建築家が考える上級リフォーム・リノベーション

木製建具吊り込み調整@麻布台M邸

木製建具の吊り込み調整が麻布台M邸の現場で始まりました。吊り込み調整とは、一度完全に仕上げる前の段階の建具(扉)を現地に持ってきて、試に吊り込みをしてみた上で、微調整をするという作業です。

大きなリビングダイニングの中央に横の状態で立っているのが、吊り込み調整前の建具です。

このような建具屋の特殊な金物で、立てた状態で金物の掘り込みや取っ手を現地で取り付けてから吊り込み調整を行います。こちらの建具は、廊下に設ける洗濯機を隠す引き戸ですが、背面からの湿気で使っているうちに歪んでくる可能性があるので、背面に反り止め金物を取り付ける加工をして貰っています。

最初の写真にもチラリと写り込んでいましたが、この写真の左側に立っているのが黒檀の建具です。黒檀(エボニー)は、最高級の突板の一つですが、こちらはお付き合いのある山一商店さんから取り寄せた幅広の突板で、それをその張り方を工夫しながら同じパターンが目立たないように特別にレイアウトして貰ったものです。

まだ、ここから一度取り下げて塗装屋で何工程ものクリアのピアノ磨き塗装を掛けて、木目の美しさを引き出してゆくのですが、すでにこの段階でも独特のオーラを感じてしまいます。

隠し蝶番を使った建具では、このように枠側と建具側、それぞれに隠し蝶番がピタリと入る孔を掘って貰い、そこにヒンジを仮止めしてから仮吊り込みをするという作業プロセスになります。こちらもまだシナの無塗装の段階ですが、白い塗装の仕上がりにまでもって行って貰う予定です。

こちらは、造作の飾り棚と同じチークの柾目突板で作って貰った書斎入り口の建具です。枠もチーク無垢材で作って貰い、飾り棚の中央のオープンの高さに合わせて、建具の取っ手と張り方の向きを変える高さを合せてもらったものです。こちらも良く見ると造作家具はすでに仕上がっていますが、建具はクリア塗装がまだの状態です。

取っ手部分をアップで撮影したものです。実は、左側の飾り棚のオープン部分だけでなく、右側に見える大理石張りの石積みの高さともマッチさせているのです。

その大理石がぐるっと回り込んできた側には、壁掛けテレビを設置するための下地が作られていました。隠れてしまう部分なのに、きちんときれいに作られていました。

こちらは、リビングダイニングの折り上げ天井です。元々の形状を全く変えていませんが、白い塗装仕上げで凹凸感が乏しく感じていたので、不燃のウォールナット突板を凹んだ箇所に張って貰ったのですが、立体感がでて俄然高級感が増してきました。

 

 

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2017年01月30日 | 木製建具吊り込み調整@麻布台M邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 麻布台M邸

取扱い説明とその後の家具搬入@元麻布I邸

先日ソファーやダイニングテーブルなどの大物家具を搬入設置させて頂いた元麻布I邸で、一通りの補修工事と揮発性物質を抜くベイクアウトプロセスが一通り終わったので、お引渡しを兼てIさまご夫妻揃っての取扱い説明をさせて頂きました。

まだ、ダイニングチェアやコンソール家具が置かれていないので、ただ広く見えてしまうダイニングですが、エレガントな雰囲気がお好きな奥さまはとても喜んでくださっていました。

ダイニングとキッチンは、二枚の大きな引き戸で仕切られており、この開閉でオープンにもクローズドにもできる仕掛けとなっています。ダイニングからオープン時のキッチンを見ると、まるで舞台で調理しているように見えるそうです。

キッチンの取扱い説明は、アムスタイルの水野さんが細かく行ってくれました。ミーレ食洗機や、レンジフードの清掃方法まで、実際ん部品を取り外すプロセスから実演して貰いました。

こちらは先日シーン設定をしておいた照明調光システムのルートロンの取扱い説明です。マンション中の全ての取扱い説明を2時間ほどで済ませた後には、竣工写真を撮影させて頂きました。

