Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

ミノッティクチーネの総大理石製キッチン研究

ザ・ライブラリー

ザ・ライブラリーの告知ブログです。
大理石製のキッチンを突き詰めようとしている横浜H邸では、先々回のキッチンショールーム巡りでミノッティクチーネで進めることが決まりました(ちなみに、イタリア家具のミノッティとミノッティクチーネはお互い何の関係もないブランドです)。

ただ、ザ・ライブラリーでは(カガミ建築計画でも)いまだ大理石製のキッチンを作ったことが無かったので、何ができて何ができないかをもう少しミノッティクチーネから教えてもらう必要があったので、各務、田口、岸本、竹田のスタッフ4人で改めてミノッティクチーネのショールームを訪問させて貰いました。

ミノッティクチーネのキッチン打合せ

実は総大理石製に見えるこちらのアイランドカウンターキッチンも、内側の扉は木製で作られています。長方形のアイランドカウンターの4面の仕上げ材を大理石にしようとすると、食洗器の扉をどう対処するか、引き出しだとコーナーをトメ加工にした仕上げが可能だが、開き扉だとディテールが変わってきてしまうことが判ってきました。

ミノッティクチーネの総大理石製キッチン打合せ

つまりこの写真のような納まりを全てのコーナーで実現するのはかなり難しいということなのです。H様からは、全てを大理石張りにするのではなく、部分的に黒っぽい木の扉を入れるようなアイデアCGも送ってもらっていたので、一応ミノッティクチーネの木製扉のコレクションも拝見させてもらいました。

ミノッティクチーネの総大理石製キッチン打合せ

ダークな木目だけでなく、グレー色の扉も作ったことがあるとのこと、色々なバリエーションを見せて貰いました。

ミノッティクチーネの総大理石製キッチン打合せ

次回のH様とのお打合せで、まずはリビングダイニングキッチンのCGを作るところまで作業を進めるとお約束をしているので、アイランドカウンターのサイズ、冷蔵庫やビルトインオーブン等の位置、仕上げ材でどこを大理石張りにして、どこを木板張りにするかを検討している様子です。まだ検討段階ですが、3つのデザイン方針が決まってきました。

最初の案はアイラインドカウンターを大きくして、そこにシンクとコンロを持ってきて、背面にオーブン、ビルトインコーヒーメーカー、冷蔵庫を並べて、全てを大理石張りで仕上げる案です。以下、他のデザイン案等については、こちらのブログをご覧ください。

メゾネット住戸の階段段板交換工事@中央区S邸

ザ・ライブラリー

ザ・ライブラリーの告知ブログです。
半年前にリノベーション工事後の一年点検を行った中央区S邸のお客さまからのリクエストで、階段の踏み板(段板)の交換工事が始まりました。

このような鉄骨造のスケルトン階段に木製の踏み板が取り付けられている階段のうち、踏板を交換する工事となります。

踏み板は6か所のビスと接着剤で固定されていましたが、構造を傷めることなく順調に外して行くことができました。

ただ、住戸内に階段が一つしかなく(エレベーターもありません)、下階のリビングダイニングキッチンと、上階の寝室、トイレ、浴室との行き来ができなくなってしまうので、お客さまのSさまご一家にはマンション内のゲストルームに3泊して頂いての工事となりました。工事自体はそれほどの規模ではないのですが、貴重なアートや家具、照明器具も多いので、工事の時に発生するホコリを被らないように、かなりの範囲を養生しての工事となりました。

新しくする踏み板の材料と色は、このようなサンプルを作って、郵送してご確認頂くことで、お打合せなしで進めさせていただきました。

最終的に選んで頂いた色味に沿って作った作った新しい踏み板がこちらです。

以前の踏み板と比べてみました。以前は踏み板に溝を2本掘った形の滑り止めでしたが、今回はお客さまとのご相談で真鍮の角棒を彫り込んだ個所に埋め込んだ仕様に変更しています。全ての踏み板が掛け変わった後の写真は、こちらのブログをご覧ください。

新宿区T邸の設計検査

新宿区T邸

最初のご相談を頂いてから、ここまで2年2か月ほど掛かった新宿T邸のリノベーション工事の設計検査となりました。

新宿区T邸の設計検査

新規ご購入になった家具がまだ入っていないお部屋は、天井の高さもあって、生活感がありませんが、設計途中でのプラン大変更のことなどを考えると、とても感慨深いものがあります。

新宿区T邸の設計検査

大きさはそれほどではありませんが、開閉式の扉や既存の逆梁と絡めたデザインのキッチンから設計側のチェックをスタートしました。

新宿区T邸の設計検査

紫色のテープが貼られている箇所がチェック項目となります。施工をお願いした青の片岡社長と現場監督の樋口さんと補助の池田さん、リネアタラーラの牧野さんたちと、設計側の岸本さんと前田君と僕、各務で、細かい箇所もチェックを進めてゆきます。

新宿区T邸の設計検査

造作家具については、製作から取り付けまでお願いした大沼製作所の大沼さんが来てくれて、扉の歪みやズレなどをその場で直して言ってくれています。

電気屋のムラデンの井上さんもペンダント照明の高さを調整してくれています。

新宿区T邸の設計検査

来客用トイレのフロスの照明は初期不良で点灯していなかったので、交換してもらいました。

新宿区T邸の設計検査

まだ、照明の吊元のフランジの固定がまだですが、これで来週のお引き渡しの準備もバッチリです。

新宿区T邸の設計検査

先日ご紹介したLED照明組み込みのメディスンキャビネットのある洗面脱衣室も細かくチェックして回りました。

新宿区T邸の設計検査

メディスンキャビネットの細かい工夫ですが、一番最下段にスリットを設けておいて、

新宿区T邸の設計検査

ミラー扉を閉じたままでティッシュと取り出せるようにしていた工夫を、ボックスティッシュを購入して実験しておきました。

新宿区T邸の設計検査

今回の検査の結果をリストにしたものと、

新宿区T邸の設計検査

各番号の場所が判るようにしたリストを施工会社の青に渡し、次週のお引き渡しまでに補修してもらうスケジュールを相談いたしました。