Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

新規プロジェクト 赤坂N邸がスタートします

赤坂N邸

赤坂の高層マンションにて、新規プロジェクトがスタートします。

100平米弱のお部屋をご購入なさったお客さまが、ご自宅としての使いながらもLDはゲストルーム的にも使えるユニークな部屋へとリフォームなさりたいとのご相談がありました。

赤坂の高台に位置する高層マンションで、ご相談くださったお部屋や写真のように街に飛び出す岬のように円弧を描いた空間となっています。

全ての部屋から赤坂、青山エリアが見渡せる素晴らしい景観が広がります。

不動産仲介会社から紹介されたリフォーム会社と、すでにリフォームの相談をなさっていたとのことで、こちらにご相談があった時点である程度間取りの骨格が決まっていました。ただ、空間の特性を活かしたアイデアがもう少し欲しいとのことで、現地を拝見する前の弊社事務所での初回お打合せで、上記のようなスケッチをお見せしたところ、これは良くなりそうだと感じて下さったようで、正式にプロジェクトしてスタートすることになりました。

玄関入って正面の既存の様子です。玄関から廊下へと少し細くなってから続く左側の壁をLDまでいった所でカーブさせて、岬の突端感(?)を出すデザインを検討していますが、この壁をどのような素材でどのように表現するかが一番大きなポイントになります。

LDから廊下と玄関を見返した写真です。右側の壁がカーブに続く壁で、左側は寝室との間仕切り壁となります。

元々は2LDKの間取りでしたが、大きなLDKと1寝室へと間取り変更するので、このお部屋の窓もLDに取り込まれることになります。

キッチンについては、基本的な構成は同じままで、間接照明やディテールを触って、少しでもスタイリッシュに見せる方針で進めることになりそうです。

ちょうど弊社事務所のスタッフ状況が手一杯なので、現場にすぐ近くに事務所がある3*D空間創考舎の石川利治さんに協力をお願いすることでお客さまにも了承を得ているので、初回の現地調査から石川さんに同席して貰いました。

ミノッティ&モルテーニ家具屋巡り@渋谷M邸

渋谷M邸

渋谷に建つ新築高層マンションのリフォームプロジェクト渋谷M邸のMさまと青山エリアのハイブランドイタリア家具ショールーム巡りを致しました。

最初に伺ったのは、以前からMさまがソファの第一候補として考えて下さっているミノッティの青山ショールームです。本日は社会人のお嬢さまもご同行してくださいました。

最初にリフォームのご相談に見えた時から、ミノッティのグランヴィルというソファをとのご希望でしたが、他のソファとも座り心地やサイズ感、デザインを改めて見比べてから最終決定にしませんかとのことで、ショールーム訪問が実現しました。

色々なソファを試してみた結果、当初の予定通りにグランヴィルがやはり一番良いとのことで、今度はソファの張地と色味の検討に入りました。

ソファの張地だけでなく、クッションの張地、センターテーブルや脇に置く小型のオブジェ型のチェアなどの色味サンプルを並べながら、ベースになる素材とアクセントなる色を、ひっかえとっかえしながら組み合わせていきました。

壁やテレビボードの素材、ラグの色味まで小一時間考えてきた結果で纏まってきたのが、こちらの色味となります。グレーのファブリックにライトブラウンのヌバック革、グレーの艶のある塗装に、アクセントカラーのオレンジのファブリックと塗装という組み合わせです。
ここまで仮決定できたので、ひとまず見積もりを依頼をお願いして、次のショールームへと移りました。

次は、ミノッティからすぐ近くのモルテーニのショールームです。こちらの壁面収納に組み込まれたライティング・ビューロー(折り畳める書斎システム?)をテレビボードの横に組み込みたいとのご希望があったので、使い勝手やサイズ感を確認して頂きました。