3.2メートルの大型ダイニングテーブルがこじんまりと見える大きなリビングダイニングです。正面奥へのキッチン入り口が左奥にあり、そこにワインセラーとコーヒーコーナーを設けています。

エレガントな雰囲気のダイニング(右側)に比べて、ダークトーンでモダンなリビング(左側)となっています。二つの空間が切り替わっている中央には、グランドピアノが入ることで、二つの空間を調和させてくれることになる予定です。

キッチン内部の様子です。フィアンドレ(アークテック社)の大理石調大判タイルが印象的なスタイリッシュなデザインで纏まっています。白い大理石柄が浮かんで見えるように、調理カウンターやその下キャビネット、左右のトール収納もダークトーンでしめています。

廊下沿いには両側に本棚が並んでいます。正面には沢山のカメラコレクションを飾る棚とその右奥にはご主人の書斎も設けられています。

こちらは浴室横の洗面所と、そこから繋がったガラス張りのトイレです。フレンチクラシカルテイストに上手く纏まったこと、やはり奥さまがとても喜んでくださいました。

来客の方々も使う予定の玄関近くの来客用トイレは、打って変ってモダンテイストです。

お引渡し後になってしまいましたが、お二人のスマートフォンやi-Padをお借りして、テレビとステレオ、照明の調光システムと電動カーテン、さらには他の部屋のステレオもNASで繋ぐシステムをクレストロンで組んでいるので、それをB&O六本木店(オーラス)の阿南さんに設定して貰いました。

これまでも幾度かクレストロンでシステムを組んでもらったことがありましたが、今回はNAS(ネットワークに接続して使うハードディスク)を使って、リビングダイニングだけでなく、書斎と主寝室もシステムに組み込んでもらったので、設定にもほぼ丸一日の時間が掛かってしまいました。

お客さまも一度にお引越しをするのではなく、徐々に荷物を移動するスタイルを取ってくださっているので、こちらもその日程に合わせて家具を少しずつ入れさせてもらいました。こちらはB&Bイタリアにお願いしていたマクサルトのリビングのセンターテーブルです。

ガランとしていたリビングも、このテーブルとお客さまが持ってきてくださったテーブルランプなどが組み合わされて、少しずつ落ち着いた空間になってきました。ミノッティのソファーとB&Bのセンターテーブルの奥の窓際に赤ちゃん用のバウンサーが置かれているのが、何とも可愛らしいですね。

マナ・トレーディングにお願いしていたカーテンも入りました。担当の松ケ下さんが折り皺を伸ばすために、丁寧にアイロン掛けをしてくれています。

こちらは、僕らがオリジナルにデザインして、YPOに作って貰ったベッドサイドのナイトテーブルです。

色味と素材は主寝室のイメージに合わせ、グレージュトーンにして、塗装と人工レザーを使い分けています。デザイン的には軽い装飾を付けて、機能的にもコンセントをテーブル上面に付けて、携帯電話の充電をしやすくしています。

ベッドサイドに於いてみたイメージで、とてもしっくりと来ています。

最後の最後になって、ようやくフィリップ・セルバで頼んでいたダイニングチェアとグランドピアノが入りました!

脚をカットして高さ調整して貰ったセンチュリーのダイニングテーブルに合わせて、フィリップセルバのダイニングチェアも脚をカットして貰ったので、とても座りやす高さになっていました。グランドピアノはお客さまのお知り合いのピアニストから譲って頂いた、歴史あるスタインウェイのものだそうです。ここまで揃って、ようやくインテリアがほぼ完成したイメージになりました!

