロジェクトであれば行う作業です。図面と現場を照合しつつ、まだ姿を現していないキッチンや浴室、さらに家具などをお客さまに想像して貰いながらの重要な作業となります。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

僕ら設計側も何度もお客さまの生活シーンを想像しながらスイッチやコンセントを考えてレイアウトしていますが、どうしてもお客さまの生活そのものを見たことが無い中での設計ですので、色々と勘違いが生じて、位置の変更やコンセントの追加などが発生してしまいます。
よくある理由としては、空気清浄機や加湿&除湿器を置く場所、携帯の充電用コンセント、将来のルンバ(お掃除用ロボ)設置場所等でコンセントを追加することが多いと感じています。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

一通りご説明した後は、Iさまが差し入れて下さったお菓子を頂きながら、先回青の現場監督の石坂さんが作ってくれたサイザル麻の納まり模型を見て頂きながら、細かい取り合いなどをご説明させて頂きました。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

施工をお願いしているからは、現場監督の石坂さん、監督補助の野口さん、そして毎週の定例打合せや、お客さまもいらっしゃっての打合せ時には片岡社長も参加してくれています。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

お客さまがいらっしゃる直前の様子です。直前まで、青では現場監督や監督補助がきれいに現場を清掃し、片づけてくれます。
因みに正面の壁は、梁型の下の壁が隣接住戸と面した部分なので、お客さまからのご要望で遮音仕様の壁としています。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

良く見るとH型に遮音壁が切れているのが分かりますが、ここは大理石製のマントルピースを埋め込む際に、補強する下地材を埋め込むための隙間となっています。このような隙間があると、遮音性能は落ちてしまいますが、あくまでもお客さまの自主的なご要望としての遮音壁ですので、このことも含めてお客さまにご了承頂いております。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

今回は、コンセントとスイッチ以外にも、先行埋め込み用のCD管もお客さまに見て頂きました。写真左端のオレンジ色の管がそれです。CD管とは簡単に言うと後で電線を通せる樹脂製の管です。先行して配管しておくことで、後から電話線やLAN配線、ステレオ線などを差し込んむことができ、後日内部の配管を差し替えることもできる便利な管です。こちらの部屋はメゾネットの上階の主寝室ですが、壁際にテレビ&ステレオを機器を入れる可能性があるので、予備のCD管を入れてあります。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

こちらは、後日家具の詳細打ち合わせを、青の石坂さんと造作家具の現代製作所・藤田さんに事務所に来てもらっての打ち合わせの様子です。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

現場ではこのような様子の上下階を繋ぐ階段をどのように仕上げるかの話をさせて貰いました。

LGS下地完了_コンセント&スイッチ位置確認

サイザル麻床材のモックアップ模型

代々木上原I邸

代々木上原I邸の工事現場でLGS(軽量鉄骨)の下地がほぼ立ち上がったとのことで、担当スタッフの神崎さんと二人で確認に行って参りましたが、施工会社の現場監督の石坂さんからの素敵なプレゼント(笑)にメイントピックは奪われてしまいました。

床サイザル麻仕上げの見切り方

下階の床と階段の床材として採用することが決まっているサイザル麻のディテールの納まりが判るモックアップ模型です!

床サイザル麻仕上げの見切り方打合せ

今回はオーダーの長尺でサイザル麻を床に使うこととなっておりますが…、

床サイザル麻仕上げの見切り方

サイザル麻は目の方向があり、どの目に沿ってカットするかで切断面のきれいさが変わってくるので、他の素材との見切りとなる真鍮目地材との絡みや、壁ととの取り合いをどのようにするとスッキリ納めることができるかを、この模型を見ながら打ち合わせをさせて貰いました。
石坂さんもこういった模型があると僕らが喜んでくれることを良く分かってくれているので、とても嬉しいです!

LGS下地工事@高級マンションリノベーション

さて、本業に戻って(笑)LGSの確認です。今回は外壁側の壁は断熱材を施工するので、GL壁は全て撤去して、LGS下地を立てて貰っています。

LGS下地工事@高級マンションリノベーション

上階の主寝室のLGS下地です。

LGS下地工事@高級マンションリノベーション

因みに、床スラブは精度が悪かったので、全面ではありませんが、不陸(フリク)が酷かった場所は左官モルタルで補修して貰っています。

床スラブ補修工事@高級マンションリノベーション

床が白っぽくなっている個所が補修下箇所です。弊社設計では、引き戸&引き込み戸を多用しますが、引き戸がある場所の不陸は特にシビアに手直してして貰っています。

LGS下地工事@高級マンションリノベーション

所々に変則的なLGSの組み方をお願いしているので、それらを中心にチェックさせて貰いました。

メゾネットのRC階段実測

階段部分は、色々と凝ったデザインを考えているので、LGSとは別に打ち合わせをさせて貰いました。

高級マンションリノベーション計画現地打合せ

設計側で起こした階段部分の図面と、施工側で実測した図面を比べ合わせて、階段のデザインを考えてゆきます。

メゾネット階段の手すりと階段下収納扉の納まりスケッチ

左側のスケッチは辛うじて階段と手すりと分かると思いますが…、

メゾネット階段の手すりと階段下収納扉の納まりスケッチ

これだけ見てもなんのスケッチか、全く分からないと思いますが、このスケッチである程度手摺りのディテールが決まったのです!

