Blog建築家が考える
プレミアムリフォーム・リノベーション

Architects think of Premium Reform & Renovation

高級マンションリフォーム・リノベーションの設計とデザインについて。
そのプロセスとノウハウを余すところなく公開しています。

「辰巳琢郎の家物語 リモデル☆きらり」の収録@田園調布F邸

ニュース

昨年3月にお引渡しをした、戸建住宅スケルトンリフォームの田園調布F邸が、BS朝日のテレビ番組「辰巳琢郎の家物語 リモデル☆きらり」に取り上げて貰うことになり、その撮影が行われました。

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撮影は午前中からプロダクション会社のジェネシスの撮影クルーが入り、共同設計者のイン・ハウス建築計画の中西ヒロツグさんと僕は、お昼前位に現場に伺わせて頂きました。着いた際には、既にテレビカメラが幾台か設置されており、F家の子供たちも興味深そうにのぞかせて貰っていました。子供たちの後ろに立っているのが、今回の撮影の実質的主導者の藤井ディレクターです。

事前の下見での内容に沿って、ある程度撮影のシナリオが作られています。ただ、実際には、辰巳さんは現場での実際に体験しての感想や、お施主さまとのやり取りの中で生まれるアドリブの方を重視するそうで、このシナリオに沿った展開になることはほとんどないそうです…。
そうこうしているうちに、玄関のベルが鳴って、辰巳さんが来てしまいました。事前にお宅に来て挨拶をするのではなく、カメラが回り始めてから、F邸の玄関先に来て玄関ベルを押したところから、ぶっつけ本番で始まるのです。僕らは後半にしか登場しないので、あわてて二階の撮影に使われない部屋で待機中することになりました。

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1階部分ほぼ全てを撮影したところで、休憩に入りました。ようやく、僕ら設計陣は辰巳さんとご挨拶をすることができました。それまでは、どのようなことをFさまと辰巳さんが話しているのか判っていませんが、設計時に作った模型があるので、それでリフォームの内容を改めて中西さんが説明しているところです。中西さんは、この番組の前身であるテレビ番組に2度出演したことがあるので、辰巳さんとも顔見知りだそうで、こちらも心強い限りです。辰巳さんは、ご自身もリフォーム(この番組では、リモデルで共通させていてるそうです)にとても強い興味があるそうで、撮影には関係のない細かい事まで質問され、こちらもタジタジでした。テーブルで辰巳さんの右側に座っている女性が、番組にご紹介下さったアシスタント・プロデシューサーの永井さんです。

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撮影にはヘアメイクとスタイリストの方も同席してくれているので、休憩時間に子供たちはすっかり仲良くなって、ちゃっかり(?)ヘアメイクをして貰っていました!

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2階の撮影をしている間は、今度は僕らは1階で待機でした。2階の最後には、写真のような吹抜けを見下ろすシーンの撮影があり、僕も一緒に撮影させて貰いました。

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撮影の最後には、僕ら設計がお施主さまご家族と一緒に立ち会って、お話をするシーンがあります。その準備中の様子です。カメラを構えたアシスタントの近藤さんが映したシーンを、足元のモニターで見て喜んでいるUちゃんとHちゃんとS君です。左に立っているのが、プロデューサーの田中さんです。

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最後のシーンを取り終わった後の記念撮影です。興奮しすぎて、朝の5時から起きていた子供たちは、最後はちょっとお疲れモードでしたが、何とか無事撮影を終えることができたようです。
辰巳琢郎さんは、テレビのイメージ通りのとても穏やかで知的な方で、最初にご挨拶した時から、子どもたちも含めて名前を憶えてくださり、とても楽しくお話をすることができました。

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撮影後には、甘える子供たちの相手もしてくださり、皆それぞれが抱っこして貰ったり、遊んで貰ったりしていました。子供たちにも記憶に残る楽しい一日になったのではないでしょうか?

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全ての収録が終わって、辰巳さんが着替えた後に玄関先でF家の皆さんとの記念撮影です。撮影中、ずっと機知に富んだ会話で盛り上げて下った辰巳さん、どうもありがとうございます。ジェネシスの撮影クルーの皆さん、どうもお疲れ様でした。何より、前日からのお片付け、そしてお子様たちの相手をしながらの撮影をこなしてくださったFさま、M子さま、本当にお疲れ様でした、そしてありがとうございました!
なお、放映はBS朝日で8月10日(土)の予定です。予定では5時から5時半の放映となっていますが、他のプログラムとの関係で、時間がずれることもあるそうですので、「辰巳琢郎の家物語 リモデル☆きらり」のホームページでご確認ください。どうぞお楽しみに!