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2017年01月27日 | 取扱い説明とその後の家具搬入@元麻布I邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリノベーション 元麻布I邸

新規プロジェクト:白金台H邸

新しいプロジェクトが、事務所近くの白金台で始まります。築37年で約140平米のヴィンテージマンションの全面リフォームです。

最上階住戸で、三面が外部に面した、日当たりも良く、風通しも良いお部屋です。

バブル前に建てられた、外国人仕様のマンションなので、キッチンスペースもご覧の通り、とても広く、ユーティリティやイートインスペースが作れる余裕があります。

トイレが3つに浴室が2つありますが、メインの洗面がシングルボウルで、トイレ隣となっており、この面積の新しいマンションと比べると、ちょっと貧弱に感じてしまいます。

主寝室に付随した水回りも洗面とトイレと浴槽と一通り揃っていますが、こちらはつぶしてウォークインクローゼットに改装してはとご提案中です。窓があるお部屋なので、小さなお化粧コーナーも設けることができそうです。

マンションの管理事務所の保存してある青焼きの図面集を拝見させて頂きました。

図面がきちんと保管されており、比較的細かくに描かれた平面詳細図や給排水の図面を確認することができました。これから、お客さまとの打合せを重ねて、リフォームデザインを検討してゆくことになります。Hさま、どうぞ今後とも宜しくお願いいたします!

 

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2017年01月25日 | 新規プロジェクト:白金台H邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 白金台H邸

特注スチール製サッシの取り付け@横浜伊勢山Y邸

リノベーション再販用プロジェクトとして工事が進行中の横浜伊勢山Y邸の現場に、オーダーで特注したスチール製のサッシが運び込まれました。

今回は、写真で壁に立て掛けられている鉄製のサッシ扉以外にも、これと同サイズのものが他に2枚、さらに子扉を加えて4枚のサッシを設計デザインさせていただきました。

まだガラスが入っていない状態ですが、特注取っ手も組み込まれ、このようなディテールとなっております。

これまでの事例では、シャープさと重厚感の両方を演出するために、太めのフラットバー(平たい鉄の板)で構成して貰っていましたが、今回は重量を軽くして、扉の開閉がしやすいように、角パイプを組み立てて溶接して貰っています。

スチールサッシの吊り込みがあるとのことで、朝早くから現場に乗り込んで、吊り込み(建て込みともいいます)の様子を見学しようとしていましたが、最初の2時間はレーザーを使って、建付けの正確な位置出し作業だけでした…。

このレーザー墨出し器を使って、床のレベル(水平性)、壁のカネ(垂直性)を測った上で、どの位置にそれぞれのサッシを固定してゆくかを慎重に墨出ししてゆくのです。

午後になってから、ようやくスチールサッシの取り付けが始まりましたが、ここからは一気の仕上げで、アレヨアレヨというまに吊り込みが進んでゆきました。作業してくれているのは、スチールサッシをお願いした関根工業の関根社長と関根専務(いとこ同士だそうです)にリフォームキューの現場監督の織田さんです。

左から、固定の子扉、フロアヒンジで可動の扉、つり込み中のものも固定の扉、一番右は柱型の手前を隠す、やはり固定の扉という構成となっています。

すべてのスチールサッシが取り付けられた様子です。吊り込み始めてからここまでは、30分ほどでした!

しかし、ここからまた2時間ほどかけて、細かいレベル調整をしてゆくのです。それぞれの建具の隙間が揃って見えるように、そして横サッシのラインが通るように、写真のような薄い金属板を指し込みながら調整をしてゆくのです。

このように、薄さ1ミリと1.5ミリの金属板を沢山用意しており、床を傷つけないためのプラスチックプレートと工具を使いながらゆっくり時間をかけて調整してくれました。

最後の一枚はオマケです。まだスチールサッシがつく前にチェックしていたキッチンの様子です。シンクカウンタ―の下から、ダイニングの壁下を通して、ステンレスヘアラインの板を張って貰ったキッチンがほぼ完成していました。ブルーのフィルムはステンレス板を傷から守る養生フィルムです。

 

 

 

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2017年01月20日 | 特注スチール製サッシの取り付け@横浜伊勢山Y邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 投資・賃貸用リフォーム 横浜伊勢山Y邸

リネアタラーラのオーダーキッチン@世田谷区Y邸

世田谷区の高層マンションリフォームのY邸では、キッチンを世田谷区の用賀にあるリネアタラーラにお願いすることが決まりました。

素材や質感にこだわりをお持ちのYさまご夫妻との相性、そして同じ世田谷区内であることの利便性、そして何よりY様ご夫妻がリネアタラーラのショールームのデザイン性とコンセプトの賛同してくださったことが、決定の大きな理由です。

