Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

チルウィッチの玄関マット搬入@代官山T邸

代官山T邸

昨夏に竣工お引渡しをした高級マンションリフォーム・代官山T邸に、幾つかの追加家具や小物の搬入に立ち会って参りました。

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玄関のどこで靴を脱げばよいのかが判らない、ベージュの大理石の玄関・玄関ホールだったので、沓脱線が判るようにしてほしいとのご依頼がありました。代官山T邸のクールな雰囲気にマッチして、かつ写真には写っていませんが、右手にシューズ・イン・クローゼットの外開きの扉が引きずらない薄手のマットを探して、チルウィッチ社のビニール繊維を編み込んだマットにたどり着きました。石の目地に合せて、特注サイズの1600×1000で、更に裏地に罰金具材を付けて、滑らない加工をして貰ったので、時間が掛かってしまいました。お願いしたのは、お付き合いのあるインテリア建材取扱いのIOTA(イオタ)の赤尾さんにお願いいたしました。

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ミノッティのソファにピッタリの差し込み式のコーヒーテーブルは、当初このウォールナット突板仕上げの製品がなかったので、発売されるという情報を貰っていたので、発売を待ってお願いいたしました。黒い金属製の脚と天然突板の木目がとてもシックな雰囲気でした。

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お使いになっている寝室は、どこに追加の家具を入れたのか判りにくいですが…。黒いミノッティ社のイェンセン(JENSEN)チェアの手前に置かれたオットマンが今回搬入した家具です。
いつ伺っても、とてもきれいに暮らしていらっしゃるTさまのお宅で、お茶も頂いてしまいました。どうもありがとうございました。

マンションリフォームの際に必要となる青焼き竣工図の種類について

リフォーム

残念ながら計画中途でキャンセルになってしまったプロジェクトですが、マンションリフォームで必要となる図面の種類について書いた記事が有用と思われるので、以下書き直させて頂きました。築38年165㎡のホーマット仕様の高級ヴィンテージマンションのリフォーム計画でした。

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ご要望を伺ったうえで、打合せ後にお施主さまにご紹介して頂いた上で、管理事務所に寄って挨拶させて頂きました。事務所に保管されていた竣工時の青焼き図面を見せて貰っている様子です。

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設備の移設の可能性を考える必要があるので、設備関連の図面を特に重点的にチェックして、デジタルカメラで写真撮影させて貰いました。以前は、預かり証を作った上で青焼き図面ごと借り出して、大型コピーでコピーをしていたのですが、最近はどのマンションも図面の管理が厳しくなったことで貸し出しができないケースも多く、また青焼き図面のセットがボロボロで、コピー機に載せる際に壊れてしまう事もあるので、最近はその場で撮影させて貰うことが多くなりました。

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ただ、撮影した写真をプリントしても、読みにくい個所や判読しにくい寸法などがあるので、一通り目を通した後、それでも不安な個所があれば、このようにチェックしたプリントを持参して、再度青焼き竣工図を見せて貰い、細かい数字を原本から読んで付け加えてゆきます。

因みに、マンションリフォームで必要になる既存図面は以下のようなものとなります。

  • 平面図(当該階とその上下階):上下階の間取りを確認して、部屋を移設することで生活音の問題が生じないか等
  • 平面詳細図:実際には後日実測して図面を書きますが、それまではこの図面が非常に重要
  • 梁伏せ図(当該階の上階も):天井裏に隠された梁の位置や寸法を確認。水廻りのスラブが下がっているかも見たい
  • 断面図:スラブと床の構成や天井裏の寸法を確認
  • 給排水衛生図:水廻りの移設時には必須。特に排水のルートや掃除口の有無等が重要
  • 空調換気図:水廻り移設に伴って換気ルートの確認。天井裏ダクトで空調を賄っている場合、移設可能かをチェック
  • 電気図(照明・コンセント):電気容量アップや配線の交換時に特に重要
  • 電気図(弱電):インターフォンやテレビ、電話の元線の位置の確認
  • 警報関係図:自火報やそれに連動した防火扉のチェック
  • 水廻り詳細図:あれば嬉しいのですが、めったにありません…

追記:その後、残念ながらお施主さまのご都合で、こちらのプロジェクトは中止となってしまいましたが、マンションリフォームで必要となる既存図面の情報は有用だと思われますので、記事は残させて頂きます(2014年1月31日)。

水周り・玄関周りのバリアフリーリフォームの工夫

白金台S邸

昨年11月に前半の記事がアップされたTOTOのユニバーサルデザインに関してのウェブサイト、ホッとワクワク+白金台S邸の後半記事が掲載されました。

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今回のタイトルは、「公・私の双方を自由に楽しむ住まい 水回り編」とのことで、水回りを中心に、白金台S邸のバリアフリー対応を記事にしてくれています。

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お施主さまが一番気に入ってくださっている玄関周りのベンチや玄関框の工夫を取り上げてもらいました。大きくリフォームはしていませんが、浴室床に足触りが冷たくなく、事故的に転んでもケガをしにくいようにと張った浴室用コルク床も紹介してもらいました。寒さ防止と目隠しのために設けたPSヒーターも掲載されました。

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デザイン的に広くなったことは、これまでも記述してきましたが、障害が少なくなったことで、動きやすく怪我もしにくいという視点で、S邸のリビングダイニングを紹介してもらいました。
先回のユニバーサルデザインについての記事、そして取材時の様子も併せてご覧ください。