断熱・床下地・スイッチ&コンセント位置確認

湘南T邸

リゾートマンションリフォームの湘南T邸の工事は順調に進んでいます。上層階はテラス状に少しずつずれながら積まれているマンションなので、天井スラブ上が上階の部屋のテラスとなっているので、壁だけでなく天井裏もしっかりと断熱補強をしています。

湘南T邸_断熱工事

壁天井共にピンク色の発泡性ウレタンでカバーされた空間です。窓も南面の景観の良い窓2つ以外は全てインナーサッシを取り付けて断熱補強する計画となっています。

湘南T邸_天井スラブ断熱

電気配線などは一部残すフルスケルトンではないので、配管毎断熱材を吹きつけて貰っています。一部天窓のような窓が開いていますが、それほど明るくもないので、天窓はふさぐ設定としています。

湘南T邸_断熱工事

この日は床下地を組むので、床屋(トコヤではなくユカヤです)さんが入っていました。現場監督兼大工の福田さんと床屋の社長以外は皆、東南アジア系の職人さん達で、ベトナム語とタイ語が入り乱れていました。

湘南T邸_置床工事

遮音置床は、シンプルなシステムですが、熟練の大工さんがゆっくり組むより、複数の人数でチームワークを組んで設置してゆくのに適しているので、東南アジアの職人さんチームがリズム良く組んでゆく様は見事でした。

湘南T邸_置床工事

脚付きの置床を並べ、その上にパーティクルボード(通称パーチ合板)を並べ、置床のねじ部分でレベルを確保してゆきます。パーチが組み上がった上にベニヤ板を留めて行きます。

湘南T邸_床下地工事

広い面積のエリアはあまり考えずに床下地を作ってゆくことができますが、部屋割りが細かくなってくると取り合いが面倒になってきます。

湘南T邸_床壁天井下地工事

まだ壁下地のLGS(軽量鉄骨)が組まれていない個所もありますが、壁際には際根太(キワネダ)を先行して組んでゆく必要があります。

湘南T邸_床下地工事

床暖房のペアチューブの取り出し位置や、床付けコンセント等の位置もあるので、社長さんが現場監督の福田さん細かく指示を出しながらの作業となっています。

湘南T邸_壁断熱

因みに、元々はこのマンションでは床暖房は入っておらず、入れるとしても電気式と考えておりましたが、施工のコナラハウスさんと地元のガス屋さんと綿密に打ち合わせをしたところ、メーターボックス内に入っている既存のガス給湯器を交換することはできませんでしたが、ガス管の容量的にもう一台ガス給湯器をベランダ側に入れることができることが分かり、更に既存のスリーブ(コンクリート壁に最初から空いている孔)を使ってガス管と給水管とリビングダイイング部分の床暖房用のペアチューブを通すことができることが分かり、追加の予算は掛かってしまいましたが、給湯器を増設することができました!

湘南T邸_下地工事

弊社副所長で設計担当の前田君と福田さんはユニットバスと排水管の接続位置や造作家具との取り合いの打ち合わせを進めてくれています。

湘南T邸_スイッチコンセント位置確認

この日は、お客さまのTさまも現場に来てくださって、コンセントや照明スイッチ位置の現地確認をする日でしたので、コナラハウスの小形社長も来てくださいました。

湘南T邸_スイッチコンセント位置確認

各部屋を回ってコンセントと照明スイッチの位置をご説明するだけでなく…、

湘南T邸_スイッチコンセント位置確認

天井の断熱や天井高さの話などもご説明させて頂きました。

湘南T邸_仕上げ材確認

また、まだ未決事項として残っていた造作家具で作るキッチンのアイランドカウンターや寝室内の収納扉の色などについてもご相談させて頂きました。

湘南T邸_キッチン仕上げ確認

アイランドカウンターの框付きデザインの塗装扉と人工大理石コーリアンのカウンター材の色味の相性も見ながら、色を確定させて頂きました。

湘南T邸_天井スラブ断熱

コンセントの追加や、スイッチ位置の変更、天井下地を組み直して天井高さを変更する箇所が生じたので、お客さまが帰られた後にそれらの変更事項を小形さんと福田さんと打ち合わせをしてから、東京に戻りました。