Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

見積りご提示と同時の減額調整@元麻布J邸

元麻布J邸

ちょっと変わったスタイルで進めている元麻布J邸ですが、リフォームキューが作ってくれた見積りのご提示と同時に、弊社とキューで一緒に作った減額案も見て頂きました。

通常であれば、まずはお見積りをお見せして、内容をご説明して、ご自宅に持ち帰って頂き内容を見て、質疑から金額調整という流れになります。ただ、今回は既に工事着工日程ありきのスケジュールでしたし、金額的にも超えたくない額がハッキリとしていたので、悠長なプロセスでは間に合わなくなってしまうので、当初からオーバーするであろう項目を設計側でピックアップしておき、それをどのような仕様に落とせばどのくらいの額が削れるのかの概算も、平面図に書き込んでご判断しやすいようにさせて頂きました。

基本的に床には木製フローリングは禁止なマンションなので、リビングダイニングは敷き込みカーペットで考えてきました。フォオベルク(アーテリア)の艶やかなカーペットをとても気に入って下さっていたのですが…、

減額候補としてファブリカのシェ・シリーズ(コンフォート社)をお見せした所、肌触りはフォアベルクほどではないが、カラーのバリエーションも豊かなのでこちらで減額したいとのお話しになりました。

色々な色味がありましたが、最終的に決まったのはやはりグリーンでした。

洗面カウンターは当初からクオーツストーンではありますが、お見積りで選んでいたフィオレストーンよりもリーズナブルな価格帯のカルチャードクオーツ(中外交易)の中から選ぶこととなりました。

こちらのウィスターリアとアランネロの大判のサンプルを取り寄せて、そのどちらかで選ぶこととなりました。

大きな部分から細かいところまで、見積りの内容を解説すると共に、どのようにすればどの程度の減額ができるかをご説明させて頂きました。

この打ち合わせで、ほぼ減額方針を決めて、新たなサンプルを取り寄せたうえで、次回の現地打合せで全てを並べて最終決定したうえで工事契約を結ぶという流れで動いているので、Jさまご夫妻も真剣に(これまでも全て真剣でしたが…)図面と見積りを見比べて下さっています。

元麻布J邸_工事見積と減額調整

こちらは洗面廊下の背面の収納の改造案です。左側は下部は扉付き収納で上部はオープン棚としていました。更にそれぞれの棚とトイレへの扉を大きな三方枠で纏めるデザインでしたが、これを右のように三方枠を注視して、扉付きの収納に変えることで、40万円近くの減額ができるとお伝えした際は、すぐに「採用!」と喜んで下さいました(笑)。

大きな浴室変更(オーダーユニットバスから、フリーサイズのユニットバス)といった大項目以外で新たに上がってきた減額要素、それと本日の打合せで減らした代わりにこれくらいはグレードアップもなさりたいとのことで、追加することになった項目を纏めたシートがこちらです。

Jさまご夫妻、リフォームキューの坂本さんと大久保さん、弊社の松藤さんと各務、全員の頭を絞っての大奮闘で、当初4800万円(消費税前、設計料抜き)の工事費を4400万円(同左)まで下げることができました!

最後は、お子さまたちのお部屋の壁紙選びで、頭をクールダウンさせることができました。

2つのサプライズプレゼンテーション@千代田区O邸

ザ・ライブラリー

ザ・ライブラリーの新築未完成マンションのリノベーションプロジェクトの紹介です。
新築未完成の千代田区O邸の2回目と3回目の打合せでは、ザ・ライブラリーならではのVRCG(ヴァーチャルリアリティ・コンピューターグラフィック)技術を使って、お客さまへのサプライズなプレゼンテーションを行いました。

初回の打ち合わせは新規の無料相談で、O様のご要望を伺ったうえで、ザ・ライブラリーが何ができるかをお示ししただけで、その3週間後の第2回目のプレゼンでお見せしたのがこちらの新築完成時のCGだったのです。まだ未完成のマンションの、お客さまが購入なさったお部屋の内観パースがパソコンのモニター上に立ち上がっていることに、Oさまもとても驚いて喜んでくだいました。
都心の高級新築マンションの購入を検討されたことがある方には分かると思いますが、マンション販売会社(デベロッパー、通称デベ)が作った素晴らしいモデルルームが建設地の近くに作られるのですが、そこに作られたお部屋は、最も大きなお部屋の3LDKを1LDKに間取り変更し、さらに内装だけで1億円近くのオプション変更を加えたピカピカの空間なのです。自分が買おうとしている間取りで、標準仕様に作られたお部屋はどこに行っても見ることができないのです。実はOさまも全く同じ状況で、お部屋を決めて購入した時点では、自分が買ったお部屋の間取りまではわかりますが、それがどのような空間かが全く想像できていなかったそうです。そこで我らザ・ライブラリーが作ったのが上のCGなのです。間取り図の情報と、(今回はご相談時にはマンションは完売でモデルルームは取り壊されていたので)デベから提供してもらった標準仕様の仕上げ材の情報を組み合わせでこのCGを作っという訳です。この前に一度お会いしただけで、無料の相談範疇でこのCGが出来上がっていたことに驚いてくださった訳です。
この日の打合せでは、どのような家具がお好みかを伺うために、ソファとダイニングセットのイメージ写真を用意しておきました。

