Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

階段取付け@田園調布F邸リノベーション

田園調布F邸

昨年10月に着工し、現在工事中の田園調布F邸の現場に二階への階段が取り付きました。

階段架け替え工事

玄関入って正面に、新しい階段の踊り場が見えてきます。階段下部は収納になり、踊り場も腰の高さまで本棚が付くので、この様子はでき上がると見えなくなってしまいますが、天井が上がってゆく上昇感のある空間に、堂々とした階段が取り付いた様は軽い感動を覚えます。

床が一段上がった子供のプレイルームから見た階段です。これまではハシゴで二階へと昇降していましたが、これでお施主様もお子様たちも安心して二階へと登れるようになりました。

二階排水管の配管中

工事も一階部分の補強と間仕切りは終わり、2階の間仕切りへと移っています。壁内部を通す電気配線や床内部を通す給排水管も徐々に出来上がりつつあります。写真は2階のトイレや洗面の排水を勾配に注意をしながら慎重に配管している職人さんです。

ハーフユニットバスの取付け工事

1620タイプの大型ハーフユニットバスも納まりました。この個所は通常とはちょっと違った寸法で既存建物が作られていたので、下地合板を先行して張ってしまうと納まらない可能性があったので、ユニットを取り付けてから合板を張ってゆく逆順で施工して貰っています。

断熱材取付け中

壁の断熱材の施工され始めています。こちらは2階の角にある子供たちの寝室部分です。天井を斜めに走っている梁は一部を現しとしてその分、天井を高くすることになっています。

玄関前の外構の高さ設定も打合せました。300角の中判タイルを使うので、どうやってきれいに勾配を取るかをイン・ハウス建築計画の川野君が書いてくれた図面を基に、現場の参創ハウテックの小園さんと永井さんと打合せさせてもらいました。また、本日はお施主様に立ち会って頂き、キッチンと安全通報システムの打ち合わせを行い、各部屋のスイッチやコンセントの位置を確認して頂きました。

目白の高級マンションリノベーション見学会

リノベーション

リノベーション業界のリーダー的存在のブルースタジオが設計し、僕らも施工でお世話になっているオリエンタル産業が施工した高級マンションリフォームの内覧会があったので、スタッフ一同見学に伺って参りました。

260平米の広さを4000万円以上掛けてスケルトンリノベーションした物件だそうです。写真はリビングダイニングキッチンのメインの空間です。天井裏の梁や空調・間接照明を隠すランドスケープ的なデザインが面白い空間でした。

ダイニングに面したオープンキッチンは、タモの面材を使ったきれいなキッチンと手前の皮付き無垢材のダイニングが印象的でした。

寝室は4つありますが、それぞれに色や壁ペイントのテーマがあって、カラフルで楽しくなる空間になっています。実はこの物件、玄関が二つあり、三つの寝室は、ゲスト用として使う予定だそうです。

こちらは主寝室の横にあるリラクゼーション空間です。スタイリッシュな浴槽の手前にはマッサージを受けるためのベッドがあり、左奥に洗面とシャワーと便器が並んでいます。面積に余裕があるマンションならではの空間の使い方ですね。

ゲスト用の廊下の壁ののレリーフは、MDFをレーザーでカットして、張り付けた上からジョリパットを吹き付けたそうです。

当日は、本来はマスコミ用の内覧会だったのですが、オリエンタル産業から無理を言って、見学させて頂きました。ブルースタジオの磯山さま、金子さま、オリエンタル産業の中村さま、どうもありがとうございました!

マンション管理規約とマンションリフォームについてのヒアリング

リフォーム

東洋大学の秋山哲一教授と東洋大の元助手でマンションリフォームの研究者の宇治康直さん、そして秋山研究室の学生二人が、マンションの管理規約のヒアリングで事務所に来てくださいました。

マンションリフォーム・リノベーションを計画するうえで、どのような管理規約やリフォームについての細則が制限を与え、工事のやり易さに影響を与えるのかについて、こちらの経験で感じたことや分析した内容をお話しいたしました。

三田パークマンションや広尾ガーデンヒルズ、目黒ホームといったヴィンテージマンションの事例から、六本木ヒルズレジデンスやグランドヒルズ白金台といった新しいマンションのお話もお伝えいたしました。
簡単に纏めると以下のようになります。

  • どのマンションにも適合した管理規約を作成するのは難しいこと、
  • リフォーム規約を厳しくすることは住環境を良くすることには役立つが、リフォームをする側には制約となるので、諸刃の剣であること、
  • 構法や材料の進歩、実際の工事での経験の積み重ねの中で内容も変わってゆくべきものであること、
  • 管理組合や管理会社、住民だけの努力で規約をアップデートすることは難しいので、専門家のアドバイス体制が必要になること、

等などをお話しいたしました。

こちらにとってもとても刺激的で、色々と考えさせられるヒアリングになりました。秋山先生、宇治さん、貴重な機会を作ってくださったこと、どうもありがとうございました。