モルテーニには3タイプのライティング・ビューローがありますが、隠し扉が上下に動くタイプのものが良いだろうとのことで、こちらの仕上げ材も確認させて頂きました。

次に伺ったのは、青山から少し離れた恵比寿のアルフレックスです。

リビングダイニングでは、とにかくソファを使う頻度が高いので、ダイニングエリアが犠牲になっても大きなソファを入れたいとのご希望で、ダイニングエリアが狭目になってしまっております。そのエリア内に置けて、ご家族+お客さまで食事が出来るという条件でテーブルを考えると1200~1300φの丸テーブルとなるので、その候補を事前に担当スタッフの岸本さんが整理しておいてくれたのがこの資料です。

こちらがその候補の一つのコラムという名前の丸テーブルです。大理石天板の場合は、選べるものがこちらの6種類とのことで、まずは一番雰囲気に合いそうなアイスクリスタル(実物天板の大理石)でお見積りをお願いすることになりました。

まずは本日は家具の種類と仕上げでどのくらいの費用になるのかの目安となる見積りを取ることが第一目的でしたので、これらから出てくる見積りと工事費用の概算を合わせて、どのように費用を按分してゆくかを、今後検討してゆくことになりました。

解体状況のお客さま説明@渋谷区Q邸

渋谷区Q邸

解体工事がほぼ終わったタイミングで、同じマンション内のお部屋を仮住まいとして借りて住んでいらっしゃるQさまご夫妻に解体状況のご説明をさせて頂きました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

本来であれば、解体がすべて終わり、廃材も捨てて、室内をきれいにした状態で見て頂くのですが、解体状況の変化で設計を変える部分や、施工金額が変わる項目が出てきたので、なるべく早くご説明したいと考えて、このタイミングでお願い致しました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

元の浴室部分のシンダーコンクリートはとてもきれいに斫(ハツ)ることができました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

当初の予定ではこの下のシンダーも撤去する予定でしたが、ここまで掘ることができれば、新しく設置するユニットバスやトイレなどは床をフラットに仕上げることができるので、一旦ここで作業を止めています。ただ、黒く見える防水層の下に排水管が埋設されているのです…。どうやって排水管を探し出してどの部分で新たに設置する排水管と接続するのかが技術的に難しいので、ご興味を持ってくださっているQさまにご説明させて頂きました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

以前浴室があった部分も斫り工事が無事終わっています。ただ地中梁が出てきた部分は当然撤去することができませんでした。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

また、こちらは排水管が埋まっていた部分はきれいにシンダーコンクリートを撤去することができましたが、その他の部分は躯体コンクリートとしんーだーコンクリートが密着しており、パッカーで壊すことが難しいことが分かりました。新たに在来工法で設ける浴室の床は、フラットに仕上げることができるのですが、排水目皿の位置や作りに制限が生じるので、その点をお客さまにご説明させて頂きました。コア抜きの深さが当初計画より深くなったことは増額要素ですが、斫りの容積が少なくなったので、減額要素もありその計算をして行くことも青の現場監督の岡田さんから説明して貰いました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

コア抜きされたコア材をお二人にご説明させて頂いたところ、地層みたいだと喜んで頂けました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

こちらは以前のクローゼットの床付近に点検口があった給湯管のヘッダー部分です。新たに設ける洗面所のカウンター下に点検口をつける予定です。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

玄関ホールの天井の高さを上げることができないかとのご相談がお客さまからありました。今回は天井裏の配管はすべて更新する予定でしたので、玄関扉上から室内に飛び込んでいるエアコンの熱源としての給水&給湯管(行って来いの各2本)のルートを変えることで、天井高さを25センチほど上げることができることをご説明いたしました。

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

最後の写真のこちらはキッチンエリアです。普通はこの段階で現場を見て頂くと、これまで暮らしていた場所が壊されて悲しいのと、混乱と廃材の中で、ここからきちんとした空間が生まれるのかと不安に感じるタイミングなのですが、理系男子のQさまは、配管や設備のことに興味津々で質問攻めに会いました!

解体状況の施主確認@渋谷区Q邸

解体状況説明の後は仮住まいに伺って、まだ決定出来ていなかった素材や色味のサンプルをお渡しして宿題(笑)として検討して頂くようお願いを致しました。また、ここまで大々的にシンダーコンクリートを斫りがありながら、近隣住戸の方々から騒音に対するクレームが無かったことは、とても喜んで頂けました。