この打合せの後は、これまでのザ・ライブラリーの実績とCGを見て頂き、有料(55万円(消費税込み))のプラン&CG作成のお申し込みを頂きました。そして3回目のプレゼンテーションのサプライズがこちらです。

ビフォーの新築状態すらできていない段階で、こちらの想定ではありますが、インテリア、仕上げ材、家具や照明までを落とし込んだVRCGを作ってプレゼンしたのです。テレビを設置する予定の壁側は木製の3方枠を回し、その内側には大理石長タイルを張り、3方枠上には得意の金属スパンドレルを張って間接照明で照らしています。2段に折りあげられた天井ラインがすっきりと見えてくるのです。
この先はザ・ライブラリーブログをご覧ください。ほかのCGも多数掲載されております。

色味を加えたCGを使っての素材打合せ

渋谷区N邸

これまで白黒CGだけで打合せをしてきた新築マンションリフォームの渋谷区N邸ですが、まずは以前弊社でお手伝いした同じお客さまの代官山N邸のインテリアの色味でインテリアを考えて欲しいとのご依頼で、カラーCGを作りました。

これまでの白黒CGを比べると、素材の色味が加わったことで、各段にリアルに感じられると、まずは喜んで頂きました。

白黒CGを使ってのリフォーム案の空間説明

こちら素材と色味を加える前のブラック&ホワイトCGです。細かく見ると、まだこの時はペンダント照明もなく、インターフォンや床暖房のスイッチ類なども落とし込まれていなかったのですね…。

今回の打合せからは見積やスケジュールのことを見据えて、代官山のリフォームの際に施工をお願いしたリフォームキューの森井さんに打合せに参加してもらっています。

CGを使っての説明の前に、まずは設計から工事、そしてお引き渡しまでのスケジュールを見て頂きました。まだ未完成の新築マンションなので、お引き渡し時期からなるべくすぐに工事に入ることができるように逆算してのスケジュールを担当の前田君が考えてくれたものです。

その後で、お楽しみにカラーCGを使ってのお打ち合わせです。打合せ室に前田君のパソコンとモニターを入れて、その場でお客様のリクエストを伺いながら、素材と色味を調整してゆくことができるのです。

代官山N邸のイメージで作ったダイニングとキッチンのCGですが、もう少し明るくシャープになさりたいとのご意向で…、

このように変えてみました。キッチンはカウンターを下キャビネットと同じ濃灰に変えて目線より上にくる吊戸棚を白くしてスッキリと見せています。背面カウンターのバックスプラッシュ(キッチン背面でカウンター上、吊戸棚下の壁)は質感のあるタイルに変えて、折り上げ天井にも木目を加えています。右側の壁と扉も白く変えてフレーム部分を目立出せてみました。

お打ち合わせをしながら、リアルタイムで素材と色味を変えながら、CGのアングルも変えながらインテリアテイストを変えてゆく作業、僕らがどのように考えながらインテリアをデザインしているのかの説明をしやすく、変化も分かりやすくとても好評でした。ただ、長時間この作業をしていると、最終的にどれが良いのか分からなくなってしまうお客さまも多いのですが、Nさまご夫妻も同じで、ここまで色々とやって満足なので、最終的なデザインはカガミ建築計画に任せますとのことになりました(笑)。まだ、この日の打合せでは色味主体の打合せでしたので、1週間後に素材を見ながらの打合せを行うことになりました。

今回の打合せは代官山の今のお住まいのマンションのロビーだったので、さすがにパソコンやモニターは持ってこれなかったので、先回の打合せで仮決まりとなったCGをプリントしたものを用意しました。プリントしたCGの上に置いてあるのは、TVを設置する壁と玄関正面の壁のタイル候補です。

フローリングや突板、キッチンのカウンターやバックスプラッシュに使うクオーツストーンやセラミックの候補もあるので、小さなロビーのテーブルには収まり切りません…。

この日はお子さまが熱を出してしまったとのことで、ご主人さまだけのお打ち合わせとなってしまったので、この日の素材と色味もまだ仮決定で、もう一度奥さまにも見てもらったうえで最終的なインテリア方向を決めることとなりました。