Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

都心に住むの取材・撮影@白金台K邸

白金台K邸

先日、リクルート社の住宅情報雑誌「都心に住む」で白金台K邸が取材されました。4月中旬に発売される6月号の特集が120平米強のマンションとの事で、僕等が設計したK邸(132平米です)に白羽の矢が立ったそうです。

取材は住宅情報の佐藤さんとライターの四宮さん、撮影はカメラマンの清水さんと助手の方の4人で、和やかな雰囲気の中、午前中を使って取材・撮影して頂きました。

取材の流れの中で話が弾み、僕が以前アメリカで働いていた頃の高級マンションのハイグレードリフォームの話題や、ニューヨークで設計したNY・S邸リフォームの設計にまで広がり、結局こちらの事も記事に取り上げてもらう事になりました。4月26日が雑誌発売日だそうです。どのような記事、写真になるか、今から楽しみです。

空に浮かぶ和室 高輪M邸-4

高輪M邸

高輪の高層マンションリフォームの和室を紹介いたします。こちらの和室は、仏間でありながら客間、そして休憩室として使いたいとの事で、デザイン的に随分苦労いたしました。まず洋室で使ったローズウッドからの発想で、床柱を鉄刀木(マメ科の樹木、タガヤサン)とするところからイメージを固め始めました。右側の扉の後ろにご仏壇が仕舞われているのですが、こちらが紫檀のご仏壇ですので、その収納の内部も紫檀の突板で仕上げ、扉は柿渋紙に桐模様を全体に散らした仕上げとしました。

高層マンションリフォームの和室

床の間はバランスを考え、竹で棚板を吊る形式としました。押入れはご仏壇との格の違いを考え、鳥の子紙に百花を綺羅刷りで散らした物としました。天井は梁との関係で二段天井になったのですが、手前側の高い部分は杉中杢とし、低い部分は網代天井とし、共に竹の押え縁仕上げとしています。

マンションリフォームの和室

通り土間との仕切りは、組格子の2枚引き扉としました。格子枠の太さの違いでアクセントをつけ、材料も表と裏で変えることで、室内側からの見えと、土間側からのか雰囲気を変えてみました。色々とデザインを飛躍させる事で、遊び心がありつつ、それでいて落ち着く和室となることを心掛けました。
全体の様子は高輪M邸をご覧ください。

和室への通り土間 高輪M邸-3

高輪M邸

高層マンションのハイグレードリフォームの竣工写真の紹介、第3弾は和室です。全体に洋風クラシックな仕上げの中に一室、ダイニングの裏にひっそりたたずんているこの和室だけが違った空間の趣(おもむき)、雰囲気を持っています。ダイニングから扉を開いたら直ぐそこが和室、それでは興ざめなので、和室へ入る前に通り土間を設けました。

高層リフォームの和室

一度外部に出てから、離れである和室に入りなおすという風情を演出しているわけです。小さい通り土間は、距離的にも1.5m程の長さですが、床面のレベルを落としてあり、きちんとセオリー通りの飛石を組んであることで、自然と人の目線が低くなります。

和室リフォーム

注意しないと足を踏み外してしまうので、歩くスピードも緩やかになり、心理的な距離感が生まれるように設計しています。通り土間部分は、室内でありながら外部的な空間要素を持たせています。踏み込みの部分には小屋根が掛かかり、雪見障子越しには霞掛かった下界が、そして遠くには富士山までが遠望できます。この通り土間がある事で、洋室から和室への移動にアクセントが生じ、思った以上に気持ちの切り替えが出来るるようになりました。
全体の様子は高層マンションリフォームからご覧ください。