バルコニーの植栽リフォーム@代官山T邸

代官山T邸

室内工事がほぼ終わった代官山T邸のバルコニーに植栽が入りました。

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元々、低層高級マンションのこちらのお部屋からは、窓外に都心とは思えないほど豊かな緑が見えるのですが、室内のクルーナイメージと、屋外の豊かな自然が少し離れて見えるので、お施主さまからカッコ良い植栽デザインを考えてくれと依頼されていました。

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スタッフの竹田さんが付き合いのあった、代々木にある庭園・ガーデンデザインと施工の庭衆の須田健さんにお願いして、こちらのイメージを伝え、とバルコニーの図面を渡したうえで、植栽の提案をして貰いました。

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こちらがそのプレゼンテーション図面です。外の欅と繋がるイメージの雑木を中心としたデザインと、オリーブやレモンなどの洋もの(?)のデザインの2通りを考えて貰い、デザインだけでなく費用や今後のメンテナンスもお施主様にご説明したうえで、後者のデザインで進めることとなりました。

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室内からはそれほど見えませんが、屋外からはガラス手すり越しに、プランターのデザインが見えるので、写真のようなちょっとラスティックでハードなイメージのものを選んでもらいました。

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メインとなるのは、オリーブとレモン、そこに形が印象的なリューゼツランを配し、更に下草としてヘリクリサムやタイムなどを植え込んだ混栽となっています。

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バルコニーの避難経路の問題があって、ちょうど窓の中央部分には植栽を配置することができないので、写真のように窓台部分に特注のプランターを作って貰いました。こちらは室内からよく見えてしまうので、長さ2メートルで、高さ25センチのバイブレーション仕上げのステンレス製プランターです!窓台が少し傾いているので、下部に付けたアジャスターでレベルを保てるように工夫して貰いました。

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この特注プランターにはそれほど土が入らないので、下草だけを植えて貰っています。爽やかな緑は、なんとアスパラガスだそうです。因みにこのアスパラガスを根気よく育てても、食用のアスパラガスは採れないそうです。

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こちらが完成した際の様子です。なんということがない植栽のデザインに見えますが、これらのプランターに入れられた土や腐葉土の量は、生半可なものではありませんでした。

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感性したところで、早速の水やりです。特に最初の2週間程度は、丁寧な水やりが必要なので、これからお引渡しまでの間にも、幾度か現場によって水やりをしてあげる必要があります。

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プランターの内部の世界のディテールを撮影して見ました。まだ植えたばかりですが、これまでここになかった新しい植栽の世界が生まれていることが判ります。

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特注のステンレス・バイブレーション仕上げのプランターに植えられた観葉アスパラガスのアップ写真です。こちらもとても繊細でいながら、濃い緑の植栽が、生き生きと育ち始めているようです。素敵な植栽とプランターが入ったことで、室内のクールなデザインと、屋外の豊かな緑が、バルコニーを介して繋がりました。須田さん、そして庭衆の皆さん、暑い中の作業どうもお疲れ様でした!

造作家具の据え付け工事@品川区Y邸

品川区Y邸

大井町Y邸の一番の山場である造作家具の取付けが始まりました。

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一昨日から3日連続で 家具職人が5人張りついての作業でした。最初は共用廊下に山と積まれた家具類が、時間を経つごとに徐々に壁に設置されてゆく様子は、動画で記録したいような景色でした。

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羽目板張りの天井と、造り付け家具の取り合いも一つの見どころとなる予定です。写真左側がクローゼット収納なのですが、その扉が天井と同じウォールナット材で、折れ曲がったように見せるデザインとなっています。

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一番難しいのが、この場所です。玄関ホールからリビングへの入り口なのですが、斜めの壁と斜めの天井の取り合いで、削り合わせながらの作業になります。

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斜めの要素だけでなく、足元からは電気配線が上ってきて、インターホンや警報などの弱電と絡み、更には背部には着込み扉が隠されることになるので、その取り合いの調整も大変そうでした。

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その分出来上がりのカッコ良さも格別でした。三次元的に吸い込まれるような入り口で、組み立ててくれた職人さんたちも、誇らしそうでした!

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出来上がると本当に簡単そうなのですが…。作る作業は削り合わせの連続でした。

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羽目板とクローゼット収納の取り合いのディテールです。こちらは建具が付かないとそのデザインは判らないのですが、後日紹介いたしましたので、それを楽しみにしていてください。

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同じクローゼット家具の下部の引出部分の詳細です。こちらも何故か端部が尖ったディテールとなっています…

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こちらにはベニヤ下地の壁からステンレスの角柱が5本飛び出しています。

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壁に立てかけられている板の端部に開いた5本の孔と先ほどの柱が組み合わさって、片持ちの棚板になる予定なのです。壁をクロスで仕上げるので、後日クロス屋さんの作業が終わってから、こちらを差し込むことになるそうです。現代製作所の藤田さんと綿密な打ち合わせをしてきたことが、現場に活かされています。

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こちらにも不思議なものが転がっていました。木の板を部分的にくり抜いたお盆か鉛筆置きのように見えますね…。これは玄関脇について、鍵や判子などを置いておく、小物置き場になる予定の部品です。

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コンパクトなトイレでも家具屋さんの作業が進んでいました。石のカウンターを設置する下に、収納を兼ねたボックスを取付け中です。排水管の取り合いもあるので、細かい作業が大変そうでした。

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その後作業も進んで、3日目の様子です。先ほど作業していたトイレの収納ボックスも無事取り付いて、後は石のカウンターを待つばかりとなっています。

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玄関脇の靴入れ収納も箱が取り付きました。梁型部分を削った形となっていますが、奥の両開き部分には分電盤を設置し、手前には照明を入れた行燈ボックスを取り付ける予定です。

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リビングの一角には、子どもたちの勉強机とその上部に本棚が取り付きました。ちょうど羽目板が張られた部分の下がリビングエリアとなるのですが、こちらには造り付けの家具が壁中に作られることになります。3日間掛けても、まだ完成していませんが、まずは大よその姿が見えてきました。暑い中頑張ってくれた現代製作所の皆さん、どうもお疲れ様でした!