Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

アムスタイルキッチンにフィアンドレの大判タイルを

代々木上原I邸

リノベーション計画がゆっくり進んでいる代々木上原I邸ですが、キッチンはIさまのひとめ惚れ(!)で決まったアムスタイルとの打ち合わせでショールームに伺って参りました(マスクをしておりませんが、全てコロナ以前のものです)。

素材の活かし方やディテール、色の組み合わせに加えて最新の設備を取り込んだアムスタイルのスタイルと、今までお客さまと僕らで考えてきたリビングダイニングのインテリアとどう合わせてゆくかが一番の難関だと思っております。

コンパクトなスペースの中に、生活感がないが、十分使えるキッチンをどうレイアウトするかという問題で、シンクの大きさもミニマムを狙ってゆくことになります。

スタイリッシュなビルトイン機器にもIさまがご興味を持ってくださっていますが、無駄は省かないといけないので、こちらのエスプレッソ・マシーンは残念ながら採用できなさそうです…。
キッチンのカウンターだけではなく、キッチンからダイニングへと繋がる壁材としても使いたいとIさまをお話をしていた、イタリア・フィアンドレ社の大判タイルを、アムスタイルの設計担当の桑原さんに見て貰いたかったので、代官山から目黒のアークテックまで、同行をお願い致しました。

フィアンドレタイルを扱っているイタリアからの輸入建材会社のアークテックでは、増田社長が直々でご案内をしてくれました。

これまで小さなサンプルで確認して頂いていたブライト・オニキス柄の大判サンプルを見せて頂きました。

同じブライト・オニキスでも4種類の柄タイルがあり、それらを増田社長に説明して貰っています。

なるべく模様の薄い、こちらのようなサンプルを使いたいというのがIさまのご希望でした。ただ、あまりに柄がないものを大きな面で使っても、モヤモヤとした雲のようにしか見えなさそうなので、うまく柄があるものとないものを使い分けて、デザインをして行くことに決まりました。また、キッチンは壁だけでなく、キッチンカウンターも同じ柄が揃えられるサピエンストーンを使うことになりました。

浴室&洗面水回りのショールーム巡り

渋谷区Q邸

コロナのこともあってゆっくりと計画が進んでいる渋谷Q邸のリノベーションプロジェクトですが、お客さまの在宅勤務の時間を使わせて頂いての打合せとショールーム巡りを続けさせて頂いております。

オーダーユニットバスショールーム

マンションの元々の浴室が在来工法(コンクリートの壁や床に防水層を作り、その上に浴槽を置き、タイル材の床や壁を張る工法)でしたので、マンションが低層で地震での揺れが少ないことや、別途設けるシャワー室の方がメインで、浴室はそれほどの頻度では使わない予定とのこともあったので、リノベーション計画でも在来工法で検討しております。
在来工法での浴室作りにはショールームがないので、飯田橋のニッコーのオーダーユニットバスショールームのバンクチュールにお願いをして、どのような浴室デザインがあるのかを見学させて貰いました。

水回りシャワー水栓ショールーム訪問

シャワーのデザインや機能、使い勝手の説明も一通りお願い致しました。

システム収納家具ショールーム訪問

こちらのショールームにはシステム造作家具のショールームも併設されているので、一緒にご案内頂きました。

セラ水栓ショールーム訪問

飯田橋から、車で乃木坂まで移動して、欧米からの輸入水まわり商品を扱っているセラのショールームを訪問致しました。こちらでは、実際に水が流れるシャワーヘッドを体験して頂き…、

セラ浴槽ショールーム訪問

長身のご主人さまには、浴槽の入り心地も体験して頂きました。

カルデバイ浴槽ショールーム訪問

そこから今度は元麻布に移って、Tフォルム(大洋金物)のショールームにて、ドイツ製の鋼製ホーロー浴槽のカルデバイを奥さまに体験して頂きました。3つのショールーム、それぞれで体験して頂いた浴槽や水栓の中から、これは良いと思えたものをリストアップして、浴室やシャワー室、洗面の図面にこれから落とし込んでゆくことになります。

オーダーキッチン組立て@麹町K邸

麹町K邸

オーダーキッチン会社のリブコンテツにお願いしていたキッチンの組立てが麹町K邸の現場で始まりました。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

といっても、最初に行われるのは箱や部材の室内搬入です。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

それにしても大量の部材です。これだけのものが、キッチンの中に納まるのかと、毎回立ち会う度に疑心暗鬼になってしまいます…。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

搬入後の最初の作業は墨出しとなります。設計と営業担当の大江さんが、組み立ての職人さんたちに説明をしてくれています。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

組立て職人さんはは毎回お馴染み(?)の赤間さん親子で、初めての現場で、初めてみるキッチン図でも、あっという間に内容を理解して、サクサクと組み立ててくれるのです。手前右にいるのが、赤間さん(次男)で、

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

奥のキッチンの中で作業しているのが、赤間さん(お父さん)です。もう20年以上前から、赤間さんにはお世話になっています…。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

組み上がる前は、僕ら監理の人間も、キッチン内を覗き込むのも難しいほど、物があふれていますが、組み上がるにつれて中の様子が分かってきます。気が付くと、もうメインのキッチンカウンタの箱が組まれ、背面のカウンター収納と吊戸、かつてのPSを活用したパントリーも仮据えされていました。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

今回は、それらに加えて、更にL字型にダイニング側に張り出す対面カウンターもあります。正面奥で立って作業しているのが、赤間さん(長男)ですね。
キッチンの箱の内部は、特別に指定しない限り白いメラミンで作られますが、対面カウンターのダイニング側の収納内部は、扉もウォールナット材を使っており、シックになるように内部にも色付きのメラミンを使ってもらっています。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

大きな箱を組み立てるだけでなく、細かい作業も親子三人で手分けしながら、段取り良く進めてくれています。因みにこの金物は何の役に立つものか、確認するのを失念いたしました…。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

対面カウンターはキッチン側からの収納とダイニング側からの収納を場所によって奥行を変えて、変則的な造りにして貰ったのが、この写真だとよくわかりますね。

リブコンテンツのオーダーキッチン組み立て@麹町K邸

箱内部には多数の引き出し金物が取り付けられています。手前の箱の金物はオーストリア製最高級金物のブルムモーションで、右奥の物はミニパントリー的に使うワイヤー金物で編まれた箱を入れるだけなので、安価なレールを使っています。

リブコンテツのオーダーキッチン

こちらが組立て作業終了後、3日ほど経ってから訪問した際のキッチンの様子です。まだ、インターフォンやスイッチ類の取り付けがまだで、カラーガラスも張られておりませんが、使い勝手も想定できるレベルまで組み上がっていました。

リブコンテツのオーダーキッチン

キッチン最奥から、キッチン本体とL字カウンターを見返した写真です。きれいに養生されており、仕上げ材は確認できませんが、梁型などとの取り合いもうまく組み立てられていました。

リブコンテツのオーダーキッチン

難しそうだと思っていた、背面収納側の吊戸棚と窓の取り合いは何の問題も感じられないほどきれいに、かつスムーズに取り付けられていました。