Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

遅ればせながらの六本木F邸の現調

六本木F邸

ここまで設計作業を続けてきており、ほとんど図面も完成してしまっている六本木F邸で、遅ればせながら現調(現地調査)と実測を行って参りました。

六本木ヒルズレジデンスの現地調査

レーザー測量器で天井の高さを実測している笠原君と記帳している渡辺さんです。以前伺った際は、まだ前のオーナーがお住みの状態でしたが、今回は無事引き渡しも終了し、きれいに荷物がなくなった段階でしたので、順調に作業を進めることが出来ました。

こちらは窓の枠周りの詳細図を調査している岸本さんと笠原君の様子です。通常実測調査には、2~3時間掛かるのですが、今回はほぼスケルトンにしてのフルリノベーションを考えていますので、内部の壁位置などは細かく測る必要がないので、思った以上に早いペースで作業が進みました。

天井裏と床下、点検口があって覗ける個所は全て頭を突っ込んで、設備のダクトや給排水管がどのように通っているのか確認いたしました。後々このような地道な調査が役に立つことが多いのです。

ご購入したマンションの引き渡しの時期と、設計のタイミングがずれると、今回のように設計がほぼ終わってしまってから実測となる変則的なスケジュールになることがあります。ただし、それも六本木ヒルズレジデンスのように竣工図がほぼ信頼できるマンションならではの特例なのです。さすがに図面に大きな違いはありませんでした。

建築知識学校 リフォームセミナー-5

建築知識学校 リフォームセミナー

昨晩は建築知識学校のリフォームセミナーの第5回目でした。テーマは「設計効率を上げる業務フロー」ということで、初めてゲストをお迎えして、講師の中西さんと私、各務と三人で対談をいたしました。

リフォームセミナー 建築知識学校

ゲストは、二人が施工でお世話になっている工務店「」社長の片岡さん(写真中央)でした。元々中西さんと私はお互いの存在は知ってはいましたが、直接の知己ではありませんでした。建築知識を通じて知り合いになったのですが、初めてお話しした際に、共通の知り合いとして挙がったのが、今回のゲストの青の片岡さんでした。お互いがコレは!と思った工事をお願いしているとっておきの工務店だったのです。

リフォーム見積りの際に必要な図面や、施工側としてやる気の出る設計者の姿勢、リフォーム工事で設計者に立ち会ってもらいたいシーンなどについて約一時間、作る側の代表者に忌憚のない意見を存分に話してもらいました。 設計側と施工側がここまでアカラサマにリフォームについて語り合うのは本当に珍しく、自分自身にとっても貴重な体験になりました。

リフォーム設計の効率を上げる業務フロー

セミナー前半では、設計効率を上げるための実際のノウハウをパワーポイントで説明しました。現地調査で重要な、

  1. ヒアリング、
  2. 実測、
  3. 観察・撮影、
  4. 詳細調査

についての解説や、

設計者としての信頼を得るために、連絡を頂いたお施主様候補の方に見せたい資料について話しました。

 また、先回セミナーの最後に提出してもらった練習用設計課題の講評も併せて行いました。水回りとキッチン、子供部屋の位置を色分けし、それらのレイアウトによって幾つかに分類し、各案の長所・短所を解説いたしました。

カッシーナ&アルフレックス ショールーム巡り

六本木T邸

六本木T邸の家具打合せで、T様と一緒に青山の「カッシーナ」と恵比寿の「アルフレックス」のショールームを駆け足で回って参りました。

カッシーナ ダイニングテーブル NAAN

カッシーナでは、ダイニングテーブルのNaan(ナーン)とダイニングチェアーのCab(キャブ)を見て頂きました。ピエロ・リッソーニのデザインしたナーンは僕らが以前ショールームに伺った際に、ひとめぼれしてしまったスリムで、かっこよい食卓で、Tさまもとても気に入ってくださいました。また、食卓と合わせるダイニングチェアーは、マリオ・ベリーニのキャブです。色々な色と肘の有無があるので、すべてを並べて貰ったうえで、色とスタイルを決定いたしました。

T邸のリビングダイニングとちょうど同じような広さの空間があったので、家具レイアウトやラグの大きさ、アートのイメージなども同時に確認して頂きました。

アルフレックスではソファーとコーヒーテーブルを見て頂きました。写真は別物ですが、実際に検討していたのはSeven(セブン)のNaviglio(ナヴィリオ)というスタイルのソファです。皮の質感やソファー下部の透けている感覚、実際の座り心地を確認していただき、こちらもOKを貰うことができました。

アルフレックス ラグ候補

ラグについては、カッシーナとアルフレックスで一つずつ候補となるものを見つけることができたので、他の色味やテクスチャーと比較しながら、最終的にお願いする物を選んでゆく段階となります。

アルフレックス Molteni モルテーニ

駆け足での確認でしたが、打合せ後に少し時間ができたので、アルフレックスが今月から取り扱うことになったMolteni(モルテーニ)の家具を案内してもらいました。大柄で面白いソファーやダイニングテーブルもありましたが、実際の座り心地やシルエットなどは、まだ研究の余地がありそうに感じました。

roppongi_t_p02

こちらは後日完成した六本木T邸のインテリアです。カッシーナ、アルフレックス、ミノッティの三大イタリア高級輸入家具を揃えた、ハイエンドな空間が完成しました。