最初に伺ったのは、まだ暑い夏の最中でしたが…

それ以降も僕らと一緒に4度ほど、そしてご夫妻だけでも3度ほど訪問してくださったとのことで、年が明けてからようやくキッチン設計の内容も詰まって参りました。

Yさまご夫妻と僕らで図面を見ながらチェックして、それをショールーム伺って、実物をチェックしながら検討してゆくという時間が掛かる作業を重ねてゆきました。

打合せで決まり切らなかった部分については、宿題としてお客さまに持ち帰って頂きましたが、その度に新しい考え方が出てくるというサイクルで、どんどんグレードアップしてゆきました。

時間を掛けていることで、リネアタラーラのショールームも新作キッチンが入ってグレードアップしたり、

キッチンだけでなく、他の部屋の建具や家具にもリネアタラーラのショールームに飾られている部品が採用されるようになってきました。こちらで廊下とクローゼットを間仕切っているスチールフレームでガラスが入った建具は、イタリアのリマデジオ社のものですが、こちらも採用されることになりました。

実際に採用されるのは、こちらの(右側)の黒いスチールフレームの扉で、ガラスは上の写真の金属メッシュが入ったものになります。

ガラスやパネルもこれだけの種類があります。どれもが美しくて、皆どこかで採用してみたい素敵な仕上げ材でした。

他にも、書斎の家具一式もリネアタラーラにお願いすることになりました。何度もの打ち合せ、提案、そして図面修正に快く応じてくださったリネアタラーラの担当者の徳永さんに感謝です。どうぞこれからも宜しくお願いいたします。

 

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2017年01月19日 | リネアタラーラのオーダーキッチン@世田谷区Y邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: マンションリフォーム 世田谷区Y邸

キッチン取付け工事@横浜伊勢山Y邸

リノベーション再販プロジェクトとしてスタートした横浜伊勢山Y邸ですが、工事が進んでオーダーキッチンの取付工事となってきました。

キッチン中央に十字型の通路が通って、4分割されている変形キッチンとなっていますが、それぞれのパートが小さく見えなく、使いやすくなるようにデザイン的な工夫をしています。

ダイニングからキッチン側を見た正面には、シンクのある大きなオープンカウンターキッチンと、通路の先にはビルトインのワインセラーが入るレイアウトとなっています。ワインセラー置き場の横で、柱に隠れた個所に冷蔵庫が来て、ワインセラーの後ろのカウンターに電子レンジやトースターなどの調理機器類を隠せるようになっています。

こちらが通路に立って、ガスレンジカウンター(右)と調理機器置き場を兼ねるカップボード(正面奥)で、左側の通路に沿って、ワインセラーと冷蔵庫置き場が並んでいます。

キッチンの一番奥にパントリー(食品庫)がありますが、そちら側からキッチンを見返した写真です。右側のカップボードが、ダイニングから完全に隠れた位置関係にあることが判ります。

玄関ホール側からは、引き込み扉でキッチンが隔たっていますが、それを開けると寝室側の廊下にまで一直線で動線が通じています。

その他、キッチンと繋がったダイニングの壁面パネルや、折り上げ天井の照明ボックスも仕上がってきています。

ダイニングの反対側の壁には、ウォールナットのフローリングを羽目板状に貼った壁があり、ワインセラー置き場にも同じ羽目板があり、呼応するデザインとなっています。左奥に見える広いバルコニーにもウッドデッキを張る予定です。

リビングから玄関ホールを見返した写真です。今は一体に繋がってしまっていますが、大きなスチールサッシが入って、二つの空間を視覚的には繋げながら、空間としては間仕切ってゆくことになります。

二つの折り上げ天井を繋いでいる、小さな折り上げ部分にもオークの羽目板が貼られました。

 

 

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2017年01月16日 | キッチン取付け工事@横浜伊勢山Y邸 はコメントを受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリ: 投資・賃貸用リフォーム 横浜伊勢山Y邸